『逆転、そしてサヨナラ』実況レポート (探偵パート1回目)

長かった道のり。敷かれた伏線。その全てが一つに収斂する、第1作・最終話。



冒頭は、湖面のボートに立つ、男二人の会話。

「……15年ぶり、だな」
「そうなりますね」
「キミには想像もつかないだろう……。この15年間、私がどれだけ苦しんだか……」
「あなたが……苦しんだ?」
「そして、今。やっと、チャンスがめぐってきた。そう……。キミに復讐するチャンスがね」
「なんですって!」
「……メリー・クリスマス」

銃声。


この時の当方、銃を撃った人物と、次の場面で銃を持ってる人物とで、
銃を持ってる手が違う事に、まず興味が。
何となく、最初の展開が読めてくる。



日付変わって。
成歩堂法律事務所は今日も平和。
世間は12/25のクリスマスだとゆーのに、
成歩堂のしている事は、例によって(?)ソファでTV鑑賞。

『ひょうたん湖で、ナゾの巨大生物が目撃されました。
 ネス湖の”ネッシー”にちなんで、”ヒョッシー”と名づけられ、大きな話題を呼んでいます』


なお、事務所の本棚を調べると、こんなコメントが出る。
成歩堂「ムズカシイ法律の本があざ笑うように並んでいる。
     ちょっと読んでみたら、アタマが痛くなった。
     しまうとき、落っことして足まで痛くなった」

……少しは読もうや……。


そんな中、事務所に飛びこんできた重大ニュース。



御剣怜侍が逮捕された。罪名は――殺人。



血相を変えて留置所へ駆けつけた成歩堂(&真宵)に対して、しかし御剣の反応は冷たい。
御剣「こんな私を見て、笑いに来たのか!
   ……笑いたければ、笑うがいい! どうした! さあ、笑えよ!」

取りつく島もない。

けれど成歩堂、こういう御剣には慣れてるようで。
成歩堂「こいつ、スナオじゃないからな。笑ったら、怒り狂うか泣きだすぞ」
泣くんかい。
それも是非とも見てみ(以下略)。

ただ、さすがに御剣も、怒鳴るだけでは悪いと思ったか。少しだけ態度が軟化。
御剣「…………。見られたくなかった。……こんなすがたを、キミにはな」
成歩堂(ぼくだって……見たくなかったぞ……)


だがそれでも、事情を語ろうとしないのは変わらない。
弁護をしたいと申し出ても、この対応。
御剣「きみには……きみにだけは、依頼するつもりはない!」
わざわざ、「だけ」とまで言いきらなくても……。



このままでは話が進まないので、事件へのアプローチの仕方を変える。
まずは殺人現場である、ひょうたん湖自然公園へ向かう。

そこで出会ったイトノコ刑事。今回の事件では、彼は味方。
他の警察官たちは揃って御剣を疑う中、イトノコ刑事だけは御剣を信じぬいていた。

それに、こんな嬉しい事情も教えてくれる。
糸鋸「トノサマンの事件が終わったとき、検事は言っていたッス!
    ”さすが成歩堂だ”って。……何度も言っていたッス!」

この台詞を読んだ時、「ツンデレ」って単語が頭に浮かんだ。



ところで。『逆転裁判』における警察署では、タイミングを計って調べると、

四六時中、何かのイメージトレーニングしてる刑事やら、
四六時中、PCをいじって”内職”してる課長やらに会える。

後ついでに。警察署に置いてあるマスコット人形の名前も、
課長「”タイホくん”だよ」
と教えてもらえる。

そのおかげで、用もないのに、警察署に通うプレイヤーも少なくないのでは?



閑話休題。
広場にある「元祖・とのさまんじう」の屋台を横目に、ひょうたん森へ。

湖を見渡せる森の中、誰かがキャンプしている痕跡を発見。
湖に向けて、カメラが1台、据えられている。
色々いじっている内に、いきなり連写が作動。その途端。

ナツミ「コラァッ! さわったらアカン!」
お騒がせ大阪人・大沢木ナツミ(おおさわぎ なつみ)、初登場。

最初こそ早口マシンガントークをかましてくるが、性根は悪い人ではなく。
ナツミ「ええてええて。ウチが合わせたる」
少しだけ好印象。

しかしこの人、どうにも素性が胡散臭い。
大学のレポート作成のためにカメラを据えて、写真を自動撮影していると言うが。
湖面をとらえているカメラに対して、
ナツミ「ドイツ製やで。ゾリンゲン」
などと答える始末だし。

