長い階段を下りて、地下の貨物室にたどり着いた御剣・冥・イトノコ刑事の三人。
冥「ここが、本当の犯行現場なのかしら」
御剣「その可能性は高い」
とゆーわけで。ここからは自由行動。
早速、室内を隅々まで調べて回る。
まず押さえるべきは、山と積まれた荷物に書かれた文字。
画面の左端では……「西鳳公司」「ベッドシーツ」。
画面の右端では……「火気厳禁」「劇薬注意」「悪霊退散」。
それから床に落ちているガラスの破片も大事だし、冥から話を聞くのもモチロン大事。
冥「私が今追っているのは、国家間をまたぐ巨大な犯罪よ」
ここまで調べたところで、ロジックスペースに移動。
ガラスの正体、そしてアクビーの正体に迫っていく。
どうやら今回は、世界的密輸組織との戦いがテーマのようだ。
何だかどんどん、話が大事(おおごと)になってきてる気がするな。このシリーズ。
ともあれ、この度の事件の流れから、犯人が従業員である事は明白。
いちるが最重要参考人であるのは変わらない、と冥は語る。
とゆーわけで。
次なる目的は、狩魔冥の主張を崩す事。
と言っても、答えは簡単。
御剣「まだ死体の解剖結果が出ていない」
という今の状況では、そもそも論議する意味がないのだ。
その解剖結果から分かった事。
被害者の傷が、かなりの広範囲にわたっている事。
糸鋸「後頭部だけじゃモノ足りなくて、こうポカポカと何度も殴ったッス!」
と、イトノコ刑事は推測するが。
ここでピンと来た人も少なくないはず。
撲殺に使われた凶器が見つからないというならば。
撲殺にしては傷が不自然だというならば。
逆に考えれば、こうなる。
そもそもコレは「凶器による撲殺」なのか?
もう、答えは見えている。
そう考える当方の予想を補うように始まった、ジンクと警官との押し問答再び。
ジンク「こうなったら力ずくじゃっ! うおおおおおおおおおおっ!」
警官「こ、ここは通しませんっ!」
そんなやり取りを前にして。
御剣の思考は、自動的にロジックスペースに移動する。
立て続けに集めたカケラを、次々と紡いでいく。
糸鋸「な、なんなんスか! あれは? 人が飛んだッスゥ!」
「人が、人が飛んだッスよ!」
「ケガしてるかもしれないッス! 一大事ッス!」
と、一人だけ常識的判断しているはずのイトノコ刑事を放置して、御剣は真の凶器を指し示す。
冥「あなたの言う”本当の凶器”を見せてもらおうかしら!」
昔はこういう場面で、どの証拠品を見せればいいか悩んだものだ。
ここで「見せる凶器などない」と開き直るのは、最早このシリーズの仕様なんだな恐らく。
ただし、そうやって開き直って言い返せば案の定、冥は一刀両断。
冥「バカによるバカのためのバカなスイリ……」
ああ良かった。今作でも、冥のこの「バカバカ」コメントは一応健在だ。
だが、被害者の死因についての推理は、間違いない。
被害者は、ヨーロッパから西鳳民国に向かっている間に、貨物室で亡くなったのだ。
とゆーわけで。ここから再び自由行動。
と言っても、新たに調べるべきポイントは一つしかない。
コレに気づけないと、いつまで経っても無意味なBボタンダッシュを
続ける羽目になる。(例:私)
糸鋸「ここに名札があるッス……えーと、《アリフ・レッド像》……?」
と名前を読みつつ、見つけた手がかりを調べようとしたら、ジンクが血相を変えて飛んで来た。
ジンク「ヨーロッパから運んできた逸品じゃぞ!。
この《アリフ・レッド像》のカチは、1000万セントはくだらん!」
えと。前から気になってはいたけれど。そろそろ訊いていいですか?
何でドルに換算しない?
セントで言った方が、ケタが多くて豪華に見えるのは分かるけどさ。けどさ。
この会話を済ませたところで、ロジックスペースに移動。
事件の核心に迫ってきたと感じた御剣は、ジンクに尋ねる。
御剣「ミスター・ホワイト。その美術品なのだが。もしや密輸品なのではないだろうか?」
だからストレート過ぎるよアンタ。
日頃はもったいぶった持って回った言い回しが大好きなわりに、
こういう時にはオブラートもデリカシーもあったもんじゃないな、この人。
当然、ジンクは身の潔白(と像の潔白)を主張。
それでも御剣、疑問を解くため、像にかけられていた布を解く。
よく調べるために近づいて。
御剣(これが《ありふれた像》か)
……相変わらず、見事に微妙に日本語まちがえてますね検事殿。
そんな像の中、オレンジ色に輝く石に、御剣は注目。
ジンクが17年も前から探し続けていたという代物だが、残念ながらコレ、真っ赤な偽物。
もっと言えばコレ、ヨーロッパから積んできた物でさえない。
御剣「この荷物は、西鳳民国から密輸されたものだったのだ!」
物語は大詰めを迎えつつある。
そもそもアクビーは何故、貨物室などに入ったのか?
御剣「空港で捜査できたはずのアクビーが、ワザワザ貨物室にやってきた……
そのリユウを考えるべきなのだ」
つまるところアクビーは、密輸の行われるその決定的瞬間を押さえようとしていたはずなのだ。
だからこそ彼は、西鳳民国での給油より前に、彼は貨物室を訪ねていた。
しかし、その甲斐むなしく、犯人に殺されたのだ。
そう考えて調べてみると、予想通り。
鑑識「”アリフ・レッド像”があった場所の床から……ルミノール反応をカクニンしました!」
糸鋸「ということは……事件が起こったのは、西鳳民国につくよりも前ってことッスね!」
さて。これで対決の舞台は整った。
あり得ない証言をした人物に問いただすため、物語は――まだもう少しだけ、続く。