『逆転姉妹』実況レポート (探偵パート1回目)

第2話は、千尋と、彼女の妹・真宵との、電話による会話から始まる。
因みに時刻は、午前9:27。

真宵「だいじょうぶだよ! もう、慣れちゃったから……1人ぐらし」
   「あー、わかった! また、証拠品あずかれって言うんでしょ?」


どうやら彼女はこうして、千尋の扱っている事件を手助けしている様子。
今回預かる物は、あの「考える人」の置き時計。より正確には、

千尋「かわりに、書類が入っているの」
という事らしい。



そんな折――運命は動き出す。

時は、午後8:57。所は、綾里法律事務所。
「……じゃあ、ミス・チヒロ。もらっていくよ……書類を」

本来なら「ミス・チヒロ・アヤサト」とフルネームにするべき……
などと、ツッコミを入れている場合ではない。
慎重に事件を追っていた千尋だが、その連絡に事務所の固定電話を使ったのが、
運の尽きだった。

「キミには、約束してもらわなきゃならないことがあるんだ。
 エターナルサイレンス……永遠の沈黙、をね」

で、その約10分後。午後9:08。
入れ違いの形で、成歩堂が事務所に到着。
異変を察し、所長室へと駆けこんだ彼が見た物は――最悪の光景。



成歩堂「…………! しょ、しょ、……所長!



フツーのミステリではご法度だろう、メインキャラの退場
27歳のこの姿の千尋には、もう二度と会う事は出来ない。

が、長く悲しんでいる暇はない。ここから「探偵パート」の開始なのだ。
さっそく現場を調べると、ダイイングメッセージとも取れる紙切れが見つかる。
成歩堂「ちなみにこの紙切れは、デパートの領収書で、昨日発行されたものだ」
……死体を調べる余裕があるなら、その領収書の文面も読んでほしかったよ成歩堂。



次に、殺人現場に居合わせた真宵に話を訊く。
独特な形に髪を結い、和服を変形させたような装束を着ている小柄な少女。

成歩堂(ちょっとこの子に、あの領収書をつきつけてみよう)
この言葉に従って、
「領収書を真宵に見せる」行動と、
「警察に通報する」行動とを取ると、強制的に話が進む。
(他の調査コメント、会話イベントは見られなくなる)
事務所の入口を調べられるのも、この時だけに限られる。よって、

成歩堂「受付に使っているデスクだ。いつもぼくが座っている」
この設定を知ったのは、2周目の時でした。

そうこうしている内に、警察――即ち、糸鋸刑事が現場に到着。
ダイイングメッセージの事を知った途端、問答無用で真宵を連行していく。
どうやら、この世界はこの勢いで犯人が緊急逮捕されるのが日常らしい。
…………いいのかそれで!!??



翌日。留置所の面会室にて。囚われた真宵と、成歩堂との会話。

……って。
例によって本来の法律ならば、「異議あり!」。
フツー、裁判を控えている被告人が居るのは「拘置所」。
「留置所」でも、さほど間違いではないが。微妙なところ。

真宵「……あ。あのときの……弁護士さん」
真宵はこの時はまだ、成歩堂に対して敬語。今見ると新鮮。

真宵「あの……あなたが、あたしの弁護士さんになるんですか……?」
こう問われて、出る選択肢。

「きみしだいだよ」
「もちろんそうだよ」
「それはゴメンだね」

この内、ドレを選んでも自然な展開になる事に感服。
成歩堂が「いい人」として動く事は変わらない。

なお、この時に真宵の口から、千尋による成歩堂の評価を聞かされる。
千尋「まさに《恐怖のツッコミ男》といったところかしら」
コレ、弁護士に相応しい称号なんだろーか。

そして、彼が一人前になるまでには……
千尋「あと3年待ちなさい」
……との事。
そのじつ成歩堂は、完全に独り立ちするまでに3年を要した。
言うなれば、コレは予言?


で、改めて自己紹介。
真宵「ただの霊媒師です。……修行中の」
   「綾里家は、とっても霊力が強い家系で、特に女性は……」


ここで、姉の千尋も霊媒師の一族だった事が判明する。
しかも彼女は、強大な霊力を持っていたそうで。
確かに千尋も、真宵と同じ勾玉(まがたま)の首飾りを付けていたが……。
それにしても、フツーのミステリ世界では、これまたご法度の設定。

ところが。
この話を聞いた成歩堂は何と、真宵は霊媒師なのだと素直に納得(?)したらしく、
こんな提案をする。

成歩堂「じゃあ、千尋さんの霊を呼び出せばいいじゃないか!」



ミステリ世界を全否定するようなこと言わんで下さい。



ただ、真宵の今の実力では、千尋を呼ぶのは無理だと分かる。
成歩堂はともかく、プレイヤー(=私)は一安心。

何はともあれ、成歩堂は真宵を助けるべく、
彼女の知る弁護士の事務所を訪ねる事、
そして彼女の携帯電話を警察から取り戻す事を決める。



綾里法律事務所に行くと、捜査している糸鋸刑事に出会う。
「イトノコギリ」では長いので(?)、以後の呼び方は「イトノコ刑事」に。

なお、この時、事務所にある観葉植物の種類が、「コルディリネ・ストリクター」である事が分かる。
情報提供はイトノコ刑事。

ともあれ、真宵の携帯電話を手に入れねばならない。
子供向け特撮番組「大江戸戦士・トノサマン」のストラップを返して欲しい、
と言ってみる成歩堂。
成歩堂「警察にあずけて、なくなったらイヤだわ、って」


