『逆転、そしてサヨナラ』実況レポート (法廷パート3回目)

今回の目的は――最愛の親友を救う事。



開廷直前。
成歩堂「ぎゃあああッ! な……ナニすんだよ!」
御剣「……………………うおおおおおおッ! ななな、何をするッ!」
糸鋸「んぎゃあああああ…………ッス!」
コレ全部、スタンガンの(電気の)影響の残る真宵に肩を触られた人たちの被害状況。

なお、イトノコ刑事の徹夜の捜索により、貸しボート屋の管理人は確保、連行されたとの事。
取りあえず一安心。



さて開廷。
狩魔豪「…………検察側……準備完了した」
     「…………心得た」
今までになく珍しく、裁判長の指示に従っている。
個人的にはコレ、成歩堂に対する、狩魔豪なりの礼儀の表れなんじゃないかと。

でも実は……
狩魔豪「今日は、弁護人に、好きなだけ尋問をしてもらいたい……」
もう、管理人の事はどうでもいい、というのが狩魔豪の本音か。



何にせよ、管理人の素性を明らかにするのが、目下の課題。

成歩堂「裁判長! その証人の指紋を調べてください!」
今までになく珍しく(?)、至極もっともな論を投げる成歩堂。

ところが。
狩魔豪「この証人には、指紋がないのだよ」
管理人「……管理人になる前、化学工場で働いていてなあ……。
     薬品で、指先を焼いちまったんだよ……」

(実を言うと、長い年月が経てば、指紋は復活します)


弁護側には打つ手ナシ。そう確信した狩魔豪は、勝ち誇った様子でこんな皮肉を。
狩魔豪「苦しまぎれに、ペットのオウムでも尋問してみるかね……?」




……じゃあ、やってやろうじゃないか。




成歩堂「証人のオウムに、《尋問》をさせていただきます!」
って。そもそも人間じゃないのに「証人」でいいのか? (実際の法律では、まず証拠能力ナシ)

でもまぁ、ソレはソレ。
オウムのサユリさん、証言開始。

と言っても、サユリさんが普段言える言葉は、
「オハヨー、オハヨー」しか有りませんので。
実際には真宵を促して、サユリさんが他に知っている言葉を言ってもらう事に。


しかし、それでもなお狩魔は強敵。
サユリさんが、ズバリ「DL6号事件」の単語を言ってくれれば話は早いのに、何という事か。
成歩堂(まさか……まさか、狩魔のヤツ……
     こうなることを予想して、オウムを訓練しなおしたのか!)

何と驚くべき事実。
有罪判決のためならば、オウムの訓練までやってのける男・狩魔豪。


他にも文句、もとい異議ばっかり言ってくる。

「サユリさん」という名前がキーだと言えば……
狩魔豪「そんなのは偶然に過ぎない!
     ワガハイのマゴが飼っておるイヌは”リュウ”というが、
     弁護士! キサマ、ワガハイのマゴの婚約者か! マゴはまだ、7才だぞ!」
……そーか。
家族いるんだ、独り者じゃないんだ……。


金庫の番号がキーだと言えば……
狩魔豪「そんなのは証拠にはなるまい!
     ワガハイのキャッシュカードの暗証番号は”4649”だが、
     これは”ヨロシク”の語呂あわせで、日付とは何の関係もない!」
……えーと。
……即、番号変えて下さいねー……。


それはさておき。何より大変なのは、DL6号事件の資料を証拠として示しても、
どのページ(画面)を示すべきかまで限定される事。それも毎回。
無論、示すページを間違えればペナルティ。
一旦資料を出したら、その時はもう内容確認は出来ない。
おかげで1回間違えました



ともあれ、努力の甲斐あって……
裁判長「”単なる偶然”は、2つ重なることはありません」
ついに管理人の身元が明らかになる。

灰根「……灰根高太郎と申します。15年前まで、この法廷で係官をつとめておりました」

続いて、今回の殺人事件についての自供。
灰根「……すべて、私がやりました」

15年前の事。
自分は無実だったのに、誰も――弁護士も信じてくれなかった事。
一応、無罪にはなったものの、仕事も、恋人も、信用も、何もかも失ってしまった事。
そして、15年経った今になって起こった出来事を全て――彼は自白した。



