『逆転のセレナード』実況レポート (探偵パート1回目)

Let's rock, guys!


……というコールで幕を開く、ロックバンド「ガリューウエーブ」のコンサート「ギルティーツアー」。
その「第1部」終了時から、この度の物語は始まる。
因みに時刻は、20:05。


みぬき「いやー、来てよかったですよね! ガリューウエーブのコンサート」
王泥喜「ううう……正直、このうるさいのには、なじめないよ。
     ”音楽”っていうより、”音が苦”っていうか」




よくぞ言ってくれた王泥喜。



繰り返しになるが、実は私個人、ロックはどちらかというと苦手でありまして。
この場面での王泥喜には、いたく共感。


どうやら本日の二人、響也の手配でこのコンサートに来たらしい。
特に、みぬきが響也の大ファンになっている様子。
それも明らかに、尋常じゃないレベルで。

みぬき「あの裁判の帰りに、みぬき。ぜーんぶ、買っちゃいました!
     《ガリューウエーブ》のアルバム12枚と、ライブビデオ15本」

王泥喜「……帰りの道すがらに買う物量じゃないぞ、それ」

帰りの道すがらに買う金額でもないかと。(全額でいくらかかったのかは後述)

みぬき「パパに、おこづかい15年分前借りしちゃいましたあ」
王泥喜「……成歩堂さん、ムスメには甘いんだなあ」

って。いやいやいや、ちょっと待て。甘いとかいう問題じゃない。
15年分ってー事は、順当に計算すれば……
30歳まで小遣いをたかる気なのかこの子は。 
もっと言えば、確かこの子、自力で稼いでるって設定じゃなかったっけ?



閑話休題。
知人のよしみという事で、コンサートの休憩時間に、
「ガリューウエーブ」の楽屋を訪ねる、みぬき&王泥喜。
またもタイホくんが描かれている、ギターが一つ、目に留まる。

その楽屋にて、例によってのBGMと共に登場する響也と会話。
響也「……いよいよ、次はゲストのコーナーだよ」
みぬき「あ! ”バラードの女神”、ラミロアさんですよね!」
響「海外出張の際に、グーゼン”彼女”の声を耳にしてね。まさに”女神の歌声”さ……」

そんな会話の途中、新たに加わる人物たち。

「”それは……いささかホメ過ぎではありませんか?”
 ……ラミロアが、そう申しておりますよ」

現れた一人目は、右耳にイヤホンを付けた、外国人の男性。
王泥喜(うわ。デカいなあ……。さすがに、外国の人は……)
……きみが小さいってのもあると思うよ、オドロキくん。

響也「この人は、ローメイン・レタス氏。
   ラミロアさんの、マネージャーだね。彼女の通訳もされている」

と言われたから、てっきり次は英語でも出てくるかと身構えていたら。



謎の象形文字、出現。



本来なら、全文を書き写したいところなのだが。
まともにやったら、ことごとく外字作成するハメになる。

もっとも、この言語については、検証するのもナンセンス。
文字の種類がせいぜい17種類では、まともな文法も存在できない。
(「テイルズオブエターニア」の)メルニクス語みたいに凝ってくれたら嬉しかったんだけど。

ともあれ、これが北欧の小国・ボルジニア共和国で用いられている、ボルジニア語。
なお、「ボルジニア」とは、巧舟氏の手がけた、別のゲーム作品でも登場している国名との事。

というわけで。現れた二人目は、そんな奇怪な言語を操る、ローブ&ベールの女性。
当方としては、どことなくアラブ系を連想させる。
彼女こそ、歌姫ラミロアである。

王泥喜(ラミロア……謎に包まれた、歌姫……。
     シンプルなピアノの伴奏にのせて……静かな、深い歌声を聞かせてくれる……。
     今、全世界で最も注目されている”音の芸術家”だ)

なお、この時、彼女が首元に付けているブローチには要注目。

そして、最後に現れた三人目。
塗りつぶされたような黒いサングラスをかけた、金髪の少年。

みぬき「ラミロアさんのステージで、ピアノを弾いてる子ですよ!」
レタス「この少年は、マキ・トバーユ。……彼は、目が見えないのですよ。
    だから、いつもこうして、ラミロアの手を離さない。
    ふたりは、いつもいっしょなのです」


みぬき「でも、ラミロアさんって、ちょっと、アレ。
     ”アジア”な感じですよね」

王泥喜「たしかに……黒いヒトミがキレイな人だね」
この二人の意見は、ある意味、的確な指摘。
てゆーか、本当はコレ、感動の母子の対面なんだよね……。(←ネタバレ注意!)


