ルーク「なんだかボンヤリしますけど……」
などと言いながら目覚めるルークは、レイトンと一緒に馬車の中。
またも幻覚ガスでも吸わされたのか。
乗り合わせた女や、馬を駆る御者に尋ねても、得体の知れない答えが返ってくるだけ。
そんな謎の馬車に誘われ、そんな二人が着いた場所。
甲冑の騎士による自警団や、吟遊詩人まで闊歩する景色。
文明は一見古めかしいようで、実は現代とも引けを取らない。
まるで、おとぎ話に出てくる中世の町のよう。
「私やお前たちが、今、ここにいるのは……すでに決められていたことなのだ」
と、謎の女は謎の言葉を囁き続ける。
振り返れば、町は全て城塞に囲まれ、背後にあった通用門をも消えている。
……久しぶりの緊張感だ。
全てのナゾを解かなければ、レイトン達はロンドンでの日常に戻れないのだ。
「今日は、特別な日」と語る騎士の出すナゾを解き、さあ移動だと思ったら、
道行く子供の出すナゾも解かなきゃいけないと知る。
こーゆー「通せんぼ」する人々ってのが、地味に堪えるんだよなあ……。
「コブンの特権として町を好きに歩いてもいいぞ」
と子供に言われ、苦笑いするルーク。
ルーク「コブンにならなくても、町は歩けたような気がするなぁ……」
甘い、甘いんだよルーク。
きっとこの先も、同じパターンは続くんだ。
差し当たって通りをさまよう二人。
その際、レイトンの指摘が逐一学者的で興味深い。
貨幣制度による経済活動があるとか、動物が平和にしてるなら安全だとか。
吟遊詩人が持つ地図を修繕すると、更に他の場所へ移動可能に。
「右はほかほかパン屋の香り〜、左はギラギラ武器屋の輝き〜、北は今頃どきどき大盛り上がり」
北の通りに出てみると、異様なまでの人だかり。
東西の商店街の内、西側で騎士や質屋から話を聞いた後、東側での話も心に留まる。
「最近ここのパンの味変わったように思わない?
店員も違う気がするんだよ。
でも、前からあいつらだった気もするしなあ」
「なんとなく、前より店員が増えているような……」
すると、北の行進通りで事が動く。
やたら住民に「あの方」と讃えられながら姿を現すその人物は、その名も「ストーリーテラー」様。
要するにタクシューの別名ですわな。(←身も蓋もない結論)
その物々しい行列から進み出たのは、
馬車で会った――どう見てもジョドーラと同じ顔の――あの女。
「みな、受け取るがいい。新しい『物語』だ!」
そう告げて、ストーリーテラーの記した紙束を空へ放った。
それは、まさしく”神”がもたらす物語。
魔女が二人組の若者を焼きつくすという啓示。
気づけば、レイトンとルークもまた、「魔女に追われる二人組」。
一気にピンチに陥った彼らを救ったのは、路地裏から呼ぶマホーネだった。
彼らは自動的に、町外れまで移動。
再会に喜び合うが、何とマホーネも経緯を覚えていない模様。
マホーネ「実は、あの時のこと……よく、思い出せないんです」
ともあれ、まずは作戦会議。
マホーネが世話になっている、クロワおばさんのパン屋の屋根裏まで行く事に。
なお、この時点で、ラビリンスシティの正体が「解明」扱いになるが、
この回答でホントにいいのか?
(私は)ちと釈然としない気持ちを抱えながら、コインやナゾを回収しつつ、東へ戻る。
……だんだん心拍数があがってきた。
マホーネ「腕利きの、良い職人さんがいるんですよ」
覚悟完了。いよいよ入店。
この先の展開は、知ってても、何度見ても、慣れない。
ルーク「きっと、ウデのよい職人さんがいるんでしょうね」
成歩堂「いらっしゃいませ!」
「ウチのパンは、新鮮なバターがたっぷり。ムショーにおいしいですよッ!」
新ジャンル・背広エプロンはじめました。
見目麗しいポリゴンで、ビシッと真顔で決めポーズ。
ごめん。好きだからこそ直視できねえ。
……ああ……なるほどくんがこわれた……。
あと、真面目にコメントしとくと、ジャケット着たまま肉体労働したら、
型崩れしまくるんじゃないかなーと。
ルーク「……ものすごいハクリョクでコムギ粉をコネてますね」
レイトン「”コネる”というより”たたきつける”という感じだね、ルーク」
っつーか、そこまでやるなら帽子かぶろうよ衛生的に考えて!