裁判長「……ということは、御剣怜侍被告は……?」
狩魔豪「無罪だろう。……この件に関しては」
意味あり気な狩魔豪のコメントを挟んで、御剣の無罪が確定。
と思ったのも束の間。



「異議あり!」



御剣「裁判長。ただ今の判決に、異議を申し立てる」
   「私は無罪などではない!」

右手を掲げ、自信たっぷりに、今までの流れを全てぶっ壊す被告人・御剣怜侍。

…………ところで御剣。一つ尋ねたいんだが。
結局この場面でのキミ……どの方向を指差してるんだ?? (何か、成歩堂を差してるような……)


なお、この告白に対しても、
「異議を申し立てる」
「御剣にまかせる」
の2択が出る。
今でも答えに悩むところ。


でも、そのあのその、そもそも。
裁判長の木槌は明らかに打ち鳴らされておりまして。
閉廷宣言されてしまってから、裁判続行できるのか??


御剣「……この15年間……。私は、ある”夢”に苦しみつづけてきた。
    ……ただの夢だ……そう、自分に言い聞かせてきた。
    しかしそれは、夢ではなかった。灰根高太郎は、犯人ではなかった」
   「犯人は……あの事件の犯人は……この、私自身だったのだ!
    裁判長! 私は、ここに罪を告白する! まさに今日、時効となるDL6号事件について!
    犯人は、この私なのだ!」

またも右手を掲げて、こう宣言。


――もしやコレこそが、狩魔豪の長年の狙いだったのだろうか。
衆人環視の下、一旦(歪んだ)栄光に包まれた御剣を屈辱に、汚辱にまみれさせる事が。


とにかく、このDL6号事件の処置を考えるべく、裁判は一旦休憩に。



全ては終わった。
御剣も、イトノコ刑事も、真宵も……(そして私も)……そう思った。
が、その中で、成歩堂だけは例外だった。

成歩堂「法廷記録の内容を、もう一度チェックしてるんだよ。
     これから、証明しなければならないからね」
    「御剣怜侍の”無実”をだよ」
    「悪いけど、御剣。ぼくは信じていないんだ。お前の”悪夢”なんて」
    「”悪夢”は、しょせん”悪夢”だよ。……現実じゃない。
     現実に起こったことは、この法廷記録が知っている。
     とにかく。本当の勝負はこれからさ。ぼくには証明できるはずだ。……キミの、無実をね」




審理再開。
DL6号事件について、御剣の証言を聞く事に。


満を持して、当時の現場写真との相違点を問いただす成歩堂。
DL6号事件の資料、そのページも含めて、成歩堂は推理を展開する。

(以下ネタバレにつき伏字アリ)
この事件のキーは、現場写真の「2つの弾痕」

まず、御剣が投げた銃が暴発して、1発目が撃たれる
その1発目が、エレベーターのドアを貫通。
この時、御剣は失神。

その後、間を空けて、2発目が撃たれる。
この2発目が、
御剣信の心臓を停止させた。
(ネタバレ終了)



と、ココで問題になる、最後の物証。
DL6号事件における、「もう1発の弾丸」の存在。

裁判長「警察の捜査で、弾丸を見落とすことなど、まずあり得ません」
でも睡眠薬の小瓶とか見落としてますけど……??というツッコミは叶わない。
結局、成歩堂の推理は振り出しに戻ってしまう。

あれだけ自信にあふれていた成歩堂も……
成歩堂「……………………ゴメン、真宵ちゃん」
     「……どうやら……ツメが甘かったみたいだ……」
     「……………………ゴメン……」
最早すっかり諦めモード。


裁判はどんどん進んでいってしまう。
御剣も、自らの罪を改めて認める。
殺人でなくとも、少なくとも過失致死。それも尊属殺人の。
当時小4ならば、刑事責任はなくとも、民事責任は発生する。(損害賠償金など)


裁判長「御剣信殺人事件は、本日で時効が成立します。
     したがって、被告には、本日中に判決を下さなければなりません」
いやいやいや。
例によって「異議あり!」。