「笑止! この私が横取りなどすると思うか!
 私ならそのシリーズ如き、とうにコンプリートしておるわ!」
――とか言いそうだ、赤い服の約1名が。


閑話休題。
その会話の中で、ついに出てくるこの名前。
糸鋸「検察局は、この事件の担当に、あの御剣怜侍を任命したッス!」
   「まさか、知らないなんてこと、ないッスよね?」


こう問われて当然、「もちろん知らない」を選ぶ。
RPGで「知ってる?」と問われたら、とにかくNOと答えるのは基本中の基本。
しかし成歩堂の反応は……。

成歩堂(……知らないワケ、ないだろ。ちょっと、トボけてみただけさ)
     (まさか、こんなに早く会うことになるとは……)


こんな感じ。
ここで、「初めて解くプレイヤー」と「成歩堂」との間に、微妙な距離が生まれる。
なお、この会話イベントを境に、人物ファイルに御剣が加わる。
――まだ会ってないにも関わらず。



次に、殺人事件の目撃証人が泊まっている「板東ホテル」へ。
ココでの成歩堂のコメントが傑作揃い。

花瓶の花を見て。
成歩堂「ひまわりとチューリップ以外、ぼくは花の名前は知らない」

キッパリ言いきった。
まあ多分、バラとカーネーションの区別がつかないとか、
梅桃桜の区別がつかないとか、そーゆーレベルの話なのだろう。
本当に固体名が分からんという意味ではない……と、思ってたけど……。

壁の絵を見て。
成歩堂「静物画……あれ? ”生物画”だったっけ?」
きみ、本当に芸術学部卒業生??

で、部屋に居た目撃者。
世にも恐ろしい、ピンクのハート飛ばしまくりの超絶ぶりっ子
その名も「松竹梅世(しょうちく うめよ)」が登場。

その第一声からして、
梅世「あらあ。いらっしゃーい」
……このノリである。

一方、その梅世に、話し方が堅苦しいと言われた成歩堂の台詞がコレ。
成歩堂「あー。事件があったときのことなんだけどさあ。
     きみー、何か見ちゃったんだろお? ボクにさあ、教えてくれないかあ?」

無理する必要ないから、きみ。



続いて、真宵に頼まれている、大先生・星影宇宙ノ介(そらのすけ)弁護士の事務所へ。

星影「あー、チミかね。ワシを待っておるというのは」
と声をかけられるが、実は星影と成歩堂は初対面ではない。
3年ぶり、それに服装も違う、何より貫禄が違う(?)ので気づけなかったか。
あの色ボケ泣き虫大学生の記憶を、努めて忘れようとしてたのかも。



が、結局、弁護を断られてしまい、真宵の元へ戻る成歩堂。
そこで彼女の家庭の事情を知る事になる。

真宵「今から15年ぐらい前。あたしたちは、ある事件に巻き込まれました。
   そして、ある1人の男によって、母は……。
   ……母は、破滅……したんです。
   そして母は、姿を消してしまいました」


密かに最重要であるこの話を聞いてから、成歩堂は真宵を弁護する事を決める。
けれども。実を言うと、一旦は見捨てる事も可能だったりする。

成歩堂「……じゃあ。帰るよ」
真宵「……さよなら」

そうすると、成歩堂の独白によるバッドエンディングが示される。

成歩堂「そして数日後。ぼくは、裁判の結果を新聞で知った。有罪だった。
     もう、彼女に会うことはないだろう……二度と。
     ……これで、正しかったんだろうか? ほんとうに、よかったんだろうか?
     千尋さん……教えてよ……。…………」


と思わせて。

成歩堂「なんてことになったらどうするんだよ!」
と、独りツッコミ。
勝手に考えすぎた夢想だったというオチ。
とゆーか、こんな行動を取るプレイヤーの事まで考えてるゲー(以下略)。


どうして自分を護ってくれるのか、と真宵に問われる成歩堂。
成歩堂(味方が1人もいない悲しさ、そして孤独な感じ。
     実はぼくにも、おぼえがあった。遠い、昔の話だ)


一瞬フラッシュバックされる、彼の小4時代の事件。

成歩堂(そもそも、ぼくがなぜ、弁護士になったのか……?
     そういう孤独な人の味方になれる唯一の存在が、弁護士だからだ)




というわけで、改めて「坂東ホテル」へ向かう。
ホテルのボーイがここで登場。
年齢は26歳との事だが、正直なところ信じられない。
(……第3作での成歩堂と同い年……)
それに本名も不明だし。謎だらけの人物である。

で、そのホテルにて見事、重要な物証が見つかる。
……と言っても、立会人もいない場で見つけても、本来なら証拠能力ゼロ。
それどころか、不法侵入罪と窃盗(or横領)罪に問われますが。
ま、ソレはソレ。



いよいよ、本番開始である。




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