響也「彼女は、各国を旅して……その目に写った《風景》を歌にする。
   だから……人々のココロに……ある種のなつかしさと、あたたかいキモチがよみがえるのさ」
   「今回は、ぼくの書いた”詩”に、曲をつけてもらったんだ。
   《恋するギターのセレナード》……聞いてくれたまえ」

要するに、一種のコラボレーションとゆーわけで。

レタス「次のバラードタイムでは、バンドのメンバーは休んでいただいて。
    マキのピアノとラミロアの歌を楽しんでいただくのです」
響也「……もちろん。ぼくもギターで参加するけどね。」



さて。
かくて始まる、コンサートの「第2部」。
かくて始まる、その世界は――。



FF(ファイナルファンタジー)の召喚獣が出てきてもおかしくない。



……とゆーのが、当方の初見の感想。
最初は、いったい何のゲームが始まったのかと、ちと混乱。

ただ、コレも個人的な好みになってしまうのだが。
3Dムービーという物は、昔からあまり好きではない当方。
このテの画は、どこまで行っても結局、実写の世界には敵わないと思うので。

なお、実はこの場面、伏線が幾つも仕込まれている。
ラミロアが瞬間移動(テレポーテーション)したり、
響也のギターが発火現象(パイロキネシス)に襲われたり。

だが、この時点では、あえて注視する必要はない。
この後、否が応でも、何度となく見せられる事になるのだから。



そんなこんなで、「第2部」は終了。
因みに時刻は、21:05。

みぬき&王泥喜は廊下を通って、再び「ガリューウエーブ」の楽屋へ。
すると響也、何故か大いにご立腹。

今までになく厳しい顔つきで、王泥喜に開口一番、

響也「あ! キサマか、王泥喜法介! ぼくを燃やそうとしたのは!」

「キサマ」呼ばわりとフルネーム呼びの、2連コンボが炸裂。
何だか、誰かと誰かが正面衝突したみたいな言い回しだ。





以上。ここまでの流れを読み終わってから。
この事件において、初めて自分で動けるようになる。
Aボタン以外を、やっと押せるようになる。
ひたすら、長い。
何だか、推理ゲームを解いているというよりは、ゲーム機で小説を読んでいるような印象。


とにかくまずは、気になる部屋の中を調べてみる。

テーブルの上にあるポストカードも、早めに確認しておきたいが。
「警視庁」と書かれたギターは、特に要チェック。

みぬき「警察局長さんのシュミが、横笛なんだそうですよ」

『蘇る逆転』の時代では、厳徒海慈が務めていた、警察局長。
果たして今の時代では、誰なのか。
そういえば、フルートってのも一応は横笛なんだけど……。
まさか、ね。


それから改めて、響也から事情を訊いてみる。

響也「まったく! どうも今日は、朝からツイてないんだよな。
   バイクは動かないわ、ギターケースはブッ壊れるわ……」


それでも、ラミロアと共作した歌について尋ねると、態度は軟化。
歌詞カードを渡してくれる。


響也「……さて。そろそろ第三部だ」
   「ラミロアさんは、第二部でおしまい。これからはまた、ぼくたちのグルーブをぶつけるよ」

さあそれでは皆で会場へ……という時。
王泥喜「……オレは、もういいや」
     「ラミロアさんみたいなのは好きなんだけどね。
     このコンサートには、ボリュームのツマミがないみたいだし」

と言って王泥喜は、響也&みぬきと別れ、暫く一人で行動する事に。
当然、調査の際のコメントも変化。

鏡に描かれている口紅の文字を見て。
王泥喜「……まさかこの口紅、牙琉検事のじゃないだろうな……」
……もしや王泥喜、日頃から見てたんだろうか。
日常的に化粧品を使ってる成人男子を、身近に。



