『逆転のエアライン』実況レポート (前編)

時は、さかのぼって2日前。
所は、ゴーユーエアラインなる飛行機内。


真っ赤な血だまり(じゃなかったけど本当は)のそばに、
倒れ伏している御剣の姿に、一瞬慌てる当方。
すわ殺人事件かと焦ったけど、まさか主人公がそんな目に遭うわけないし。

御剣(6時13分か。10分ほど気絶していたようだ)
目を覚まし、腕時計で時刻を確認した後。考えこんでつぶやく御剣。
御(エアポケットか……。地震のたぐいには、いまだに慣れない……)

うわ。何てこった。
御剣にとっては、海外出張=苦行なのか。
つくづく大変だなコヤツの人生もまた。
(因みにボルジニアからの帰国だった事が後に判明する)


取りあえずは移動しようと歩こうとしたら。
御剣のポケットから誰かの財布が零れ落ち、ワインの海に、ぽちゃんと落ちる。
咄嗟に、けれど行儀よくひざまずいて拾う御剣だが。
何事かと思案しようとしても、
御剣(くっ……! まだアタマが痛むな……)
と、考えがまとまらない様子。
と言いますか、もしや誰かに殴られでもしてないかと、こっちは心配なんですが。


ともあれ、今度こそ移動しようと歩こうとしたら。
御剣「地震のつぎは、エレベータか」
え、何をそこまで怯えてるのか………………………………って。あ。



どこまで苦行やらせりゃ気が済むんだよこの世界は。



御剣「……………………フッ。何をためらっているのだ、私は」
と、彼の事情を知らない人には大袈裟だろう覚悟を決めて、いざドアを開けたら。
また死体が転がってた。

しかも、その瞬間を乗務員さん(以下「CA」)に見咎められて。
しかも、騒ぎを聞きつけた乗客たちが集まってきて。
どんどん破滅フラグの立ちまくった状態に陥っていく。



それで結局。
ファーストクラスの席に揃った乗客たちに、CAの「木之路(このみち)いちる」が説明している。
いちる「ご安心ください、お客さま。……犯人は、すでに捕まっておりますので」
と、彼女が向けた視線の先では。

我らが主人公、自席で拘束プレイ中
チェス盤やらティーセットやら、分厚い本(法律書かと思ったけど実は違った)やらの
置かれた、随分フリーダムな座席にて。
反論する御剣に、いちるは「決定的な証拠」を見たと言うけれど。
それでも私はやってない。

極めて単純な誤解(のはず)です間違いなく。
とゆーわけで。





次なる目的は、木之路いちるの主張を崩す事。




因みにこの時、「捜査手帳」を見てみると、
機内サービスを紹介した冊子「スカイマガジン」が出てくる。

「空の上の一流レストラン」という触れ込みに相応しく、
食事やお茶や映画のサービスを行っている模様。
その中の「中継地時刻」という表示が気にかかる。
そのうち伏線になりそうで。アリバイ問題とかの。


取りあえずは、いちるの誤解を解きにかかる。

まず、彼女が見たのは凶器ではない事。すると、
いちる「でも……でも……! 私は! いや、わたくしは……」
と、髪を振り乱して慌て始めた。
……もっとも本来、「私」という漢字自体、「わたくし」って読むわけですが。

続いて、彼女が見たのは血ではない事。つまり、
御剣「これは、ぶどうジュースのシミなのだよ」
と、御剣は毅然と真相を突きつける。
しかし素朴な疑問。どうしてこの世界では、「ワイン」って物が出てこないのか



けれど、いちるも食い下がる。
御剣の持つ財布の中身を見なければ話が進まないと。
言われて財布を開けてみれば、
出てきた物は被害者のパスポート。(よく入ったな財布の中に)
その名も「アクビー・ヒックス」。
しかもよく見ると、あの「BORGINIA(ボルジニア)」という文字列も。

