『さらわれる逆転』実況レポート (前編)

目まぐるしく時間は流れて。
帰国直後に、また事件

御剣いわく、今度は誘拐事件での身代金受け渡し役に選ばれたらしい。
いちるから貰ったスーツケースをカラカラ引いて、
やって来たのはテーマパークの「バンドーランド」
第3作でほのめかされてたネタが、ついにお披露目と相成った。

入口では、
「ようこそ《バンドーランド》へ!」
「わたくし、プロトタイホくんと申します」
と、マスコットキャラ(?)がお出迎え。
フォトラリーとやらを宣伝してきたその時に、御剣の携帯電話が鳴った。


誘拐犯に促され、「ステージエリア」なる場所へ。
見覚えのある「G」のマークを横目に見つつ、次は「ホラーハウス」なる場所へ。


薄暗く、奇妙な物音の満ちた空間。
割れた鏡が壁に並ぶ、廃墟と化した洋館。
そんなイメージの建物を、御剣は独り歩く。
廊下の奥には、得体の知れない物たちが転がっているのが見える。

誘拐犯の指示に従い、部屋の一つである食堂の中へ。
すると、金を置いて去れという命令の後、通話は切れた。耳障りな音と同時に。


やむなく部屋を立ち去ろうとした時。思わず叫んでしまった(私が)。



志村、うしろ!!



……ドリフ世代なら分かってくれると思うネタ。
まぁ、そもそも志村じゃなくて御剣だけどさ。けどさ。



閑話休題。
背後から突然、プロトタイホくんに殴られて、闇に落ちる御剣の意識。
その闇の中で聞こえてきたのは、激しい雨音と、知らない誰かの話し声。

「……裏切ったんだよ、あいつが……」
「ウソ。……じゃあ、取引は……」
「警察が……二手に……」
「……わかった……」
「……の前で、落ち合おう……」



再び意識を失い、今度こそ目を覚ました時には。
御剣、またも拘束プレイ中

残念無念に思いつつ、御剣は今までの流れを回想する。
御剣「私に身代金の受け渡しをさせたのは、ある人物からの電話だった。
   その人物の名は、天野河丈一郎(あまのがわ じょういちろう)。
   《天野河コンツェルン》の総裁で、私にとっては恩人でもある。
   彼の一人息子であるヒカルくんが誘拐された。
   もうハタチをすきる青年だったと思うが……」




とにかく、ここで悶々としていても仕方ない。
何とか御剣、自力で拘束を解こうともがくが。


「アハハッ! ”ヌオオオオ”だって。おっかしい!」


はつらつとした笑い声と共に、さっそうと謎の女の子が舞い降りた!


御剣(いかん。状況がつかめなくなってきた)
と、思考停止になりかけている御剣に構わず、いきなり前口上を一節うなる女の子。
「……鳥が飛べない闇夜の空もォ〜、自由に羽ばたく鳥がいるゥ〜。
見せてくれよう、ギゾクのはからい!
大ドロボウ”ヤタガラス”とは、わたしのことさ!」

「あ! 本名は一条美雲。ミクモちゃんです! よろしくね!」



いかん。状況がつかめなくなってきた。



何が何だかサッパリ分からないまま。
取りあえず少女――美雲に拘束を解いてもらってから、彼女の言い分を聞いてみる。
美雲「わたしは正真正銘の”ヤタガラス”ですよ。
   先代から続く、由緒正しき大ドロボウってやつ!」
   「でもわたし、”2代目”をシュウメイしたばかりだから。
   まだなにも盗んだことはないんですけどね」

要するに、あのコロシヤ一族(『さらば、逆転』参照の事)みたいな物なのかなあ。この子。
それにしては、あまりにもノリが軽すぎるよーな気もするが。


美雲「ところで検事さんのお名前、なんでしたっけ?」
御剣「ム。教えていなかったか。御剣怜侍という」
美「そうそう、思い出しました!」
御(……今はじめて名乗ったのだが。調子のいい子だ)
この会話。1周目当時は完全に読み流してしまっていた。
後で思えば、「調子のいい子」は美雲でない、むしろ御剣の方だったのだから。



ともあれ、互いの自己紹介も済んだ事だし、そろそろ脱出しようとした二人だが。
御剣「……外側からカギをかけられているようだな」
美雲「ええーっ! 聞いてない、聞いてないよー!」

ハイ皆さん、こーゆー状況を「ミイラ取りがミイラになる」と言います。
と言いますか美雲ちゃん、仮にもドロボウを名乗るなら、
窓から飛び降りる前に、枠にロープの一つでも付けとこうよ……。


