法律事務所にて。
春美は一旦、独り里へ帰る事に。
取り戻した「倉院の壷」が本物かどうか、確かめるためである。
何故か、ピンク色のまだら模様が付いているので。
よって、残った真宵とする会話。
その話題は、倉院流霊媒道について。
真宵「今度、霊行道場へ行って、みっちりやろうかな、って」
と、修行中の身である自分の将来を考えている真宵。
真宵「倉院流の霊媒術で死者を呼ぶと……霊媒師の意識は、とぎれちゃうの」
成歩堂「だから、ヘタに思念が強い霊を呼んでしまうと……
霊媒師は身体を乗っ取られて、トンでもない事件を引き起こす。
しかも……霊媒師自身は、そのときのことはおぼえていない」
この設定は非常に重要。
要するに、身も心も全くの別人になってしまう、と考えた方が分かりやすい。
さて。いま調べるべきは殺人事件。
この章は、比較的自由性が高い。
どの場所から調べても、それほど展開は変わらない。
まずは、怪人のアジトこと天杉の自宅へ。
夫とのなれそめについて、話す希華。
かつて、押し入った強盗に捕まった希華を、
ガードマンとして華麗に救ったのが、天杉だったとの事で。
希華「ああ、この人はイザというとき、イノチをかけて戦えるヒトだ……。
アタシね、そう思ったんだ。うれしかったよ」
成歩堂「それは……ホレちゃうかもしれませんねー」
と、天杉を見直す成歩堂。
(追記。この時、あの宇宙人の装備品をチェックすると、事の真相が判明する)
次に、希華に教えてもらった、KB警備会社へ。
殺人現場である、ビルの1Fにある社長室で、イトノコ刑事と会話。
その話によると……
KB警備の社長・毒島黒兵衛(ぶすじま くろべえ)の死体が、
その社長室の金庫から発見されたのは、午前9:00頃。
殺害されたのは、その前日(=事件当夜)の午前1:00頃。
それから、哀牙の話。
仮面マスクの最初の事件である、「エマノンの涙」事件の新聞記事を見た真宵が、首を傾げる。
真宵「あれ。この警備員さん……どこかで見たこと、ない?」
なお、この時、霊力を持つ勾玉を見せてみると、笑えるネタが一つ。
糸鋸「お。サンキュッス。ちょうどノドが痛かったッス。……ぱく」
真宵「きゃわああ! ナニするんですかッ!」
糸「ぎゃあ!
……ちょっとキレイだから、キャンデーかと思ったッス」
成歩堂「こんなデカイの、よく口に入りますね」
糸「あやうく、飲みこむところだったッス」
って……実際問題、どれくらいのサイズなんだろう。この勾玉。
(私が持っているペンダントヘッドの勾玉だと、3cm×1.5cmくらいなのですが)
部屋のアチコチを調べていくと、何故か仮面マスクの犯行を記録したファイルが見つかる。
また、壁には非常ブザーらしきボタンが。
好奇心ゆえに、早速そのボタンをを押してみる真宵。
すると当然ながら、部屋中に鳴り響く警報。
すると当然ながら、イトノコ刑事に怒られる。
だが、殺人が起こったのなら、必ず使われているはずなのに……
糸鋸「ブザーのボタンには、指紋が残っていないッス」
という事が気にかかる。
結局、事件当夜の警備システムはどうなっていたのか?
ソレを知るため、ビルのB3にある警備室へ。
やたらメカニカルな部屋にたどり着くと、出迎えたのはヤッパリ矢張。
この時、壁の張り紙を調べると、
《警備員・鋼鉄のオキテ5ヶ条》の文字が。そしてその最後には、コレ。
《以上。大センパイ・大場》
矢張「なんか、ミョーにハクリョクがあるオバチャンでよ」
「今は彼女、旅行中でさ。こうしてハネをのばしてるワケ」
さっそく事件当夜の流れを問いただすと、矢張にサイコ・ロックが発動。
ただし、情報は既に足りているので、即解除できる。
すると、どうやら矢張、肝心の事件当夜に、警備室から席を外していた模様。
しかも、その理由がコレである。
矢張「え……エミコが」
「『どうしても今、お話したいの』って、エミコが言うから……
それで、行ってみたら……アイツのヨコに、立ってやがったんだよ!」
「新しい彼氏だってよ! 笑わせるじゃねえか!」
笑いたいのはこっちだ。つーか笑うしかない。
まさか女にうつつを抜かして、仕事をすっぽかすとは。何とも。
その責任を成歩堂に問われ、事の重大さをやっと思い知ったか。
矢張「オレ、出なおすよ! マジメにやり直すからさァ!」
協力的になってくれた矢張に、証拠品を色々と見せてみる。
特に、秘宝展のポスターを見せてみると、驚くべき事態が。
矢張「こんど、お寺めぐりでもしねえか、成歩堂!」
あの矢張が、男を誘った!? (←日本語間違い)
閑話休題。
果たして事件当夜、社長室の非常ブザーは鳴ったのか否か。
記録を確認してみると――――嫌な予感は、当たった。
矢張「あの晩……1回だけど……鳴ってるぜ。午前……1時ごろだ」
より正確には、午前1:02の出来事。