取りあえず部屋から出ると、例によってお菓子を食べている茜と出会う。
さっそく彼女と会話……しようとするが。

茜「なんであたしが、こんなトコで警備をしてなくちゃならないのよ!」
  「あの、じゃらじゃらした検事さん。何か、大事なものが盗まれた、って大騒ぎして。
  コンサートのあいだ、ここに警備をつけろって」


という状況説明の後は、何も会話できない。
話しかけても何をやっても、食べているかりんとうをぶつけてくるだけ。
食べ物を大切にしましょーよ……と訴えたくてならない。個人的には。

それにしても、この茜って、いつからココの警備をしていたんだろうか。
論理的に考えれば、ずっとこの場に控えていたはずは無いのだ。絶対に。


とにかく、これ以上の努力は一切無駄のため、話を進める。

ラミロアの楽屋のドアを調べると、聞こえた物は――2発の銃声。
それから「かしゃん」という物音も。



たまらず部屋に飛び込むと、その楽屋に居たのは――銃で撃たれて倒れているレタス。
因みに時刻は、21:30。

そのレタスを見るや否や、
茜「ここ、たのむわね。すぐ、応援を呼んでこなくちゃ!」
と、茜は勢いよく飛び出して行く。
だから当方はてっきり、レタスはもう亡くなっていると、決めてかかっていたら。

レタス「………………う………………」




死んでねえ!



だったら、茜は何で飛び出して行ったんだ、何で意識確認しないんだ。
まだ生きてるなら、まず最初にやるべき事は、何より救命活動だろ。
てゆーか王泥喜、おまえ今すぐやってくれ!

そんな風に焦る当方とは裏腹に。物語は進んでいく。

レタス「……た……れた。……う。……うた……れた……」
王泥喜「いったい……誰が! 誰に撃たれたんですか!」
レ「…………………………わ……」
  「わ……か……らない……」
王「そ、そんな……待っててください! 今、すぐに助けが……」
レ「き……きけ……」
  「もく……げきしゃに……きけ……」
  「もく……げきしゃ……………………。……め。めが……み……」



そこまで語ったところで――――死亡確認。



その直後、聞こえた物音に振り向く王泥喜。
入って来たのは、戻って来た茜。
王泥喜「アカネさん! 今、誰かに会いませんでしたか?」
茜「? 会ってないけど……」


それで、今になって改めて、レタスを診る茜。
茜「もう、ダメみたいね。残念だけど」
王泥喜「……!」
     (死んでしまった、か……)


この、二人の態度。
誠に残念ながら、情けないとしか言いようがない。正直なところ。

全員が全力を尽くして、それでも命が失われたのなら、まだ納得できる。
けれど。大の大人が、それも人命を相手に戦うプロフェッショナルでありながら、
何も出来なかったというのは。
そもそも、わざわざ外に助けを呼びに行かなくても、携帯電話を使っても良かっただろうに。
作中の描写を見る限り、手の施しようのない致命傷だったとも思えないし。

と言いますか。
実は当方、この二人がプロフェッショナルなんだとゆー前提を忘れてました。1周目当時。


そんな思いを抱える当方とは裏腹に。物語は進んでいく。


殺人事件発生につき、響也が動く。(それから茜も)
バンド仲間と話し合った後、周りに命じる。

響也「この件に関しては、関係者やスタッフにもヒミツにしておく」
   「ミスター・レタスの”死”……それ以外は、もらさないように。
   死因はもちろん……”殺害された”というコトもだ」


その指示を受け、警察局長付けの誓約書――捜査協力依頼状に署名する、王泥喜&みぬき。
ホント素直だよなコヤツら……。



事情聴取の終わった後、
王泥喜(……オレはただひとり、レタスさんの死に際のヒトコトを聞いている……)
という動機から、この度の事件について調べ始める王泥喜。

まあ確かに、事件は気になる。
(私が)何よりも気になっているのが、廊下の床に落ちているヘッドセット。
きっとコレが事件と関係あるに違いないと思いつつ、
さっそく拾って法廷記録にファイル…………って、アレ?



