今回の目的は、アクロの証言を崩す事。
開廷直前。
相変わらず緊張しているマックス。
そこにミリカが現れる。
マックスの好物である牛乳1リットルパックを持って。
だが彼女、そもそも今どういう状況か分かっていない。裁判の意味も分かってない。
法廷に来たのも、トミーに連れて来られたからだと言う。
そんなミリカと入れ違いの形で、トミーも登場。
マックスの好物である牛乳1リットルパックを持って。
今回の対決にあたって、成歩堂が出す決断。
成歩堂「……おそらく彼には、ゆさぶりは効かないでしょう」
「今日は、いつもの心理戦を捨てるよ」
……この台詞に、この上なく嫌な予感をおぼえた1周目当時。
一方、トミーも一つの決断を出していた。
ソレは、ミリカを法廷に連れて来た理由。
トミー「ミリカに見せてやってくれ。殺人事件の”現実”を。たっぷりとな」
そう。
「人は、死んだって星にはならない」(byトミー)という事を――。
いよいよ開廷。
証人のアクロ、登場。
”犯人”は空を飛んで逃げたのだ、と意見を修正した冥に対し、成歩堂は断言する。
成歩堂「人は、空を飛びません!」
……と言いながら、別の事件だとその真逆の事態が起こってますが。
ソレはずっと先の話。
というわけで、さっそく尋問開始なのだが。
この章の尋問は、他に比べて格段に難しい。
というのも、開廷前に成歩堂自身が言っていたように、
このアクロに対しては、揺さぶり行為は基本的に、一切無効だからだ。
(余計に揺さぶれば、問答無用でペナルティ)
よって当方、この章の尋問は、完全に攻略サイトと首っぴき。
…………所詮、私の推理力なんてこんな物です…………。
ソレはともかく、何とか証言の矛盾を指摘し、真犯人として告発する場面まで持って行く。
けれども。そこまで言っても真犯人の奴……。
表情が変わってくれない。
最初は自信にあふれていた証人が、やがて顔色を変えて取り乱すのは、
『逆転裁判』シリーズのお約束にして醍醐味のはず。
なのに成歩堂の方が逆に、鳥に突っつかれて追いつめられるってのは何なのか。
その上、何ともしおらしい態度で、こんな台詞。
アクロ「弁護士さんが、マックスを助けたいのはリカイできます。
でも……よりによって、このオレを犯人だなんて……」
……役者だな、コイツ……。
裁判長「どうなんですか弁護人! この犯行には、共犯者が……?」
「事件が起こったとき、アクロさんは、どこにいたのか?」
コレらの質問に対しても、(私には)真相がサッパリ分からないまま回答。
けれども。ここまで言っても真犯人の奴……。
まだ表情が変わってくれない。
裁判長「アクロ氏は、何を使って被害者を殺害したのですか?」
この問いに対しては、一応、消去法で提示に成功。
でも……「平たい鈍器」っていうのか、コレって?
続いて、直接の殺害方法について。
コレに関しては、真宵の出してくれたヒントで、「そうか!」と無事に思い当たる。
ただ、「10キログラム」という設定が引っかかった事は否めない。
けれども。ここまで言ってみても真犯人の奴……。
未だに表情が変わってくれない。
普段とは違った意味で、焦燥感をおぼえ始めていた、1周目当時の私。
続いて、凶器を運んだ方法について。
コレに関しても、成歩堂(というか私)は難なくクリア。
成歩堂「たまにはムチを置いて、法廷記録を見るべきですね!」
微妙に例の黒いオーラを背負いつつ、冥に真相を説明する成歩堂。
その理屈に基づくと、こんな結論に至る。
真宵「この胸像が凶器になったの……グーゼン、ってコト?」
そう。偶然なのだ。偶然なのだ。とにかく偶然なのだ。(←ひたすら連呼)
そして。
ついに出た。『逆転裁判』シリーズ中、我が最大の難問が。
冥「ピエロが見た、犯人の人影はッ! いったい、だれだったと言うの!」
正直に言う。
この問いを一発で解けた人は、フツーじゃないです。(←褒めてます)
だって、訊かれているのは「誰」だもの。
だったら「誰か」を答えるべきだもの。
まあ、ここまでなら素直に「やられた!」と、ヒザを叩けた。
しかし。
裁判長「”胸像にマントを着せた”……その人物はいったい、だれですか!」
この問いへの答えが、例によってサッパリ分からず。
それどころか、攻略サイトを読んでも信じられず。
成歩堂「あの夜、本当は何が起こったのか? ここで再現してみましょう」
と、事件当夜の流れを総括する成歩堂。
成歩堂「そして……ここから、いよいよ大魔術の始まりです」
と、独り語り始めた、その瞬間。
冥が即座にツッコミ入れた。
冥「い、いくらなんでも……いくらなんでもコレはないでしょ! コレはッ!」
私もそう思います。(心より冥には同情したい)
しかし。もう、止められない。全てを語るしかない。
成歩堂の言うように、「サーカスはまだ、終わらない」のだ。
けれども。ここまで言っているのに真犯人の奴……。
やっぱり表情が変わってくれない。
まあ確かに、この謎解きは如何な物かと思いますが。
一発で納得した人は、まず居ないんじゃなかろうかと。
全ての矛盾を解消する証拠品の提示に至っても。
トリックそのものは、まだともかく、蓋然性(プロバビリティ)が高すぎるのも問題だし。
(例:被害者が約束通りの時刻に来なければ、ソレでお終い)
差し当たって、かのシャーロック・ホームズが残している名言を、この場に記しておく。
「全ての不可能を消去して、最後に残ったものが如何に奇妙な事であっても、それが真実となる」
(When you have eliminated the impossible,
whatever remains,however improbable,must be the truth.)
けれども。ここまで言ってみてるのに真犯人の奴……。
この期に及んで表情が変わってくれない。
(少なくとも私は)少なからぬフラストレーションを感じつつ――裁判は佳境へ。