何だか一見、逆に状況悪化したような印象だが。
どー考えても、コレは犯人の陰謀。
御剣をコソドロ扱いしよーとした犯人の陰謀。

で、その陰謀に乗っかってしまう、いちるのコメントが笑える。
御剣の険しい顔を引き合いに出して、
いちる「そんな不景気なお顔をされた方、他に見たことがございませんわ」
なんて言ってしまう。

……カンベンしてやってよ本人も気にしてるんだろうから多分きっと。



ともあれ、少し心苦しくも、いちるの論をぶっ飛ばして。
ざわめいた機内の客たちも、御剣は気合で一掃。
やっと拘束を外されて自由の身になった……と思ったのも束の間。

不明言語の金満成金オヤジこと、
北欧の異国ボルジニアの美術商「ジンク・ホワイト2世」が登場。
正直、あまりのヤカマシサに、こいつが犯人なんだろと決めつけたのは私です。


だが、ジンクの方に言わせれば、御剣こそが最重要参考人。
他の乗客たちも、そのジンクの論に便乗していく。

そこで御剣、現場の捜査について提案。
その案を受けたいちるはプロとして、騒ぐジンクに一喝する。
いちる「お静かに! 緊急時の判断は、機長に権限がございます!」





とゆーわけで。ここからは自由行動。





機長許可を得て、事件現場であるラウンジを捜査……する前に。
ファーストクラス内を、いちると一緒に散歩タイム。

すぴすぴ居眠りしてる別のCAさんが気になるが、この時点では話しかけても何も起きない。
とゆーか彼女が起きない

ここで見るべき物は、壁に貼られた映画ポスターの他、
御剣の席にあるチェス盤だろうか。
いちる「赤のナイトが、青のポーンをとり囲んでいるようですね」



では今度こそ、現場のラウンジを捜査開始。


いちる「このイスは”ロックッス”がこの飛行機で来日されたときに、
    ”ロックッス”のリーダーの方が座られたイスでございます」
御剣「”ロックッス”というのは?」
い「国民的に人気だったバンドの名前でございます」

これでもし、イトノコ刑事がこのロックバンドのファンだとしたら、
漫画版とネタが重なるんだけど。



床に付いているワイン、じゃなかった、ジュースでの足跡を確かめた後、
問題の死体に近づく。

エレベーターの中に並んでいるのは、
事件の凶器――ゴーユーエアラインのマスコット「ゴーユーくん」とやらの貯金箱と、
散らばる金銭と、そしてアクビーの躯と。
そのアクビーから出てきた一葉の写真が、次の手掛かりをもたらしてくれた。

なぜか消えている携帯電話や、なぜか割れている眼鏡の謎を抱えて、
ここまで考えたところで、ロジックスペースに移動。
犯人の隠れ場所や、犯人の逃げた通路を見破っていく。





そこに乱入して来たジンクと、さっきの居眠りCAのコンビ。
何だか映画の件でモメているようだが、そっちの話は置いといて。





次なる目的は、ジンク・ホワイト2世の主張を崩す事。





さきほど調べて知ったばかりの事実をもとに、別の真犯人のいた可能性を挙げていく。

なお、この尋問の時から、件の居眠りCAさんの立ち絵が出てくるわけだが。
何だよこのエロカワイイ人は。
やっぱり、こーゆーお色気成分も、エンターテインメントには必要だよな。うん。


御剣に論破され、ますますイライラし始めたジンクの論を、御剣は更に破壊する。
そもそもジンクの論は、全ての前提――時刻からしてオカシイのだ。
御剣「コノミチさん! この飛行機の《中継地》は……」
いちる「当機の《中継地》は、西鳳民国(せいほうみんこく)です」
御(西鳳民国……アジアの小国だったな)

ふむふむ。韓国や中国あたりのパロディかなこの国名は。
細かいトコまで凝ってるな。
……なんて軽く考えてました。この時点では。
まさかコレが、今作での最重要単語の一つだったとはね。

御剣「西鳳民国と到着地の時差は、およそ3時間……」
そう指摘されたジンクの周りだけ、なぜか突風が局地的に。
御「100万セントかけてもいい」
そう指摘されたジンクの周りだけ、なぜか台風が局地的に。

