裁判終了後。時刻は15:24。
春美と一緒に、倉院の里へ戻って来た成歩堂。電車で2時間かけて。(←直接描写ないけど)
穏やかな会話の進む中、冥――即ち検事についての話題に入ると、成歩堂の態度が変わる。
成歩堂「弁護士とは逆に、被告の犯行を立証するのが検事なんだよ。
被告が無実だろうとかまわない。自分の手がらしか考えてないんだ」
春美「……中には、いい検事さんだっていますよね?」
成「……………………そんなヤツ、いないよ。検事なんて、みんなおなじさ」
「………………アイツだって……結局そうだったんだ……」
ええと、その。
何となく、女にフラれて逆ギレしてる男を連想した私は、
たぶん間違ってると思うんですが。
春美「”アイツ”……というのはどなたですか?
真宵さまのおっしゃっていた、……みつるぎ検事さん……?」
成歩堂「……ムカシの話だよ。今はもう、いないんだ」
「つまらないプライドを抱いて……死んだよ」
ええと、その。
心臓に悪すぎ、かつ縁起の悪すぎな言動は堪忍して下さい成歩堂さん。
(発売当時、前情報ナシでこの台詞を読んだ方々、心より痛み入ります)
と言いますか……よくよく考えると、
たかだか数ヶ月前の事を、「昔」呼ばわりしてたんだな、この男は。
因みにこの会話の時、春美に事件当時の事情を尋ねると、彼女にサイコ・ロックが発動する。
「対面の間」。
写真相手に、独り呟いているキミ子。
キミ子「……よろしくて? 見ていてごらんなさい……。やっと、チャンスがめぐってきた……。
この日を、どれだけ待っていたことか! ……カクゴなさいな。……マイコ……」
物語の縦糸を司る、綾里一族の因縁。
キミ子が生まれた時から、ひいては綾里一族が始まった時から、続いている物。
それに実は、キミ子はこの段階で既に、「もう一つの作戦」も動かしつつあったはず。
獄中に待つ、あの彼女を中心とした作戦を。
成歩堂の気配に気づいたキミ子は、普段の態度に戻る。
二人の会話は、真宵の母親・綾里舞子の話題に。
キミ子「4年後、舞子さまの名前は、この里から消えるのでござあます」
「里を20年あけた者はだれであれ、死んだものとされますから……」
「今から4年後。倉院の里には、新しい家元が生まれるのでござあます」
「このままいけば、真宵さま……だったのでござあますが。
……あんな事件を起こされてしまってはねえ……」
あのDL6号事件を境に、舞子が失踪したのは、この第2作から数えて16年前。
キミ子は舞子や真宵の身の上を案じるように見える一方、どこか違和感のある言動も。
成歩堂(気のせい……かな。笑っているような……)
「渡り廊下」。
春美の証言に従って、焼却炉から興味深い証拠品をGet。
その焼却炉の所から走って来た、のどかと会話。
廊下の途中にある、壷についての話題。
のどか「あれってえ。この里の宝物なんですよお」
「あの中にですねえ。封じこめられているんですってえ」
「アヤサト キョウコのタマシイですよお」
「倉院流霊媒道の創始者のキョウコさまですよお」
「あのツボにタマシイが宿っているかぎり、綾里の霊力は不滅なんですよお」
この会話を境に、やっとその倉院の壷を調べる事が出来る。
成歩堂「……こいつにタマシイがねえ……。見れば見るほど、ヒビだらけだ。
スキ間だらけで、タマシイなんかもれちゃいそうだけどな」
今にして思うと、この時に壷の画像を見てしまったのが、後に詰まった最大の敗因。
自分としては、もう少し分かりやすく、形の歪んでるビジュアルにしてほしかった。
だってアレじゃ、どう見ても普通に直されてるもの……。(←ネタバレ注意)
そして、被害者との関係を改めて問いただすと……。
成歩堂(……これは……サイコ・ロック!)