だがしかし。やっちゃった事は仕方ない。
二人は改めて、脱出方法を考える事に。




とゆーわけで。ここからは自由行動。

ドアの鍵は美雲に任せて、監禁部屋を調べて回る。



最初に拾ってみたのは、足元に落ちていた携帯電話。
すると早速、イトノコ刑事から連絡が入る。
何だコレなら楽勝だ!と喜ぶのは甘かった。

「……電話、代わらせてもらったぜ」
「国際捜査官の狼 士龍(ろう しりゅう)だ」
「狼子、曰く! ”群れを群れたらしめるは法にあり”」
「最後まで自分の力で出てこいよ。……なあ、検事さん?」
知らぬ相手に毒づかれ、携帯電話の電池も切れて。
ここから改めて、仕切り直して調査の再開。



目指すゴールは、窓の下。背の高いロッカーの上。


壁の棚に並んでいるのは、着ぐるみの入った段ボール箱。全部で八つ。
そのどれもが、あの「タイホくん」を模した物。
美雲「このテーマパークは、警察が全面的に協力してるらしいです」
そしてその棚の端には、何かの鍵が掛けられていて。

翻って、御剣自身が縛られていた辺りを見ると、
ソコにも着ぐるみの一つの一部分が置いてある。
美雲「ワルホくんですね。今日も凶悪なお顔をしてますね!」
そしてそのそばの柱には、何かのフックが付いていて。

床に置かれた「タイホくんフォトラリー」の立て看板を調べても、
部屋の全てを調べても、それでも話は進まない。


困り果てた末、美雲に話しかけると、やっと進展。
ドア越しに、隣の部屋を覗いてみると、地下収納庫らしき物が見て取れる。



ここまで調べ抜いた上で、ロジックスペースに移動。



試しに、部屋に敷かれたビニルシートを剥がしてみると、見事にヒット。
後はゴールへ一直線。





ハシゴを上り、ロッカーを上り、窓から下りて、柱から下りて。
雨の止んだ「ウェスタンエリア」に無事到着。イトノコ刑事とも再会を果たす。


しかしソレより気になる物は。ズラリと並んだ大人数の警官隊
その中のリーダー格らしい黒服の刑事が、全員を点呼して、
「師父! 99名、全員そろいました!」
と報告した時。
この度の新キャラ刑事・狼士龍と、秘書のシーナがご登場。


そうかコイツが、さっきケンカ売ってきた奴か……と(私が)身構える一方。
実際には、こんなやり取り。
狼「つまらないモノですが、どうぞ」
御剣「ム。これは、いたみいる。……私はこういう者だ」



何ていい人(たち)なんだよ。



まさかココで、大真面目なビジネスマナーが出てくるとは思わなんだ。
因みに、狼の名刺は横書き。御剣の名刺は縦書き。

そうして挨拶した狼いわく、アクビーとは国際警察での同期生だったとの事。
その理由含めてか、狼は御剣が捜査に加わるのを拒絶する。
どうやら今回のテーマは、今までの「弁護士VS検事」に変わり、
「検察VS警察」になるようだ。


そして狼たちは、
「散!」「応!」
の声を合図に、御剣たちの所から立ち去った。





とゆーわけで。ここからは自由行動。

まずは一人で、「ウェスタンエリア」をくるくる歩く。



一通り調べて満足してから。まずは美雲に話しかける。
本当に彼女は、最初に名乗った通りの「ヤタガラス」なのか、御剣としては気になるところ。

なお、この時、検事バッジを見せると、
御剣(このバッジはいつ付けるものか、こちらが聞きたいくらいだ……)
と、謎のコメントが。
……フツーは法廷で付けるんですがね私たちの世界なら。


続いて、イトノコ刑事に話しかける。
御剣「来月の給与査定、楽しみにしておくことだ」
なんて基本のジャブを繰り出してから、狼についての情報を貰う。

そして、イトノコ刑事と美雲との引きあわせ。
助手ポジションを盗られそうで焦るイトノコ刑事に、
美雲「イス盗りゲームのハジマリだね、刑事さん」
と、美雲は涼しい顔。



と、この二人ともに話しかけたら、駆けつけた新たな人物。
何だか陽気な金持ちさん、御剣の恩人・天野河丈一郎(あまのがわ じょういちろう)だ。
御剣「海の向こうの裁判を学ぶキチョウな機会をいただけたと思っています」
御剣の最高レベルの敬語を拝めたのも貴重だと思う。この台詞。

丈一郎「執事の小倉との連絡がとれないのだ」
という話を受け、御剣はテーマソングを背負って奮い立つ。





さあ、いよいよ三人で捜査だ!
……と、意気込んだのは、しかし束の間。
イトノコ刑事は、他の刑事たちによって連行、もとい同行となったため、
自動的に美雲がパートナーのポジションに付く。


ここで一番大事なのは、ぬかるみに残った足跡だが。
立ってるサボテンにも要注目。
美雲「警察局にサボテンがあまってたんですかねー?」
……あの時の刑事の私物ですかね。



