弓彦たちに連れられて、
なぜかパティシエ姿のままの薬剤師、登場。
この期に及んで生クリームをいじってるのも謎である。
デリシー「あら? ボウヤ……ダレかに似てるわね」
と、相変わらずマイペースに話を進める彼女を、水鏡が制した。
風見の修行が実を結んだ事などに脱線しつつも、話題は問題の薬物へ移っていく。
デリシーいわく、有毒ガスの片割れは、いわゆるGを倒す薬物だそうで。
また、有毒ガスの威力については……。
デリシー「大量に吸ったら、呼吸困難を起こして……死に至るワ。
カゼくん(=風見)が吸いこんだ有毒ガスの量から考えると……
二つの薬品の割合は、500ミリリットルずつくらいかしらね」
「ヨクアリウムは粘着性の液体で、熱を加えればすぐに熱くなるの。
赤色でミントの香りなのも特徴ね」
「トドメサスンは、水のようにサラっとした白色の液体よ」
「ヨクアリウムが、-3℃のガラスケースに入っていたなら……
ヨクアリウムは、上ぶたに凍りついているはずよ」
へー、そーなんですか。そーゆー事にしときましょ。……ゼンゼンわかんないけど。
弓彦「よーし! よくわかんないけど。キミ、やっちゃっていいよ!」
てなわけで。弓彦の指示の下、
水鏡の出す条件をクリアして、全員で「ぬすみちゃん」での解明にあたる。
ただし実際には、別に必要じゃなかったりする。
VR空間を出したのは、御剣の説明を分かりやすくするためだけだ。
なぜか被害者は、なぜか薬物の入っているガラスケースを、
なぜかこじ開けようとしたせいで死んだのだ。
キーとなるのは、最初に御剣たちが居た「冬の宮殿」。
今度はそっちを調べようとするのを、弓彦が無邪気に邪魔してきた。
弓彦「被害者は自殺だったんだよ!」
へっぽこ検事ココにあり。
「自殺ですよ警部どの!」のレベルだよ本当にコイツ。
そんな、へっぽこ検事のへっぽこ推理を、水鏡が軌道修正。
薬物を扱える資格を持つ、デリシーへ容疑を向けた。
だがデリシーは主張する。
自分はあくまでも薬物を盗まれた被害者なのだと。
そして、あのGに怯えてる被害者なのだと。
美雲「丸めた新聞紙があれば、一発でスパーン!なんですけどね」
強えーなオイ。
そんな彼らの騒ぎの横で。御剣は密かに、犯人の名を信楽に告げた。
これだけ大がかりな真似を出来る人は、一人しか居ないはずなのだ。
一同は場を仕切り直すべく、美術館の広場へ移動。
そしたら死体が湧いてきた。
噴水に浮く死体を見たパニックを鎮めようと、水鏡はまたも床を引っぱたく。
その上、更にイトノコ刑事が飛んで来た。
糸鋸「ふ、冬の宮殿の、氷の彫像が……すべてとけてしまっているッスぅぅううう!」
かくして、あの当時の謎が、ここに再現されたのだ。