『燃え上がる逆転』実況レポート (後編2)

難攻不落のラスボスを目前にしながら、手も足も出ない一同。
何故か狼も席を外してしまい、最早すっかりお通夜ムード……になりかけたのを、
美雲が明るく吹き飛ばてくれた。


ひとまず気を取り直して。
イトノコ刑事はババル側の再捜査。
冥はアレバスト側の再捜査。





とゆーわけで。ここからは自由行動。

美雲と一緒に、ロビーの中を再捜査。





差し当たって気になる場所は、ただ一つ。
新たに展示されている、トノサマンショーの最後に撮られた記念写真。
御剣「シクラメンにバラをアレンジした花束のようだな」
   「ユリをメインにカモミールをあしらった花束か」

前者はカーネイジ、後者はダミアンの持っている花束への御剣評でござい。

けれど、そんな御剣でも分からない謎の花。
と言いますかコレ、あのギターのピックに見えて仕方ないんですが。
御剣「この花の模様……。花びらが1枚、欠けているようにみえるな」



だから、ソレってピックでしょ?



はやる気持ちを抑えつつ(私が)、取りあえずロジックスペースへ移動。

それで導き出された結論。
カーネイジが殺した場所は――ババルでもない、アレバストでもない。
御剣たちの圏内で処理できるかもしれない……!



そう思い当たったタイミングで、冥が帰還。
アレバストとババルの出入国記録のビデオを手土産にして。
さっそく一同は、ビデオデッキでチェックを始める。

それでデッキに表示されたのは、1分ごとの静止画像
結局このシリーズ、滑らかな動画って使わなくなるのかな。

なお、ここで調べるべきはヤッパリ矢張(の手押し車)。

対してババル側の記録も確認。
しかしながら、こちらは空振りに終わってしまう。
はて、マニィが通過した画像さえ無いのは何故なのか。



そこまで捜査したところで。ジャマが入った。
御剣たちへ、国外退去を命じるカーネイジ。
このまま本国へ高飛びする気なのは明らかだ。
そんなカーネイジを倒すべく、御剣&冥の検事コンビに、仲間たちが集結していく。



1番打者:ババル共和国大使、ダミアン・ヒンジ。
ダミアン「少しお時間をいただけませんか、カーネイジ大使……」
     「ほんの少しでケッコウですよ。
     ……わが国との友好関係を、危ぶんでいただけるのならね」

一方、乗る飛行機の時間が迫っているとのたまうカーネイジ。
アンタどこかのチンピラヤクザじゃないだろうに。





次なる目的は、カーネイジの主張を崩す事。





ボイスまで付けて反論してくる敵に、御剣は毅然と立ち向かう。
マニィとカーネイジとの確執を暴き出す。
彼らは共犯どころか、互いに利益を争う悪人同士なのだ。



2番打者:2代目ヤタガラス、一条美雲。
美雲「7年前、あなたがカズラに殺すよう指示した検事の手帳だよ」
   「これ(=ぬすみちゃん)はヤタガラス……お父さんが使っていた盗みの道具」
   「ヤタガラスの情報がつまった、この二つの証拠品……
   アナタがいま帰るつもりなら、アレバストに送ってもいいんだよ」


この美雲の挑発に、カーネイジは受けて立つ。ただし条件が。

カーネイジ「余計な質問で時間を取らせるなら……ヨウシャはしない」
御剣「余計なゆさぶりや、つきつけは、命とりということか」
……と、一見ペナルティ覚悟の事態のようだが、この尋問は簡単。
カーネイジがマニィを殺める機会は確実にあったのだから。



それでもカーネイジは動じない。
大使としての権限を振りかざし、逃げ去……ろうとするが。

3番打者:国際警察捜査官、狼士龍。
狼「……アンタにはもう、治外法権など、ない」
  「国際警察本部と、アレバスト王室……動かすのに、ちょいと時間がかかっちまった」
  「アンタ、大使を解任されたんだよ」
  「本日付、たった今だ!」
  「4000年かけて世界中に広げたコネクションとネットワーク……フル回転させたぜ」


ここぞとばかりに哄笑する狼。
が、それでも何とか持ちこたえようするカーネイジ。
コレが軍人としてのプライドか。
御剣「カーネイジ”元”大使。ジュンビはよろしいかな?」



カーネイジへの尋問が続く。
冥「もう大使ではないのだから、エンリョすることはないわね」
美雲「わたしも、いざとなれば……!」
狼「ヤロウ……ちょっくらシメてやろうかッ!」
御剣「その口を、物理的にふさがれたくなければ……さっさと証言を続けてくれたまえ」



いいから落ち着けお前ら。



カーネイジは、劇場から死体を運ぶ方法がないと言い張っているが。
確かに、方法はあったのだ。あったはずなのだ。



4番打者:殺人課刑事、糸鋸圭介。
糸鋸「どうッスか、御剣検事! これ、手がかりになりそッスか!」

イトノコ刑事が持ってきたのは、ババル側の野外ステージに捨て置かれていた手押し車。
ソコには紛れもなく、事件と関わりのあった証拠が。



ここで問題になってくるのが、アレバスト側に入ってからのカーネイジの行動。
どんなに揺さぶっても進展しない議論に、冥も焦れて素振りを始める始末で。
そこに割り込む別の声。

「どうやら、間に合ったようでゴザルな……!」
「アクダイカーン! ネングの納め時ですわッ!」
御剣「帰れッ!」
そんな殺生な。



5番打者:トノサマン役、矢張政志。
矢張「オレ、ずっとアレバストにいたのにさー。なぜかワカサマンは、ババルで見つけたワケよ!」

国境を超えていたワカサマンがたどった道。
ソレが即ち、マニィを運んだ道なのだ。

だがしかし。その論を止めたのは――狼だった。
あくまでも中立者として、より具体的な証明を御剣に求める。

池の水路をコントロールする方法。
ソレは、この事件の冒頭で既に明かされている。
かくて御剣たちは、再び殺人方程式の解を導いていく。
この事件の、全てのピースを当てはめて。
無論、マニィが運ばれた証拠品だって、ちゃんと有る。



コレなんだ。
私が求めるミステリの世界は、コレなんだ!

たとえ、どんなに無茶なトリックだろうとも。
こうしてフェアに説明してくれてこそ。
こちら読者側だって、ツッコミを入れる甲斐があるというもの。

そんな思いを噛みしめつつ……最後の章へ参りましょう!




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