……ファイルされない?



まさか。拾えないのかコレ? こんなに、あからさまにアヤシイのに?
もしやバグでも起こったかと、何度も何度も「調べる」を選び続けた1周目当時。



とにかく、これ以上の努力は無意味のため、ラミロアの部屋に移動。
茜の許可を得た後、調査を開始。


注目すべきは、まず右画面。

落ちているピストル。
茜「45口径の大型拳銃……か」

更に、倒れている死体に接写。
手元に走る血の痕も気になるが。重要なのは、左手に握られているキーホルダー。


それからついでに。画面右端。
みぬき「あ! こっちに、マドがありますよ! マド! ハンニン、ここから逃げたのカモ!」
王泥喜「首しか入らない大きさだけどな」
茜「しかも、それ。明り取り用で、ちょっとしか開かないけどね」
王(そのマドから、部屋に出入りすることは、不可能……か)
茜「まあ……部屋の中をのぞくぐらいのことはできそうだけど」
この窓の細かい設定。てっきり具体的なトリックに使われるのかと思っていた。1周目当時。
例えば、僅かに開けた隙間から、針だか糸だか通すとか。
……後で思えばコレ、素直に「嵌め殺し」って設定でも良かったと思うな。私は。



続いて、左画面に目を転じて。

天井の通気口。
茜「あたしたちが現場に入ったとき、ハンニンは消えていた……」
  「あの通気口が《脱出口》だったかもしれない……」


ドアのそばの壁。
みぬき「コレ……タマのアト、ですか? ピストルの」
王泥喜「そう、みたいだね。2個、あるみたいだけど……カベに」
茜「見たところ、死体は肩を1ヶ所、撃たれただけだから……1発は、ハズしたみたいね」
み「でも……弾痕は二つですから。2発、ハズしたんじゃあ……?」
茜「凶器のピストルは、45口径の、破壊力バツグンの拳銃よ。
  被害者のカラダを貫通して、カベに当たった……そう考えるべきね」



そんな中、またまた出てきたお約束。

王泥喜 「なんだ。こんなところにも、ハシゴが……」
みぬき「オドロキさん。アレはむしろ、キャタツですよ」
王「……めんどうだ。まとめて、”キャシゴ”と呼ぼう」

長きに渡る論争は、今ここで決着しました


そして最後に、床に落ちていたブローチを確認。
みぬきの物にも似ているように思えるデザイン。



ここまで進めて、次に何をすれば良いのか暫く悩む。
(この時点では、他の場所へ行ってみても誰にも会えない)

このゲームの基本を思い出し、茜に色々と見せてみる。
すると、ピストルで反応が。

茜「……まだ、火薬のニオイがするわ。2発、弾丸が発射されている」
  「おそらく45口径……拳銃としては、最強の破壊力を持ったピストルよ。
  警察官だって、こんな大げさな武器は持っていない……」
  「こんなセマい部屋で人を撃つのには、まったく必要のない威力の銃なのよ」
  「それに……こんな大きなピストルはね。撃つ方にも、そうとうな負担になるの」
  「たぶん、あんた
(=王泥喜)がこの銃を撃ったら……カタがはずれちゃうんじゃないかな。
  弾丸が飛び出す反動で」
  「ハンニンは、このピストルを扱うことができた……。
  きっと、ピストルを撃つのは、初めてじゃないんでしょうね」


ここの会話で、重要な点。
この銃を素人が扱えば、体が壊れる。
ただし、普通に扱える人にとっては、何の問題もない。
……以上の設定を、素直に受け入れる必要がある。深く考えたら負けである。


ところで。
この一連の場面において、一貫して、かりんとうを食べ続けている茜に、個人的に愕然。
目の前に死体が倒れていてもこの態度というのは、大物というべきなのか何なのか。

しかも。
茜「あたし。証拠品とか、一応、上に報告してくるわ。
  悪いんだけど。しばらく、ここで待っててくれる?」

と、茜はまたも王泥喜(&みぬき)を置いて、部屋を出て行ってしまう。
本来ならコレ、捜査班が来るまで、茜の方が待っていなければならないはず。
現場保存は徹底的に。コレ捜査の基本。


