『過ぎ去りし逆転』実況レポート (後編2)

法廷へと集まった面々。
美雲だけは、馬堂の計らいで外に出されてから、それは始まる。
御剣と、青服弁護士との対決が。



さあ、いよいよ法廷パートの始まりです。(厳密には違うけど)





次なる目的は、葛氷見子の主張を崩す事。





この章で行うべき事は、以上、ただ一点しかない。

葛「アハハハハハハハッ! 御剣くん。それは冗談かしら?」
  「ふふふっ……アハハハハハハハッ! また、ミケンにシワよせちゃって」
  「フフフフッ! アハハハハハハハハハハ!」
  「常識的に考えても分かることよ。ぷっ・・・・・・アハハハハッ!」
  「アハハハハハハハハハッ! それは、御剣くんだけじゃない?」

ハの字がゲシュタルト崩壊してくるような、葛の挑発をかわしながら。
真の犯行時間帯――イトノコ刑事が警備を始める前について、御剣は問いただす。

部屋の防音性について、
御剣「もちろん、知っている」
   (さっきまで、知らなかったとは言えないがな)

なんて、しれっとサラリと流しつつ。
窓を開け、匂いを流し、そして音を流した張本人を、彼は指さす。

葛「わ……私が……犯人ですって?」
さすがに、断言されて動揺したか。
塗ろうとした口紅で、思いっきり頬に線を引きながらも、しかし葛は怯まない。
ピンチの時に、ふてぶてしく笑ってみせるのは、弁護士の必須スキルなのだから。


それどころか。

葛「狩魔検事の弟子だけあって、ねつ造はお得意みたいね」

……。
………………。
言ったな?
ならばお望み通り、キサマに引導を渡してやろう!


それで、「ヤタガラスの鍵」を示してから指摘した、その結果。
彼女は、ひたすら笑いつくしてから、答えた。
葛「…………まさか……アンタに……………………
  新人検事なんかに……見破られちゃうなんてねぇ……」

そして、彼女は自ら明かす。
如何にして、この度の事件を裏から操っていたのかを。
法曹界人としてでなく、密輸組織の構成員として。

葛「ヤタガラスには三本の足があるの。どういうイミか、わかる?」
  「……仕込んでるのは、刃1枚だけじゃないってこと」



やにわにキナくさくなって参りました。



葛「……せっかく、忠告してあげたのに。
  犯罪者を放っておくと…………とんでもないことになっちゃうわよ……ってね!」
馬堂「二人共っ! ふせろっ!」
冥「ひっ……! きゃああああっ!」
御剣「くっ!」
   (体が……動かない……ッ!)

美雲「おにいさん! 右によけてッ!」
御「!」

全ては一瞬。
葛が銃を向けて、馬堂が駆け寄って、冥が腰を抜かして、御剣が身をすくませて、
美雲が叫んで、御剣が床に跳んで、銃声が鳴って。


ヤタガラスは逃げ、刑事が追う。
美雲も外へ走り去り、後に残るは検事が二人。
御剣「……無事か? メイ……!」
冥「…………ッ! ど、どうということはない、わ」
言葉を交わし合った直後。
再び銃声が鳴り響いた。



その後。時間は経って。

馬堂「御剣検事、狩魔冥。ケガはないか?」
と、とうとう一人前と認めてくれた馬堂は、ヤタガラスを追うべく去って行く。
晴れて無罪になったイトノコ刑事を置いて。

糸鋸「あー、なんというか……ありがとうッス!」
   「自分は、これからも、御剣検事についていくッス!」」

……ホント皆さん、素直にお礼を言ってくれる事、嬉しいです。

なお、この後の御剣&イトノコ刑事の縁については、
『逆転裁判』1〜3をご覧下さい。(宣伝)





かくて。
物語の視点は再び、『さらわれる逆転』のラストに戻る。



父親を亡くしたため、ずっと母方に越していたという美雲は、
御剣に会うために戻って来た、その理由を説明する。
美雲「本当のヤタガラスはね……うちのお父さんだったんだよ!」
   「わたしね。こないだ、見つけちゃったんだ。
   ……お父さんの本棚に隠されていた日記を……」

って、まさか、父の跡を継ぐ大泥棒が出ちゃいましたか。
そういう人、確か当サイトのこの辺にいたような。


そして、そんな彼女が見せた、新聞の記事。
御剣「ヤタガラスが大使館に予告状を出した……だと?」
美雲「これは、ニセモノなんですよ!」

そう。
つまり美雲は、かつての恩人である御剣を求めていたのだ、
ひとえに、父の名を騙るニセカラスを捕らえるために――。




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