それから、何故かずっと立ちつくしているタイホくんにも近づいてみる。
グネグネ動いてるその最中に――美雲がやった。
美雲「……………………。えいっ!」



デ○ズニーとかでやったら命が危ないです。



えー。細かい事はともかく。
ここから先は、タイホくんではなく、原灰ススムでお送りします。
中の人なんてのはいませんから。いないんですから。(←私見)


原灰「売っているのは、”油”ではなく、”ユメ”でありますからしてぇぇ!」
と、相変わらずパニックパニック状態に陥ってる原灰だが。
今回は少々マトモな造形になってる気がする。
『蘇る逆転』だと、まるっきり平面構造だからねこの人は。

モチロン原灰とて、単なる道楽でこんな立場にあるわけではない。
原灰「捜査員一同、職員や着グルミにマギれて犯人を追跡中であります!」
というわけで。れっきとした捜査中だ。

もっとも実際には、美雲のようなフォトラリーファンへのサービスに熱を入れているようで。
御剣に言わせれば、
御剣「フッ……くだらん」
の一言で終わってしまう。
みっちゃん、世の中には付き合いって物がある事を知った方がいいよ。


だが、その原灰、言ってる話がどうも不自然。
原灰「アヤシイ人物は、ダレも見なかったでありますからして!」
   「ただ! ユイイツ! タイホくんに顔をあわせたくらいであります!」



ここまで調べてから、ロジックスペースに移動。
それで改めて、ぬかるみの足跡を調べると、
行き着く先は、「ステージエリア」と、それから車庫。

ならばと車庫のシャッターを開けてみると、そこに有った物は。
停まった三輪自動車1台と、他2台分のみのスペースと、そんでもってまた死体
もはや、名探偵の孫とか出てくる世界になってきた。


いつの間にか揺り椅子から立ってた丈一郎によって、死体の身元はすぐに判明。
そこで、さっそく現場を徹底的に調べてみる。

銃創を確認してから、首に下げているペンダントをチェック。
裏に彫られた「SUMIO KURAMA」の文字を見た瞬間、話が何となく見えてきた。





そこに、またも駆けつけた新たな人物。

しょっぱなから御剣相手に顔を赤らめ、一人芝居状態に陥ってる女性・
織戸姫子(おりと ひめこ)。
左手に嵌めている大きな飴みたいな指輪を、光からプレゼントされたくらいの仲らしい。

当方としては、メイドさんみたいなエプロンドレス&バンダナ姿や、
左腕のバンソーコから、確実にドジっ子属性を備えているだろうと見る。
また攻略本によると、彼女の後ろ髪は、光のためにバッサリ切ったとゆー裏設定があるそうで。

そんな姫子におののく御剣と、そんな姫子を一刀両断する美雲。
美雲「ミツルギさん。わたし、こんなヒト見たことあるよ。マンガの中で」
それ言っちゃオシマイだよ美雲ちゃん。



そんな折。再び駆けつけてきたのが、狼&シーナのコンビ。

狼は問答無用で、原灰を逮捕しようと決めてかかる。
狼「あやしいヤツはかたっぱしから捕まえてしめあげる。
  それが、犯罪をセンメツする唯一の道よ!」


――御剣がいる。
「DL6号事件」より前の、御剣に限りなく近い存在が、ここにいる。

御剣「それでは、ムジツの人間すら捕まえることになってしまう!」

――歴史は繰り返す。
かつて救われた御剣が、今度は救う側になっていく。あの時の”彼”の立場になっていく。






次なる目的は、狼の主張を崩す事。





狼「”狼子”は数千年前、悪人逮捕の方法を逮捕学としてまとめた。
  西鳳民国の警察の技術は、その教えを元にしているのさ」

と、出した巻紙を広げて語る、彼の推理に立ち向かう。

ただ、狼ってば、細かい頭脳労働は完全にシーナに預けているようで。
狼「その……なんだ………………。シーナッ!」
シーナ「”銃刀法”……」
と、今回に限らずこんな感じ。



取りあえずは、犯行現場の不自然さを突いてみる。
すると狼、
狼「ぐッ!」
と呻いてから、
狼「はっはっはっはっはっは!」
と豪快に哄笑。
見てて、いっそ清々しい。

そして狼、今度は原灰を問いつめ始めた。





次なる目的は、(なぜか)原灰の主張を崩す事。





正直なところ、この部分はよく分からず。
まさかと思いながら、証拠品を突きつけた。
だってまさか、このテーマパーク内の移動売店、少なすぎるんじゃないかと。
どう考えても、全部で3ヶ所しかないなんて。
と言いますか、もし自動車が故障とかしたらどーするんだ一体。



結局。ここまで手を尽くしても、原灰の疑いは晴れないまま。
それどころか、狼によって、現場からさえも追いだされそうな状況に。
ここで手詰まり――か?




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