つまり。
当方としてはこの場から断じて動きたくないのだが。
この場から動かないとゲームが先に進みませんから。
茜の指示を無視して別の場所へ移動。



楽屋から廊下に出ると、ほんの一瞬だけ現れ、そして立ち去る謎の人影。
シルクハット&マント姿という服装から、もしやみぬきの実親かと思った当方。

それにしても、この人物を見たみぬき、あまりに怯えすぎ。
顔を忘れているにも程があるかと。



まだ行った事のない場所は、コンサート会場であるステージ。
入ってみると、またも響也はご立腹。

響也「まったく……今日はどうなってるんだよ! 次から次へと、モンダイばっかりだ!」
   「バイクは動かない。ギターケースもブチ壊し。
   おまけにギターは燃え上がるし、あげくの果てに人まで死んだ。
   ……そして、さっきの演奏だ。なんなんだよ、アレは!」
   「センの細い音、出しやがって!」

と、バンド仲間を責め立てている。


が。王泥喜&みぬきに気づいて。それぞれ襟を正して。事件捜査の話題に切り替え。
響也「ボルジニア共和国への照会をたのむ、眉月刑事」
と。

大庵「捜査三課の眉月大庵(まゆづき だいあん)だ。よろしく」
と、バンド仲間である大庵も、超リーゼントを見せつけながら、気さくに挨拶。

って、捜査三課と言ったら、本来ならば窃盗課のはずだけど。
いざフタを開けたら、全然違ってたな。コレ。


今度こそハシゴが置いてある事を横目に見つつ。BGMを背負う響也と会話。
主に、響也ひきいる5人のバンド「ガリューウエーブ」について。
みぬき「《ガリューウエーブ》はね。ただのロックバンドじゃないんです。
     メンバー全員、警察関係者たちでカタめられているんですよ!」
     「7年前。《恋の禁固刑・13年》で衝撃のデビュー」
     「《恋の特赦免責条項・和解編》《私のカレは検察側証人》……」

響也「そして、コイツは、ぼくの相棒さ。……眉月大庵。
   ぼくの作ったメロディにギターをカラめてくる」




……という紹介の後。演奏ミスの話題が再浮上。
そこでミキサーを使って、「ガリューウエーブ」の曲・「ラブラブ・ギルティー」の
「演奏を乱した”ハンニン”を探す」事になる……………………が。

ごめんなさい。正直に自白します。



分かるかこんなもん。



私ゃ音楽には素養のカケラもないと、何度言えば分かってもらえますか……?
それでも何とか、最後で失速してる音を見つけて指摘。


気を取り直して。
このゲームの基本を思い出し、響也にも色々と見せてみる。
すると、キーホルダーで反応が。

何と、キーホルダーの持ち主は、響也その人。
響也「いったい、ぼくの受難はどこまでつづくんだ……」
と嘆く響也が、本日受けた被害。
始まりは今朝、キーホルダーを無くした事。
響「これがバイクのキー、クルマのキー、そして……ギターケースのキー」
  「おかげで、今朝は電車で会場に来たよ。
  ギターを取り出すために、ケースのカギもコワした、ってワケさ」

王泥喜「ちなみに、その”ギター”というのは……」
響「そう。キミたちも見ていただろう? ……燃えちまったよ。あのステージでね」


そんな響也の話から導き出される、奇妙な符合。

「ハート型の鍵が盗まれる→ギターが燃える→レタス死去」という流れは、
この度の響也の歌――『恋するギターのセレナード』の歌詞を踏まえている。
即ち、今回の殺人事件は、いわゆる「見立て」ものであるとゆー、驚くべきその事実を……



みぬきが、また解きました。



やっぱりこの作品、みぬきが主役なのかもしれない。
そう考えた方が気楽だ。少なくとも私は。


以上の話を終えて、大庵は自分の捜査に戻る。
次はラミロアから話を聞こうとする王泥喜だが。
…………言葉通じるの?

