「ねじれた兄弟」
私が小ネタを挙げた動機。それは『シティーハンター』が、『ルパン三世』から続く
「(小道具)実証主義」を守る作品の一つだと伝えたかったからです。
『シティーハンター』という作品には、一つ「大きなウソ」があります。
「宇宙人でも未来人でも超能力者でもない人間が、ただ一つの銃で大事件を解決する事」そのものです。
作中の「大きなウソ」を成り立たせる方法の一つは、それ以外の「小さなウソ」を、
出来るだけ減らす事です。
現実と虚構との微妙な境界に、作品を滑り込ませるわけです。
『ルパン三世』のエッセンスを受け継いでいる作品は、『シティーハンター』の他にもあります。
『名探偵コナン』です。
『CH』と『コナン』は、『ルパン三世』に関して複雑に絡まっています。
例えるなら彼らは、ねじれ現象を起こした兄弟です。先に生まれた弟と、後に生まれた兄です。
アニメ史を辿れば、『ルパン』の子が『CH』、『CH』の子が『コナン』ですが、
作品規模から考えれば、今は逆です。
『ルパン』の2世が『コナン』であり、『ルパン』の3世が『CH』と言えるでしょう。
あらゆる意味で縁の深い『CH』と『コナン』が同時期に上映される様を、私は見届けます。
2019年4月12日(金曜日)は、奇跡の記念日です。
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