『さらば、逆転』実況レポート (探偵パート2回目・後編)

藤見野の控え室。
春美「もし……オートロさんがコロシヤにおねがいしたのなら……」
成歩堂「彼は”無実”どころじゃない。……まちがいなく、有罪だ」
かつて考えた「最悪の可能性」が、再び浮かび上がってきた。



「すみれの間」に戻ると、オバチャンまたもご立腹。
オバチャン「さっき、なんだか知らんけど、ヘンなキカイわたされてサ。
       こいつでホテルじゅう調べろ、ってんだョ」
       「まあ、ミッちゃんのおねがいだから、しかたないけどサ」
       
御剣『ウラむなら、青くとがった弁護士をよろしく』

オ「って言ってたから、オバチャン、ウラんじゃうよォ!」

この会話の後、この度の事件の関係者(由利恵を含む)の事情を少し聞ける。
また、こうしてオバチャンがホテルを這い回っている事も、最後まで覚えておくべし。



今はとにかく、留置所へ行くのが最優先。
何とかならないものかとアチコチ歩いていると、警察署で動きアリ。
課長「御剣検事からたのまれたコトがあるんだ」
   「留置所の面会時間はとっくに終わっているけど……、
    トクベツに、面会を許可してやってほしい、……ってね」



留置所。
霧緒と王都楼と、二人それぞれから話を聞く。

まずは霧緒から話を聞く。(この方が流れは自然)
霧緒「遺書を取り返して……燃やしてしまいたかった」
この時、王都楼に抱いている敵意について問いただすと、霧緒にサイコ・ロックが発動。



ところで。
この留置所では、一人と話をしたら、一旦場所を変える必要がある。
(二人連続では話せない)

よって移動するべき場所は、一番楽なのは警察署。
(他の場所へ行くと、結果的に二度手間になる)



その警察署で、次の証人として選ばれた荷星と会話。
王都楼について、こんな話を聞ける。
荷星「女性にはちょっとだらしないというか……まわりに寄ってくる方を、
    その……こばまないんですよ。”ゲームだ”って割り切ってですね……」
……全然「爽やか」じゃないじゃんか。

でも、もっと問題なのは。
荷星「ボク、ウワサ話には目がないんですよ」
と、同業者たちのゴシップを喋りまくる荷星の方かもしれない。(プレイヤーとしては助かるが)



改めて留置所。
王都楼から話を聞く。

と、言いたいところだが。
王都楼にもサイコ・ロックが発動。それも最大値である5つ

また、由利恵の事を持ちかけても、ピザでも食おうかなどと話をはぐらかされてしまう。
春美「あの、なるほどくん。”ぴざ”というのは……?」
成歩堂「あとで食べさせてあげるよ」
フルコースの約束も、くれぐれも忘れぬように。なるほどくん。



留置所を出ると、成歩堂の携帯電話が鳴る。
糸鋸「タイヘンッス! すぐ……すぐ、事務所にもどるッス!」
因みにこの台詞、事務所に戻っていても言われる。謎。



事務所に着くと、燃えてるイトノコさんが待っていた。(御剣とは入れ違いになったらしい)
そのイトノコさん達の調べで判明していく、真実。
糸鋸「ぬいぐるみを買ったのは……たしかに、王都楼ッス!」



留置所。
王都楼のサイコ・ロックを解除する。

成歩堂に疑惑を暴かれ、
王都楼「ちょっと待って。ボクと相談してみるから」
などと謎な台詞を言った後、彼の態度は変わる。顔に走った傷を晒して。

王都楼「初めまして……弁護士クン。王都楼真悟だ」



チンピラヤンキー登場。



王都楼「あの女……霧緒もいいドキョウ、してるぜ。……このオレに罪を着せようなんてさあ」
一人称からして別人。
男ぶりっ子ってヤツですか。

王都楼「弱いヤツは、すぐ他人を信じる」
     「オレはちがう。誰も信じない」
今にして思えば、コレが王都楼の唯一の敗因だった。
もしも王都楼がコロシヤを信用していたら、勝ち目はなかったのだ。


王都楼は立ち去り、取り残される形になった成歩堂。
そこに入れ違いの形で、御剣が登場。

御剣「……これで……キミもやっとたどりついたわけだ……。この事件のスタートラインに」
そう。御剣には視えていたのだ。この事件の真相が。早い段階で。
だからこそ、成歩堂の先手先手を打つ事が出来ていたのだ。

ただ、それにしても、前章からの御剣の行動を思い返すと……。
ホテル→警察署→事務所→留置所と、
全て絶妙な、というより絶妙すぎるタイミングで現れている。
もしかして、ずっと尾行して来てたのか?