廊下に戻ると、先程の謎の人影が再び一瞬。
みぬき「……みぬき、今の人、どっかで見たような気がしてきましたケド……」
     「う。うーん。……思い出せません」

後で考えると、ここまでキレイに忘れられているのは、いっそ清々しいほど。
なお、床に落ちているヘッドセットは、まだ拾えない。



「ガリューウエーブ」の楽屋にて、ラミロアと会話。
というのも、実は彼女には言葉が通じるから。

ラミロア「わたくし、ボルジニア共和国から招待されてまいりましたが……
     わたくし自身は、あの国の人間ではないのです」

その一方。
ラミロア「この子……マキ・トバーユは、ボルジニアの人間です。
     この国のコトバはわかりません」

そのじつ、知らない言葉による会話に馴染めなかったのか、
ラミロア「この子、知らない人がニガテなのです。
     少し、ソトの空気を吸ってきたいそうですが……かまいませんかしら?」
との事で、マキは部屋の外へと去って行く。

そのマキについて。
ラミロア「ボルジニアのレストランで歌っているときに知り合いました。
     みなし子だったのですが……とても美しい音を奏でてくれます。
     それで……いつしか、いっしょに暮らすようになりましたの」

このラミロアの話を聞くうちに王泥喜は、レタスの遺した言葉を明かす事を決め、打ち明ける。
が……。
ラミロア「あなたさまは、警察の方、なのですか?」
     「捜査は、警察のカタにまかせたほうがよろしいですわ」
と、至極もっともな正論を返され、あえなく玉砕。


ここまで話を進めてから廊下に出ると、とうとう日付は翌日に。
因みに時刻は、0:22。

そこに現れた茜曰く。
茜「楽屋から……現場から、消えちゃったのよ!」
  「被害者・レタスさんの死体が消えちゃったのよ!」


しかも。現場に駆けつけた面々の一人・大庵曰く。
大庵「オレの”エレッチ”も楽屋から消えてるんだ」
   「オレのギターさ。いい名前だろ?」


というわけで。死体とギターを求めて楽屋の中を、隅から隅まで調べる、調べる、調べる…………
が、何も無い。いくら探しても、無い。

結論を言ってしまえば……ココには何も無いのだ。実は。



無いなら無いと言ってくれえ……。  (探し物は苦手です)



一体ドコに行けば良いのか分からぬまま、会場内をぐるぐるした後。
最終的に、ステージに辿り着く。
因みに時刻は、0:57。

みぬき「なんか、さっきまでと”ちがう”気がしますね」
王泥喜「たしかに……というより、アキラカにね」
と、二人は、辺りの変化について、あっさり言ってくれるが。
自分はサッパリ分かりませんでした。1周目当時。
私の注意力なんて、こんな程度です……。

答えは当然、ステージ上の「タワー(=「せり上がり」)」。高さは約5メートル。
背景色に埋もれそうになって見えるソレを、とにかく調べてみる事になる。
ところが。我らが主人公・王泥喜の反応は。
王泥喜(高いトコ、ニガテなんだよな……)



熱血設定はドコ行った。



と言いますか。
高所恐怖症という設定は、先代主人公の成歩堂と全く同じ。
もっと言うと、『逆転裁判』英語版でのEdgeworthとも全く同じ。

ともあれ。その「タワー」の上にあった物。
ギターを抱いているレタスの死体と、そして――マキだった。



翌朝。
舞台は自動的に事務所に移っている。
しかも、自動的にマキが逮捕されている。
しかも、自動的にマキを弁護する事が決定される。

事務所を訪れた響也曰く。
響也「留置所で、彼が待っているよ。……キミに、依頼したいそうだよ」
……まさか、ここまで問答無用で始まる裁判も恐ろしい。
こういうのが、国選弁護人制度ってやつなのか?


でもそれでも。やっとこれから本題である。
ひたすら、長い。


と、思ったが。
いざ留置所に行ったところで、異国人であるマキと会話……なんて出来るわけがなく。
で、今回も結局。



被告人の話を聞かずに裁判開始。



…………えと。
あのですね。そのですね。
こういう場合は、通訳さんが付くだろ、普通。人権とか考えて。
言語の疎通ナシで、やらないだろ。つか、やれないだろ。裁判。



……お願いだから。何か話をさせてくれえ……。




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