ロック発動。
4回目で完全に慣れる。(成歩堂が)
これで、里の中の探索は一通り終了。手に入れるべき情報は揃った。
だとしたら、次に行くべきは……。
まさかと思いつつも、里を下りて留置所へ。
だがその結果、驚くべき事に、必要な情報が手に入る。よって即刻、また里に戻る。
これで往復4時間だ。(電車で)
里に入ると、いきなりナツミに逃げられる。
「修験者の間」で、また逃げられる。
そんな彼女を追う形で入ってみた「控えの間」。
衣装箱のそばで、「トノサマン」の描かれたマリを発見。
なぜ箱の外に出てるのかと思い、
箱を開けたらナツミが出てきた。で、また逃げられた。
まるでギャグの流れだが、この時ナツミが箱に入っていたという事実は重要。
箱そのものに関しても、興味深い情報がGet出来る。
「修験者の間」。
春美から、ナツミの伝言を聞く。
「自分を見つめる旅に出るので、探さないでくれ」……との事。
……こういう表現して去って行けば良かったんだよ誰かさん……と、後で思った自分。
と、ここで、春美のサイコ・ロックを解除するわけだが。
実はこの時、敢えて留置所に行くと、
千尋から、アヤサト キョウコに関するヒントが聞ける。
千尋「キョウコさまは、生まれたときから”さだめ”があった。
”神のもとに供えられる子”という”さだめ”。
彼女の魂は、今もツボに封じこめられているの。
ろうかにかざってあったでしょ?彼女の名前が書かれているわ」
……もっとも、私は、コレを聞いても「キョウコ」の字面を思いつけなかった体たらくでしたが。
閑話休題。
ロックを解除して、事件当時の春美のアリバイを聞き出す。
なお、この際、合わせたカーソルの位置が正しいかどうかが、
第1作より分かりやすくなっているのが嬉しい。
春美「わたくし、おさいほうはトクイなのですが……お絵かきや工作は、ちょっとニガテなのです」
後ついでに漢字も。(←コレは後の事件でも重要)
里の入口で、やっとナツミが捕まる。
ナツミから聞き出した、のどかの情報を得るべく、今度は堀田クリニックへ。
自称・堀田院長(あくまでも自称)から話を聞く。
堀田「ありゃ、ケガだったよ」
「カラダ中ホータイでグルグルまき。ウデもギプスで固められてたしな」
「去年の12月ごろ、退院していったよ」
この台詞で、今回の事件に潜むトリックの一つが頭によぎる。
入れ替わりトリックが。(←ネタバレ注意)
収穫を得てから、再び倉院の里へ。
ナツミから、今度はキミ子と舞子の関係について聞く。
ナツミ「今、家元は綾里舞子っちゅう霊媒師なんやけど……
ホンマは、あのオババンが家元になるはずやったんや」
「なんでも、家元は長女がつぐものらしいんや」
「キミ子はな。姉なんや。綾里舞子の……」
「フツーはな。姉のほうが強いらしいで。……霊力」
「……ところが。どうしたわけか、あのオバハン、妹の舞子に負けちまったワケや」
「里の連中から、それはそれはケーベツされたらしいで。
”長女のクセに、家元をつげなかった”ってナ」
「渡り廊下」で、のどかのサイコ・ロックを解除。
しかし解除後……。
のどか「……ムリだと思いますよお。私を追いつめるのは」
「たたきのめしてあげちゃいます! ……楽しみですねえ」
意味ありげに笑われつつ、改めて里の入口へ。
すると、イトノコ刑事がキミ子に連行……もとい、キミ子がイトノコ刑事に連行されて行くところ。
里に残る春美に押され、成歩堂はまたも留置所へ向かう。
つまりこの時にも電車で2……………………。もういいか。
時刻は午後6:38。
留置所では、真宵でなく千尋が待っていた。
成歩堂「千尋さん。……最後の手がかりをいただきたいと思います」
千尋「……いいわ。うばってみなさい。私から」
かくて行われる、成歩堂と千尋の推理対決。キーワードは「焼却炉」。
その結果。事件に関する推理は、ほとんど整った。
ただ一つ、殺人の動機だけは、どうしても不明のまま……。