本来の法律なら、立件さえすれば良いはずだから。
28日中に警察が御剣を確保して、それから改めて検察官が動けば良いので。
何も判決まで急がなくたってー……と、無粋なツッコミをもう一丁。



けれども。本当に言うべき言葉は、もう何も出てこない。
茫然自失になりかけた、その時。



…2ハツメの”タマ”… …ソンザイスルハズ…



何故か聞こえた千尋の声に導かれるまま、「もう1発の弾丸」について推理を披露する成歩堂。
成歩堂「その……誰かが……現場から持って行っちゃったんですよ!」


そう言われた裁判長、撃った弾丸を見つける事なんて出来るわけがないと、
もっともな疑問を提示。

裁判長「犯人には、弾丸を探す必要があったわけですか?」

……実は、この質問の意味を当方、ずっと取り違えていた。

「弾丸を探さないと不利になる事情があったのか?」だと思ってた。

違う。

「弾丸を探す手間が必要だったのか?」という意味で考えれば良かったのだ。

と言うか、正直に「分からんわいそんなモン」という事を答えれば正解とゆーのが凄い。


と言うか……この終盤で繰り広げられる展開。
どう考えても成歩堂の奴、千尋と自然に会話してます。

つまりコヤツ、明らかに交霊してしまってます。霊媒師抜きで。
さすが翌年、霊力の勾玉を持つ男。(この勾玉に関する考察は第2作にて)



それはさておき。
(少なくとも私には)事件の真相がサッパリ分からないまま、成歩堂の推理は続く。
と言っても、肝心の成歩堂自身、
成歩堂(わかるかよ、そんなの!)
などと心で言いながら、テキトーな思いつきで事件解いてる状態。
世間の名探偵たちのように、謎は全て解けたー!とかならないんだなコヤツは。

更に。
真宵「……とんでもないこと、考えちゃったんだけど……」
と、真宵も同じような感じで援護射撃。
成歩堂の推理を補足する。


……よし。
何とか、状況証拠は揃った。(←いいのかそれで)

真犯人の名前を、お前の目の前で言うのは心苦しいが。真実のためだ。許せ御剣。
……てな事を考えたかは知らないが。とにかく真犯人の名を告げる成歩堂。


いよいよ、ラスボス戦突入である。



キーになるのは、やはり「もう1発の弾丸」。
ソレさえ出てくれば、事件は解決する。

狩魔豪「ワガハイが撃たれたことを、証明できるかね?」
そんな無茶な、と思った一瞬。
一瞬だけ、そう思った。

次の瞬間、我が意識に走る衝撃。
そうか……なるほど……。
だから、まだ警察に返さなかったんだ……コレ。
(この時に宣言した「くらえ!」は、第1作で一番爽快でした)


その結果。
見事、右肩にを食らってる事が判明する真犯人。
……どーでもいーけど、鉛中毒で体壊したりせんのかな??

が、しかし。さすが強敵。最後の最後まで食い下がる。肩の鉛弾だけでは証拠不十分だと。
狩魔豪「ワガハイは、”事件とは関係ない”と主張する」
     「……証拠がない以上、ワガハイを罪に問うことは不可能だ。ザンネンながら、な」
成歩堂「…………ザンネンなのはアンタの方だ、……狩魔検事」
     「惜しかったな。……あと、もう1日だったのに。あるんだよ……証拠ならな!」
     「御剣を有罪にするために、自分で墓穴を掘るとはね……。
     あんたの肩の弾丸と、DL6号事件を結びつける……これが最後の証拠だ!」

まさかこの場面では間違えたくない。
念のために攻略サイトで確認してから、成歩堂として投げつけた。
忌むべき魔物を倒すための、まさしく銀の弾丸(シルバー・ブレット)を。



ラスボス、陥落の瞬間。
狩魔豪「う……ぐ……ぐ……!
     うぐおおおおおおおおおおおおおををををををををををををををッ!
     おおおおお……おお……おおおおおヲヲお…………おおヲヲヲヲヲ……」
御剣「………………この悲鳴………………。……どこかで聞いたことのある……。
    ………そうだ……あのときだ………」
   「あのときの悲鳴だ……。
    ……15年前。私がエレベータで聞いたのは……狩魔検事! あなたの悲鳴だったのか!」

