『受け継がれし逆転』実況レポート (後編3)
(現在)

司の罪が暴かれた今。
後に残るは、あの当時の真犯人を挙げるだけ。

ところが。異常な言葉が割って入った。
水鏡「IS-7号事件のねつ造など、公式の資料には残っておりませんわ」



それはギャグで言ってるのか!?



正しい記録を残さなかった、って記録が残ってるわけないだろうが。
だいたい、有罪とされた事件は、いつでも裁判をやり直せるのだ。
新事実が上がった際、再捜査をするのは司法の義務なのだ。





次なる目的は、水鏡秤の主張を崩す事。





それにしても。裁判官キャラを相手に尋問するというのもヤヤコシイ。

水鏡「本法廷はこれ以上の審議の必要性を認めません。
   被告、緒屋敷司に、この場で判決を言い渡します」

何か、勝手にGAME OVERにしようとするし。
こんな事されると、このゲームのタイトルが何だったか、忘れそうになるんだが。



彫像からの血液の鑑定結果待ちとして、粘る御剣。
で、水鏡の返す文句は、いつものコレ。

水鏡「今回の件は、すべて検事審査会に報告させていただきますわ」

あーはいはい、もー報告でも剥奪でも何でもやってくれ。
職業なんてモンダイじゃねえ。ダイジなのは自分が何をするかだ!



とでも(私が)言い返したくなった時。事件の本命が現れた。
一命を取りとめた風見である。
流石に赤服を着なくて済むほどには腕は上がった模様。


その風見をかばう水鏡が激しく邪魔。

水鏡「……わたくしは、法の神の判断を信じているだけですわ」

神は神でも邪神でしょうな。





ひとまず風見は置いといて。
御剣は18年前の出来事を思い出そうとする。
もとい、信楽の話を思い出そうとする。

でもコレ、一見では御剣本人の回想シーンにしか思えないんですが。
これだと何だか、異世界の記憶を認知してる人みたいんですが。



自動的にロジックスペースへ降りた後。続きましてはロジックチェス。
今回から、敵駒が四つに増える。
けれども、この人の心を見破るのは簡単。

風見「当時、病気だった息子のために……新薬のレシピが必要だったのだ!」
   「! なんと……! 彼も味覚障害だったのか!」

……と、一見は健気な事を言ってるようだが、真実は真逆。
この人の中に、息子への愛情など無いのだから。





次なる目的は、風見豊の主張を崩す事。





キーとなるのは、風見の息子。
彼の消息さえ分かれば道は開ける……と思ったら甘かった。

風見「ワシは味覚障害が治った後、すぐに西鳳民国へ修行に向かったのだ。
   ……その際、息子とは親子の縁を切っておる!」
信楽「それだけじゃない……彼の息子は今、行方がわからなくなっているんだ」
風「この舌に味覚が戻った以上、息子などどうでもよいわ!」



ハイ、この話での悪役が決定しました。



詰まったところに、信楽が疑問を挟んだ。
信楽「風見さんが美術館に来た理由って、死体を確認するためだけなのかなあ」
その疑問を晴らすため、イトノコ刑事が間に合った。
ケースにあった血液が、18年ぶりの真実を語ってくれた。
ひとえに、冷凍保存万歳



その後、明らかになった事。
司が氷を盗まなきゃ、「IS-7号事件」はスンナリ解決していただろう事。
また、あのコンテストに居た人間には、ロクな者が居ないという事。
スパイと殺人者と守銭奴と、あと氷泥棒と。

ところで。風見が死体を凍らせたのは、死亡推定時刻をずらすためだったそうだが。
んな事しても、流石に検死で即バレするんじゃないのかな。
SFのコールドスリープとかじゃないんだから。


後それから。
狩魔豪もまた、権力の下で、必死に足掻いていたようで。
良くも悪くもプロとして、完全無敗を目指そうとして。
…………そう。そうなんだ。
そんな人だから、私は嫌いになれないんだ。
最高にムカツク敵として、惹かれてしまうんだ。



いよいよ最後の総攻撃。

風見「オヌシらには、ワシを裁くことはできん!」
と、風見は高笑いしてるけど。
バカな事をしたもんだよ。この人は。

18年前の判決なんぞ関係ない。
だから裁判が結審するまでの期間が……って、あ。
その前に国外逃亡の件に触れなきゃダメなのね。
(いきなり裁判の話を聞いて玉砕した当方)


気を取り直して、改めて。最後の一撃を放つ。
武器になるのは、あの二人が費やした1年間。
9歳の自分を見てくれていた父と、20歳の自分を見てくれていた師と。
その二人分の遺産によって――真犯人は斬り捨てられた。



警察に連行される風見と、そして司。
司の弁護は、信楽が務めるという事で落ち着いた。
水鏡と弓彦も、それぞれ捨て台詞と共に去って行く。





御剣たち一行は、事の次第を報告するべく、連れだって留置所へ。
彼と司の心をつなぐ甘い味を、御剣は差し示す。

ともあれ。これで天海は、ひとまず釈放されるはず。
18年の時を経て、今度こそ冤罪から救えるはず。
最終的には、法改正を含めて戦っていかなければならないが。
それでも希望は続いている。

去り際の信楽の言葉を受けて、御剣は独りつぶやいた。
御剣「もう一度……私の生き方を考えるべきなのかもしれないな」



最後に。
事務所に戻った信楽は、18年越しの報告を果たす。
記念写真を、仲良く並べて。
時の流れをつなぐ――大切な証拠品として。




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