警察署。
真宵を救いたいと苦悩する成歩堂に、御剣は現実を突きつける。
御剣「われわれはヒーローではない。……たかが人間なのだ」
   「キミは、弁護士だ。そこから逃げることはできない。キミは……戦うしかないのだ」


そんな御剣に対する、成歩堂の反論。
成歩堂「きみや狩魔冥はいつでも、全力でぼくをねじ伏せようとする。
     ……最後のさいごまで。おぼろげに真相が見えたとしても。
     ぼくにはムリだ。アキラカに有罪の人物のために、
     ウソの判決をダマし取るために戦うなんて……!」


……………………?
コレもまた、第1作の内容を知っている者としては、首を傾げざるを得ない理屈。

そもそも、この成歩堂の発言は、第1作での御剣を指しているとは思えない。
第1作当時の御剣は、いつでも全力で「犯罪」をねじ伏せようとしていたのであり、
そして「被告」に「有罪」を与えるために戦っていたはずである。
「無罪の人物」に「ウソの判決」を与えていた……というのは、いくら何でも違う気が。

もっとも、コレが御剣でなく、狩魔父娘の事を指しているというなら、まだ分かる部分もある。
むしろ話の筋は通る。
つまり成歩堂のこの発言は、御剣の事と狩魔父娘の事とがゴチャ混ぜになってしまってるのだ。


だから、成歩堂が御剣に怒っている事情は、結局こういう理屈になる。
成歩堂「お前は逃げだしたんだ。……1年前。
     お前の”勝利”がつぶされた……そんなくだらない理由で!」




少しは分かってやれ。親友なら。



けれども。
そんなヒステリー、もとい怒りを燃やしている成歩堂に対し、御剣は冷静に真意を語る。
御剣「キミによって、カンペキな勝利への道をとざされたとき……
    私は、自分のあやまちに気づき始めたのだ。
    ”カンペキな勝利”など、なんのイミもない」


……ピピピピピピ……


そんな彼らの張りつめた空気を切り裂く、件のトランシーバー。
虎狼死家「私の名前は……コロシヤです。コロシヤ サザエモン」
これでついに、殺人事件と誘拐事件がつながった。

更に。
通話の最後に聞こえた音から、例によって真相の視えた成歩堂は、御剣に依頼する。
成歩堂「虎狼死家 左々右エ門が……誘拐犯のいる場所がわかった!
     御剣! 警官隊を回してくれ! ……大至急、王都楼の屋敷に!」

御剣「……! わかった! キミもすぐに来るんだ!」
……って。
どう見てもコレ、探偵と刑事の会話だよな。
間違っても、弁護士と検事の会話じゃないよな。
(台詞だけ見せたら、作品を知らない人には絶対に当てられないかと)



王都楼邸の応接間。
御剣「このエリアは、完全に包囲した。逃げることは不可能だ」
だからキミは検察官だろ……ってツッコミは、もういいか。

さっそく部屋を見渡せば、誘拐事件の手がかりはすぐ分かる(はず)。
よって、1周目当時はすぐに次の場面へと動いていた。ソレが最大の不覚だった。


まさか、この場面が至福の時だったとは。
ココに限って、御剣との会話イベントが、山のように隠れていたとは。夢にも思わず。

例えば、ソファ。
御剣「虎狼死家 左々右エ門は、依頼人との信頼関係を重んじる。
    かならず本人と会って、シゴトの話をするらしい」

例えば、壁に掛けられたお面。
成歩堂「……お前、イヤに詳しいな。王都楼真悟のコト」
御剣「事件の被告人だ。当然のコトだろう」
成「そ……そりゃそうだな、うん」

例えば、暖炉。
成歩堂「ホンモノのダンロなんて、初めて見るな」
御剣「……ダンロは好きではない。少年時代を思い出すから」
成(コイツ……カネ持ちのおぼっちゃんだったからな)
  「お前、まだあの事件のことを……?」

御「キミには悪いが……思い出したくないんだ。あのころのコトは」
……特に、この会話は重要かと。
成歩堂の無神経ぶりが分かるから。


それはさておき。
ドアの下のアクセサリー(小物)を調べると、強制的に話が進む。
春美「あ。これ……クマさんのアクセサリーですよ!」

成歩堂「ドアをコワすのは慣れているよ。……行くぞ、御剣」
きっとまた、華麗に蹴り破ったのでありましょう。



その扉の向こうにあったのは、王都楼の私室。
成歩堂「デッキの中を見てくれ! ビデオテープは、重要な証拠だ!」
……この台詞を覚えておいて、本当に良かったと今でも思う。

成歩堂(きみがくれる証拠は、いつだって最強の切り札だった)
真宵の残したクマさんを手にして、更に奥へ。



王都楼邸のワイン庫。
御剣「街から出るすべてのルートに検問を配置した。……あとは、われわれのシゴトだ」
我々、ねぇ……。
だからキミは検(以下略)。
公僕の仕事、って意味なら合ってるかな。

そんな中、落ちている写真を拾う成歩堂。
成歩堂「これは……由利恵さんの写真……だな」
春美「ウラに……写真立てのウラに、何か書いてあります!
    ……”マヨイ”……」


その真宵からの、気丈なメッセージ。
真宵『いい? 王都楼のコト……かならず有罪にしてやってよね!
    あんなヒドいヤツを無罪にしたら……あたし、ユルさないから!』




最後に。
留置所で、霧緒のサイコ・ロックを解く。
事の元凶は、王都楼にある。ひいては、藤見野にも。

霧緒「男のくだらないプライド、ってヤツなのかしら?」
   「サイテーの男たちでしょ? 由利恵さんの死までも……もてあそんだ男たち」

第1作に比べ、第2作は一気に対象年齢が上がった印象が強い。
中でも、この最終話は、群を抜いてテーマが重い気がする。



かくて。
決して「負けられない」、しかし「勝ってはならない」法廷バトルが、いよいよ始まる――。




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