タイトルロゴを前に、くるくる回るフィギュア達を見ながら起動し、
厳かな法廷を見ながらもう一度ゲームスタート。
名前を入力するのは「レイトン」仕様か。
夜道を疾走する、右ハンドルの車。
運転席の青年は、助手席の少女に手紙を渡す。
そこに襲来するのは、一眼の鳥にしか見えない異形たち。
併せて石像までが動き始める。
瀕死の男に促され、本をつかんで去る少女。
そこに入れ違いに駆けつけた、お馴染みのチェルミー警部は、木の上に乗り上がった車に唖然。
なお、台詞の文字は、
「2行×20字」「‥(2点リーダー)」「ふりがな付き漢字」という折衷案。
(当サイトでの台詞引用では「…」(3点リーダー)を使わせていただいてます)
場面変わって。
場所はロンドンでの考古学者にしてナゾ解きの第一人者、エルシャール・レイトン教授の研究室。
少年ルーク・トライトンと共に、雨宿りを兼ね、師匠一人・弟子一人、紅茶タイムの真っ最中。
因みに茶葉はダージリン。
思えば、こうして二人きりで過ごしてるのは、「不思議な町」時代しか無いんだよね。
レイトンは「魔女裁判」の歴史について語り、魔女や魔法をあっさり否定。
なお、我々現実での「魔女裁判」は、21世紀現在でも、形を変えて現存している。
そんなレイトン達の町を逃げる少女の姿を挟みつつ。
その(恐らく)同時刻。
上空にはジャンボジェット機が飛んでいた。
……うん。時代考証は順調に放棄されてる。
それで。ここはもう、完全に個人的私的なただの感想になってしまうが、
笑顔の真宵にもう泣きそうになった。
隣の席では成歩堂が、目と耳と口と全部ふさいじゃって爆睡中。
何でも、弁護士協会に要請された出張の模様。
うむ。さては成歩堂よ、パスポート代、経費で落としただろ。
真宵は実家の後ろ盾で手に入れてそうな気もする。
そんな機上の彼らをも見渡し、冒頭の異形がほくそ笑んだ。
視点はレイトンの研究室に戻って。
会話とチュートリアルの後、自由行動が可能になる。
前作「奇跡の仮面」と同様、DSの上画面で虫めがねを動かしていく。
「ひらめきコイン」の反応が分かりやすくなったのは嬉しい点。
会話イベントも二人分で済むから読みやすい。
ただ、どうにもこうにもやっぱりどうしてもポリゴンに慣れない私がいる。
少なくともレイトンは、まるっきり2次元向きの絵柄だと思うんだけどなあ。
最初のナゾは本棚から。
この時、「ナゾ01」の表示に胸を撫で下ろす私。
今作は100問以下で解放されるのだ。
そろそろ雨の止みそうな空の頃、訪ねて来た少女が一人。
持っていた手紙をレイトンに渡す。
書き手の名前は、ジョバンニ・ジコール。
レイトンの生徒にして今は探偵。
ジョバンニいわく、少女の名はマホーネ。
謎の町・ラビリンスシティの住人。
そのマホーネいわく、自分たちを狙うのは魔女だとの事。
そして彼女は、ロンドンどころかイギリスの存在自体を知らなかった。
……でも言語は通じてるのは何故なのか……?
彼女の持つ、ラビリンスシティの過去と未来を著したという本「ラビリンシア」を開いたら、
紙が輝き文字が動いた。
まさかFFTAでも始まるのかと身構える私。
(それだとゲームのジャンルが変わってしまう)
そこに訪れ、窓を叩く一羽の鳩。
動物好きのルークなら助けるのは当然だから、責めるのは酷かもしれない。
しかし魔物とは、人に招かれなけば中に入れない存在なのだ。
突如、件の異形が巻き起こす大風で、マホーネはさらわれてしまう。
レイトンの研究室で、レイトンの眼前で。
……ってコレ結局どうやって説明すればいいんだろう。
三人称のムービーシーンで、叙述トリックは無茶ですぜ?
レイトン&ルークは、テムズ川のほとりへ駆け、チェルミー&バートンのコンビと対面。
四人の掛け合を久方ぶりに堪能する私。
やっぱ刑事と探偵はこうやって対立しないとね。
ジックリ会話した後、現場の公園へ移動。
その際、隠されたナゾとコインの数が明かされてる事に気づく。
良くも悪くも親切設計になってる次第。
後それから、マップ上で移動しないで待ってると、紅茶飲んだりメモ取ったりします。可愛い。
公園では、樹上の車をチェックするが、確かに突然空を飛んだとしか考えられない。
轍も途中で途切れているし。
……相当苦労したんだろうな誰かさん達。
そこに近寄ってくる警官が警戒。
レイトンが本物か見定めたいと訴えてナゾ出題。
こういう自然な出し方なら、ナゾが多くても苦にならない。
注目すべきは、車のボンネット。
そこの右手痕と一致する石像へ近づいた後、再びチェルミーの所へ。
結果、運転していたジョバンニは無事だった事が判明する。
レイトン「昔から、いらぬ大事故に巻きこまれる割に無事という、不運でラッキーな男なのです」
もしかしてジョバンニって、矢張の同位体なのかもしんない。
「ハロウィンのような仮装をした変な人物」(byバートン)を追って、
レイトン達はタワーブリッジへ移動。
すると閃光と共に現れた、黒いローブの怪人。
追ってトンネル内へ飛びこむと、マホーネのマントが落ちていて。
そばの壁にある不気味な紋様に近づいて調べると、隠し通路の下り階段が出現。
資材の陰に倒れているマホーネを救助し、マントも返したその時。
闇の奥から怪人たちが次々と滲み出る。
タワーブリッジ名物・橋の跳開を前に、レイトン達を追いつめようと浮かび上がる怪人集団。
このままリユニオンでもしそうな大人数。
無論いつものクォリティで、首尾よくマホーネを逃がしたレイトンだったが。
例の異形は悠然と、深淵より声を響かせ、姿を消す。
「……お前たちは自ら……、……足を踏み入れたのだ……。
……『物語』の中へと、な……」
直後。ルークの抱える本が、震え、捲れ、光り――、全てが消えた後に、本だけが残った。
ファンタジー派としては、本の中の世界に二人が吸いこまれた――と考えるべき。
ミステリー派としては、本による目くらましで失神した二人が拉致された――と考えるべき。
何にせよ、「レイトン」シリーズでは、「財力さえ有れば不可能は無い」という法則がある。
「悪魔の箱」の、全員に等しく効果のあるカンペキな幻覚ガスとか、
「時間旅行」の、大都市の地下でカンペキに再現されてる大都市とか、
そんなトンデモ展開があふれているのだから……。