鉄パイプ持つくらいなんだから、もっと服装も変えてほしかったなあ……。
そこに声をかけてくるもう一人。
真宵「あ。マホーネちゃん。おかえり!」
あら自然。
違和感なさすぎて逆に驚いた。
和服に割烹着って、めちゃくちゃ似合うね。
レイトン「お二人とも。このお店ではたらいているのですか?」
真宵「ええ! 5年ぐらいになるかなあ」
って、サラッと言うな。ちょっと待て。
成歩堂の弁護士キャリアより長いじゃないかソレ。
そもそも、この成歩堂って何歳なんだよ。(回答:不明)
無意識からの訴えか、やたらバンバン机叩きまくって、
「くらえ!」の絶叫を繰り返す成歩堂は首を傾げる。
成歩堂「なんだろうなあ。反射的に、ユビが出るんだよ……」
そんな成歩堂&真宵の素性を、レイトン&ルークは早々に見破る。
お互い、この世界の住人ではないのだと。
それで、自由行動の段に入って、思わず溜息を漏らしてしまった。
「逆転裁判」シリーズではあり得なかった、ゲーム内でのキャラ全身像の初公開が、
まさかの実現。
出されたナゾを解くレイトン&ルークの言葉に、真宵もまた、無意識からの訴えを感じ取る。
真宵「”えいこく”……って。なんだろ。どこかで聞いたような……」
もう少しで正気に返ってくれそうなところで、会話は中断。
レイトン達はマホーネの自室へ移動。
マホーネの飼う、黒猫のクローネへの餌やりを挟んで、レイトンからの事情聴取が始まった。
マホーネ「あの人(=ジョバンニ)は……わたしの記憶では、このパン屋で働いていたのです」
「あの人たち(=成歩堂&真宵)もずっと前からここでパンを作っていたはずなんです」
って事はアレか。この世界に迷いこんだ探偵は、漏れなく小麦粉こねてんのか。
続いて、ラビリンスシティの構造について。
マホーネ「ストーリーテラー、騎士団、検察士団……それが、
この町を統べる者たちなのです」
何か一つだけ、すげえ違和感。
マホーネいわく、「検察士」とは、騎士団が捕らえた魔女を法廷で裁く職業だそうだが。
それを言うなら本来なら、異端審問官でありましょう。
ま、そっちだともう、成歩堂の意義が無くなるからね。全員即有罪だから、
それにしても。
話を聞けば聞くほど、実はレイトン達が秘密を暴く必要性ってあんまり無い。
元々そういう摂理だというなら、郷に入っては郷に従うのが筋だ。
でもこのままだと、気づいたらレイトン&ルークも小麦粉こねてるかもしんない。
というわけで(?)、レイトン一行は、この世界の構造を知るべく、大図書館へ移動。
お気に入りのペンダントを持ったマホーネも同行する。
マホーネ「とても、古いものなんです。いつから持っていたのか、思い出せないくらい」
霧の深い崖の端に立つ、大図書館でのお目当ては、検察士の読む《魔法大全》。
因みに、館内ではロウソク使用。(この町には電力が存在しない)
なのに窓も無いのが謎である。
もっと言えば、中世の西洋では、字を読める人自体が少ないんですが。
レイトン達は、厚い眼鏡の司書兼館長・ナゾミの出す2連続のナゾを突破してから、
ついでに司書見習いにも声をかけてから、館内をさまよい歩く。
またも現れた、地下への隠し階段の先には遺跡――、
いにしえの大魔女ベーゼラが起こしたという「伝説の大火」の壁画があった。
館長の話では、ベーゼラは新たな魔女を生み出す、すべての災厄の元凶。
10年前には町の全域が焼失したのだとか。
うん。やっぱこの世界の魔女って妖怪だ。
なお、この時点で、ジョバンニの追っていた秘密も「解明」扱いになるが、
この回答でホントにいいのか? 壁画でいいのか?
なお、本作では、このナゾミがナゾーバのポジションとなる。
後々お世話になるので覚書。
図書館を出ると、マホーネは黙って雨の中、おつかいに行ってしまった模様。
ナゾ回収しながら町一周した後、パン屋に戻ると夕飯が待っていた。
レイトンは、まだ帰らないマホーネを待ちながら、周りにナゾ解きを持ちかける。
この時、成歩堂と真宵がガンガン解き進もうとする様子に嬉しくなった。
元々の「頭の体操」シリーズって、これくらい自由性が高かったんだよね。
なので私も解を一つ。
斜めに置いたら、1/1、即ち1に…………ダメ?
その後、レイトン&ルークは巨大な食パン相手にフードファイトするも、
まだマホーネは帰って来ない。
どころか、何と騎士団に成歩堂が連行される。
その行き先は、裁判所。
その用向きは、マホーネの弁護……!