今度は天杉と話をするべく、留置所を目指す。
が、しかし。その時の天杉は取り調べ中。
そのため、まだ行っていない場所――高菱屋に行ってみる。
地下倉庫に着くと、霧緒はまだまだ大パニック中。
壷が見つかった事を教えると、やっと笑顔を取り戻す。
けれども。
その壷の詳細を尋ねたら、霧緒にサイコ・ロックが発動。
何となく真相は分かっているので(私が)、早く解除したいところだが。
肝心要の壷そのものが、今は無い。
結局、先に天杉と話を済ませる必要がある。
留置所に戻ると、やっと会えた天杉。
天杉「ボクを……ボクを見捨てないでくださーーーい!」
流石の彼も、殺人罪で捕まるというのは一大事のようで。
事件当夜の流れを改めて尋ねると、
やはり当時の天杉が居たのは、高菱屋でなく、KB警備の社長室の方だった。
天杉「社長室に入ったら……、だれかが立っていたんです」
その”誰か”に頭を殴られ、次に目を覚ましたら、死体があったという次第。
ただし、
天杉「……とにかく、死体を何とかしようと思いました」
と言っている以上。
少なくとも、死体遺棄罪は決定(のはず)。
その場をしのごうと、社長室の金庫に押し込んだのだから。
事件の情報を得るため、証拠品を色々と見せてみる。
「エマノンの涙」事件の記事を見せると、その当時の話題に。
天杉「そこにあるポリバケツの中に怪人の衣装をかくして……」
「……でも、さすがは名探偵ですよね。
ボクがバケツに捨てた怪人の衣装、見つけちゃいましたから」
「ウチに持って帰っちゃったみたいですね、探偵さん」
「……その数日後でしたね。ボクのウチに、最初の脅迫状が届いたのは……」
「《エマノンの涙》事件から、数日たったころでしたね。
ウチに脅迫状が届いたんです。《おまえがやったんだろう》って」
「指定の貸金庫に宝石を預けたら、あとで100万円も送ってきてくれました」
「それからです。ボクのところに、計画書が届くようになったのは」
真宵「じゃ、じゃあ、まさか。犯行の計画を立てたのは……」
天「ええ。2回目からは、ボクじゃないですよ」
「計画どおりに盗み出したエモノは、指定の貸金庫に預けるんです。
そうすると、おカネが送られてくるんですよねー」
つまり。この事件において、実行犯と計画犯は、それぞれ別人だったのだ。
最初の「エマノンの涙」事件以外は、全て。
そんな彼らの元に、壷の鑑定を終えた春美が登場。
鑑定の結果、壷は間違いなく本物だとの事。
しかし……。
春美「この、おちゃめなピンクの模様なのですが……。
どうやら、ペンキのようで……しかも、最近ついたものなのです!」
やっと壷が戻ってきたので、満を辞して高菱屋の地下倉庫へ戻る。
まず、床に広がっているピンク色のペンキを、もう一度チェック。
成歩堂「見た感じ、乾いてから数日はたっているみたいだ」
春美「この色……ツボについているペンキと同じです!」
また、床に落ちている木箱も、もう一度チェック。
春美「これにも、ピンクのペンキがついていますね……」
真宵「やっぱり、倉院のツボについてるのと、同じ色だよ!」
これで、何とか情報は揃ったという事で。霧緒のサイコ・ロックを解除する。
成歩堂「どうやら、このツボ……また、割れたみたいですね」
そう問いただされて、
霧緒「ごめんなさい……。ツボを割ってしまったのは、私です」
しょげ返る霧緒を、懸命にフォローする真宵と春美。
真宵「そ、そんなコト……ね、ねえ。はみちゃん」
春美「え、ええ! もうそれは。わたくし……わかりますとも!」
霧緒「2週間ほど前のことです」
「私……ペンキのカンにつまずいて、ハデにひっくり返してしまって。
そのひょうしに、持っていたハコを落としちゃったんです」
と語った出来事は、プロとしてあるまじき失態なのだが。
回想シーンで描かれている霧緒、妙に可愛く見えたりして。
と言いますか……。
これまた梱包材を使ってない点が、個人的にはどうにも気になる。
あと、保険に入っておくとか。普通しますよね……?
そんな中。今回の事件において、非常に重要な台詞が。
霧緒「ツボはコッソリ倉庫にしまって、それからは、だれも見ていません」
(私が)忘れずにいた伏線が、そろそろ生きようとしている。
更に、事件前日の流れも要チェック。
霧緒「……ちょうど、あの日のお昼ごろのコトだったんです。
山奥の霊場から、あの黄金像が倉庫に届いたのは……」
成歩堂(事件の前日……像はたしかに扉の近くにあった。しかし!
その翌日。像は動かされていた。いったい、なぜ……?)
と、悩む成歩堂を眺めつつ、はやる気持ちを抑える私。
その答えならば、もう分かっているから。
あくまでも、何となく、という程度だけれど。
とにかく早く解きたいという気持ちを抱えつつ――――いざ、次の章へ。