『さらわれる逆転』実況レポート (中編)

捜査を止められ、正門にまで追いやられてしまった御剣&美雲。
悔しがる御剣に、美雲は真剣な眼差しで、自らの思いを語る。
美雲「ドロボウにも、ゼッタイ盗んじゃいけないモノがあるんです」
   「イノチだけは盗んじゃいけない。重すぎて、逃げられないもの」


とにかく気を取り直して、調査を再開しようとした時。
イトノコ刑事が朗報を手にして駆けつける。



そのイトノコ刑事の話を受けて、目撃者のいる「ステージエリア」へ向かった二人。
ソコに現れたのは、白衣をまとった女性――宝月茜。
茜「ホンカク的かつカガク的な捜査官になるため、日々、勉強中です!」
と、アメリカ留学が充実している様子を話す。


……コレは私見になるが。
茜には是非ともこのまま、素直に科学捜査官になってほしい。
と言いますか、なってくれなきゃ私が泣く

夢は必ず叶うなんてのは、確かに甘っちょろい戯言だ。
夢は破れ、現実に不満を抱えて這いつくばって生きるのが真実だ。

でも。それでも。私は、甘っちょろい戯言を選びたい。
ソレが、読者としての私の権利だと思うから。



閑話休題。
イトノコ刑事から電話を受けて御剣に会いに来た茜が、ココに来れた事情を尋ねる。
茜「これで、御剣検事さんの足跡を追いかけて来ました!」
  「スプレーで薬を地面にふきかけて、この蛍光灯の光を当てるだけで……あら不思議!
  足跡が浮かび上がってくるんです!」


が、つまるところ茜は、事件の目撃者というわけではない。
どういう事かと、「ステージエリア」に停まるピンク色の車を覗いた時、
御剣たちの前に走って来たのは、ピンク色のタイホちゃん。
何者なのかと話しかけたら、トンデモナイ相が待っていた。



オバチャンお早いご降臨!



正直な話、もっと後になってから出てくると思ってたから本気で吹いた。
高速マシンガントークと共に、決定的瞬間を見たと語るのは、相も変わらず。





次なる目的は、オバチャンの主張を崩す事。





と言いたいが。聞いても話が今一つハッキリしない。
推理するための情報が、あまりに足りないのだ。
そんな折、
美雲「いいモノ見せてあげようか?」
と、見かねた美雲が出したのは。



なんかすげーメカ。



……としか言いようのない何か。
一見、携帯電話のようなソレは、ズヴァリ彼女の秘密兵器。
美雲「……鳥が飛べない闇夜の空もォ〜、闇を見通すマナコありィ〜。
   ごらん召しませ、ギゾクの奥の手!」
   「その名も”ぬすみちゃん”!」

結果その場に生まれたのは、不可思議なバーチャルリアリティ(以下VR)の空間だった。





とゆーわけで。再び自由行動。

オバチャンの証言からシミュレートした、VR空間の中を調べていく。





それで分かった事は。
演目のためのステージが撤去されているという事と、
そして、この場に至っても、何故か血痕が見つからないという事実。


その事実を知ってから、ロジックスペースに移動。
その上で、事件発生時での被害者の姿について検証するため、
御剣は茜に足跡検出を依頼する。
この時、
茜「よーし! お見せしますよ! カガクのチカラを!」
と、意気揚々と捜査に励む茜が可愛い。
ゼンゼン不器用でもなければ勝手でもない事に、ああ良かったと安堵する当方。


そんなこんなで、「ぬすみちゃん」のデータ入力も無事に完成。





次なる目的は、オバチャンの主張を再び崩す事。





と言っても。今度の対決は簡単。
着ぐるみの中身は当てにならないという事は、最早このシリーズの鉄則だ。
そもそもオバチャンの目撃証言は、見た場所からして完全に偽証
彼女が見たのは、あくまでも人影だけなのだ。





そんなオバチャンの話を踏まえてから、再びVR空間に突入。
ロジックスペースでの思考を経た後、犯行現場を特定していく。

因みにこの時、「ステージエリア」での演目を知る事も可能。
御剣「マックス・ギャラクティカと或真敷一座のマジック対決……。
   その翌日は、今をトキメくガリューウエーブのコンサートか」





そんな所にまたも現れた、狼&シーナのコンビ。
実際に再現されたステージを前に、御剣は彼らに立ち向かう。





次なる目的は、狼士龍の主張を崩す事。





と言うよりも。本当に崩すべきなのは、御剣たちの推理の方。
あのVR空間はまだ、正確な物ではなかったのだ。

それでも狼は、原灰犯人説を譲らず粘るが。
御剣だって譲らない。
この殺人は、あくまでも誘拐犯同士の仲間割れから起こった物なのだ。



恐らく犯人が使っているだろう車を、御剣が指摘した時。
割って入ったか細い声(←推定)。

「た…………」
「た…………たすけ……」
「……たすけ……てくれ」

それだけ言って倒れこんだ、一人の男。

ミステリ思考で考えれば、多分コレが誘拐されてた人なんだろうな。
そんで、順当に考えれば、実は狂言誘拐だったりするんだろうな。
そんでもって、本当は全ての真犯人だったりしたらどうしよう。
…………って、一目見て思いついた事が、全部大当たりしてたと知った時は、
何とも言えない複雑な気持ちに陥りました。
良くも悪くも王道というか。




そして結局。
またしても御剣たちは狼によって、現場から追いだされそうな状況に。

その一方で、
狼「手荒なことなど、するはずがない。
  さ、お嬢様がた。どうか、しばしのご協力を」

なんて台詞で爽やかに、茜とオバチャンを連れて行った狼には、
この文句を捧げておこう。



……狼……! カ、カッコイイことしやがって……!




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