今度は、左手を掲げて。今度こそ、真実の指摘。

15年間うなされていた悪夢。ずっと覚えていた記憶。
ついにソレが、役立つ時が来たのだ。



事件の発端は、15年前。
狩魔豪と、御剣信との対決。
場所は、裁判所の資料室前で止まっていたエレベーター。
壮大な物語の”一つ”は、ここから始まったのだ。



狩魔豪「あのエレベータのトビラを、ふたたび開ける男が現れるとはな」
潔い台詞と共に、彼は法廷から退場する。――永遠に。

これにて、事件解決。





と、そう簡単に終わらないのがこの世界。
平和に会話する成歩堂・真宵・御剣の3人に、
イトノコ刑事・大沢木ナツミ、そして矢張も加わって。

矢張「カズミがよお……パリで暮らすって言い出して……、置いていかれちまったんだよぉぉ!」
独りだけ違う世界に住んでるよこの男。
で、その違う世界に住んでる男こそが、あらゆる意味で最強だったりするのだが。

って、果たして何が最強なのか。
その答えこそは、まさに最大のネタバレですので。当方も貝になります。

むしろ押さえておくべきは。やたら素直になってる御剣ではないかと。
この場面に限って、成歩堂を「お前」と呼んでる御剣ではないかと。



日付変わって。
翌日の早朝。時刻は午前5:02。

法律事務所で目を覚ます成歩堂。
成歩堂「うーん……昨日はさわぎすぎたなあ……。まだ、アタマがガンガンするぞ……」
前夜に開かれた、言うなれば「御剣解放パーティ」で、どうやら相当に飲んだ様子。
成歩堂が作者・巧舟氏の投影だというなら、それこそ底無しなんじゃないか?
と言いますか、事務所で寝てたって事は……自宅に帰らなかったのか?? (謎だ)

そんな折、デスクで見つかる、真宵からの置き手紙。
その内容は、霊媒師として一人前を目指すための、永久の別れ。
成歩堂は驚きつつも、とにかく駅へと急ぐ。



で、着いた駅ですが。
どうやらココ、JR蘇我駅らしいですな。(←ファンブックからの情報)
でも、ホームに見える電車は黄色い総武線なんですが。(蘇我駅には止まらない)

閑話休題。
何とかギリギリ真宵の見送りに間に合った成歩堂。
一方、真宵は、自分は事件解決の役に立てなかったと沈んでいる。


そんな事、ないのに。
あの銀の弾丸(シルバー・ブレット)を守りぬいたのは、きみなんだよ。
そう、言ってやりたかった。


そう思ってたら。
成歩堂「狩魔にトドメをさしたのは、真宵ちゃんだよ」
     「……悪いけど、こっちには証拠があるからね」
     「狩魔は、DL6号事件の資料をすべてかくすつもりだった。
      でも、真宵ちゃんが守ったんだよ。最後の証拠品を。
      ……この弾丸が、狩魔をたおしたんだ。この弾丸をぼくにくれたのは、真宵ちゃんだよ」

本当に言ってくれた成歩堂に感謝。

そうしたら。
真宵「…………。……………………帰ってくるから」
   「1人前になったら、帰ってくる」

やっと笑顔になってくれた。
この笑顔があったから、第2作へ続く余地があったと言えるかも。
(……まぁ実際には、成歩堂の方が迎えに行ったのだが)





そして、エンディング。
成歩堂と御剣との対決シーンが流れる。
……第3作まで終わった世界になるのかな、コレは。

他にも。
御剣は年始の頃までは無事だったんだなとか。
矢張は今度は、ハワイに行ってるミユキに夢中とか。
この時は、どっちもまだ日本にいるんだなとか。

それから。
亜内検事は成歩堂の事を痛烈に覚えてるとか。
ホテルのボーイが支配人に昇格したとか。
「小江戸剣士・ヒメサマン」の人気は順調に続いてるとか。
ナツミはもう一度スクープカメラマンを志すとか。

今となっては、後の作品への伏線としか思えない小ネタがチラホラ。



それで最後に、ナツミの撮った集合写真が出て――――――――Happy Ending?




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