『Beyond the Line』創作ノート

要するに裏設定。御剣がほのめかしている「仮説」も含みます。




【PC(プレイヤーキャラクター)権限】


成歩堂が語っている「力」。
ある種の未来視。
別の自分が既に体験した歴史(テキスト)を知覚できる。

物理的な身体死含め、自分の人生を見限った瞬間、「別の可能性を持つ自分」へ意識がジャンプする。
つまり、任意の自分へ自在に乗り換える事で、歴史を再構築できる。
なので、PC権限を完全に使いこなせる人物は事実上、不死の状態と言える。
その人物は、無限に偏在する自分たち全員と自我がつながっている、
という異常を自然に受け入れており、
最終的にはヒトよりも上位の存在として、時空すら超えて顕現する事となる。

メタ的に解釈すれば、
「自分が創作物の主人公であると理解している能力」に他ならない。
読者(プレイヤー)が作品を周回している状態とほぼ同じである。




【歴史は最低でも4周している】


1周目(原初の歴史):
成歩堂は、御剣へ弁護の代役を依頼。
この時に御剣は、成歩堂のPC権限を一部継承。
遠い未来、成歩堂は自らのPC権限を掌握。歴史を再構築。


2周目(暴走エンド):
成歩堂は、御剣の干渉によってPC権限が暴走。
邪念に操られ、御剣を殺害(という主観)。
最悪のバッドエンドを起点として、歴史を再構築。
一方、御剣も危機から逃れるべく、歴史を再構築。
(御剣の主観では、死んだとは実は確定していない)


3周目(「別の世界(ゲーム)」):
それぞれ異なる人生にいる成歩堂と御剣が接触。
御剣は2周目の記憶を思い出す。
成歩堂は御剣に、歴史の修正を依頼。
その後、成歩堂は3周目をバッドエンドに確定するべく、
御剣を射殺した後、自殺する。


4周目(1周目への偽装):
2周目とほぼ同じ歴史だが、御剣は成歩堂の襲撃を回避した後、その事実を隠す。
代役を依頼されたと証言する事で、成歩堂の主観を偽装する。
これが最終的な歴史として収束。→『Beyond the Line』




【反転している二人】 (「別の世界(ゲーム)」でのプロフィール)


成歩堂龍一:
親友を殺したというショックと罪悪感から、自暴自棄になっているまま、歴史を再構築。
PC権限を最大限に悪用した結果、殺人をはじめとする犯罪のエキスパートと化している。
詐欺行為など、他人を弄ぶ「裏切り」行為はむしろ得意技。
そもそも御剣に会わなければいいのではという理屈から、学校自体まともに通っていない。
本音を見せない生来の性格や、演技力の高さから、日頃の立ち居振る舞いは、
弁護士人生の彼とほとんど変わらない。
利き手は両利きに矯正済み。
ただし緊急用の小型拳銃に限り、左袖に隠し持つ。
この点もまた、他人を驚かせたい一心からの行動である。


御剣怜侍:
生命の危機から逃れるべく、最も安寧な人生を引き寄せる形で、歴史を再構築。
検事人生の原因となったDL6号事件そのものを回避しており、
父親も失わずに、順当に弁護士職に就く。
当初は父親の事務所を継ぐつもりだったが、父親が世襲を嫌ったため、
ひとまず大手の事務所へ所属。(その後、父親が事故死)
遠くから聞こえるように感じる声に導かれて、次々と事件を解決。
いわゆる反社会的団体とも渡り合い、ほぼ無償での活動も多く、
マスコミには「正義の味方の体現者」と呼ばれる。
トラウマや焦燥感から解放されている事から、より穏やかな性格になっているが、推理力は健在。
なお、狩魔一門とも接点を持たないため、服装のセンスもごく普通。


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