そんでもって、優木よろしく、また引っくり返った
……今回このパターン多いのかな。



と、そこに割って入って来た、
居眠りCAこと「白音若菜(しらおと わかな)」の、厄介な証言。
若菜「ヒックスさまは、午前5時に席にいましたよぉ」
   「わたし、点呼しましたよお。
   午前5時の出発のときは……アクビーさまはまだ客席にいましたわぁ」

何てこったい。
この証言がある限り、御剣への嫌疑は晴れない。
被害者が殺された現場に、御剣はずっと一人でいたわけだから。



しかし、御剣が犯人であるわけない。
真犯人はラウンジの外――機内ショップと関わりがあるはず。

いちるの助け舟も受け、さっそく移動しようとしたら、またも若菜が止めてきた。
若菜「さっき機長に話を聞いてきたんですけどお。許可なんか出してない、って言ってましたよお」
   「許可が出てないのに、許可が出たとウソをついて調査をしていた」
   「機内ショップの調査の許可は、わたしがいただいてきましたからあ。
   このみちさんと違って、ちゃんと正式に」」

そう若菜に暴露されて、いちるは何も語らずに場を去って行く。





とゆーわけで。ここからは自由行動。

機内ショップを捜査……する前に。
パートナーキャラ不在のまま、再びラウンジを巡ってみると、会話イベントが大幅に変化している。

なお、ここで個人的に注目したいのは、据えられたグランドピアノ。
御剣(……ピアノか。そういえば長らくひいていないな)



では今度こそ、機内ショップを捜査開始。

若菜とは組まず、一人きりで歩き回る。
そのじつ彼女に話しかけても、そもそもマトモな会話にならない。
手に持つぬいぐるみをプラプラさせて、プクプクあぶくを出しながら、
髪の毛バサーと寝こける様は、まるでモノノケ。まぁ可愛いから許すけど。


狭い室内を調べるうち、まず割れたショーケースから落ちた小さな帽子に気づく。

それから、「半額セール中!」とポスターの貼られた
派手なスーツケースに接写すると、新事実が。
若菜「実はこれ、このみちさんがデザインしたものなんですよお!」
   「社内公募だったんですけど」
   「どうして採用されちゃったのかわかんないですけどぉ」
と喋っているうちに、突如暴れるスーツケース
車輪が付いているのだから、当然と言えば当然だが。


ここまで調べたところで、ロジックスペースに移動。
事件現場にあった貯金箱を、本来の形に戻してみる。


その貯金箱のあったはずのショーケースに、今度は接写。
割れたガラスを調べると、指を切ってしまった若菜が悲鳴を上げるが、
御剣にはソレはどうでもいいらしい。
御剣「ツバでもつけておきたまえ」
……呆れてるのかもしれないが、ちょっとだけ冷たい気もする。

閑話休題。
ここで重要なのは、貯金箱が取り出されたタイミング。
だが、その件が分かったために、逆に本当の凶器が分からなくなってしまった。
若菜いわく、いちるならどのタイミングでも貯金箱を取り出せるとの事だが……。


ここまで考えたところで、再びロジックスペースへ。


それで気づいて、よくよく画面を見ると、スーツケースに車止めが付いてない。
さっそく「検分モード」で細かくチェック。

その、あまりにけばけばしい色彩に、御剣のコメントは、しかし冴えない。
御剣「こ、これ以上のコメントはひかえさせていただこう……」
うー。何だかだ言って、真面目ですなぁ。
某弁護士の方だったら、容赦なくぶった斬ってると思うよ。心の中で。

それはさておき、要注意なのはワイン、もといジュースの付いてる車輪。
そしてモチロン、その中身。
試しに開けてみたら、出てきた物は――どこかで見たようなデザインの、血塗れた布切れ。





ひょっとしたら、このスーツケースに死体が隠されていたのかもしれない!
さぁ、真の犯行現場を求めて、もっとどんどん捜査だ!
……と意気込む御剣(と私)の耳に届いた、不吉なアナウンス。



「まもなく当機は着陸態勢に入ります」



え。そんな。これからって時なのに……、Time Over!?




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