事件当夜にも写真が撮られているかもしれないという事で、写真の現像に応じるナツミ。
ナツミ「へへ。ちょっとワクワクするなあ」
……そこはかとなく嫌な予感が漂うのは気のせいか。



ナツミの現像を待っている間に、警察署へ。
ここで、イトノコ刑事から御剣への気持ちを聞ける。
糸鋸「たしかに、御剣検事もワレワレと同じ、ニンゲンッス。
    でも。もしあの人がツミを犯したら、かくさないと思うッス。
    あの人は、そういう人ッス」

実は、意味深い台詞を言ってる、イトノコ刑事。
成歩堂とは違う形で、イトノコ刑事も、彼ならではの形で、御剣を信じている。

そんな中、解剖記録にあった被害者の写真を見て、真宵がこんな発言。
真宵「ムカシどこかで……会ったことがあるような……」



ひょうたん森へ戻ってみると、ちょうどナツミの現像が済んだところ。
見せてもらうとソレは、まさにボート上での発砲の決定的瞬間。
この物証だけでも一大事なのに、

ナツミ「この写真見て、ウチ、思い出したんや。この事件なァ、ウチ、目撃しててん」

トンデモナイ事を言い出した。挙げ句の果てに、
ナツミ「へへ。証言とかするんかなァ。……楽しそうやなー」
と、ナツミは喜び勇んで警察へ。



途方に暮れながら、公園を出ようとする成歩堂たち。
すると広場で、マンジュウを売ってるサンタクロース、
もといサンタの扮装をしている矢張と再会。

矢張「決まってんだろ! バイトだよバイト」
   「カズミとのデート、カネがかかるからさぁ!」

女好きなのは相変わらず。真宵に対してさえ、
矢「おッ! か、かわいい……。
  成歩堂! この子、アンタのなんなのさ!」

と成歩堂に尋ねてくるし。

……と、実はこの場面での会話で、
成歩堂・御剣・矢張、3人のつながりが判明する。
激しいネタバレになるので、詳しい内容は明かさないが。

ただ、一点だけ気になる事。
作中の描写を見る限り、矢張は御剣と小学校時代以来、会っていないはず。
(成歩堂は、まぁともかくとして)

にも関わらず、
矢張「成歩堂! ミツルギって……あの?」
と答えるのは、どこか不自然。
もしかして成歩堂が知らない所で、矢張と御剣、どこかで会ってる??



調べるべき事がなくなったので、真宵に相談でもしようかと事務所に戻る。
すると、解剖記録をもう一度見た真宵が、被害者の身元を思い出す。
真宵「この人! お姉ちゃんがいた事務所にいた、弁護士さん……!」



それなら行くべき場所は、もちろん星影法律事務所。
『逆転姉妹』で一度訪れた場所だが、今度は真宵もいるので、コメントに変化が。

テーブルの喫煙セットを調べると……。
成歩堂「タバコ、キライなんだけど」
とか。

本棚に置かれている物を調べると……。
真宵「せめて、あの木ボリのクマさんだけでも」
成歩堂(うん。……あれはほしいな)
とか。
因みにクマのネタは、第2作でもう一度出てきます。


で、現れた星影。最初こそ明るい態度だが。被害者の写真を見せると一変。
星影「この事務所にいた弁護士ぢゃ!」

しかも、あのDL6号事件を担当した弁護士だという。
(さあ思い出そう、今までの物語の流れを)

星影「DL6号事件……。今から15年前に起こった、奇妙な殺人事件ぢゃ」

しかもトドメに。

星影「DL6号事件の被害者は、御剣怜侍の父親なんぢゃよ」



――――――――これで全てがつながった。





新たな写真を手にして、成歩堂たちは改めて留置所へ。
何を言っても聞かない御剣に、おもむろにその写真をつきつける。
真宵の母親・倉院流霊媒道家元である霊媒師・綾里舞子(あやさと まいこ)の写真を。

すると御剣、
御剣「この事件……キミにだけは知られたくなかった」
と悲嘆にくれながらも、やっと事情を話し始める。
DL6号事件の事情を。
この時、15年前当時の現場写真が初めて(一瞬だけ)表示される。

また、何よりも重要なのは、DL6号事件が起こった日付。
御剣「”DL6号事件”は、15年前に起こった。15年前の、12月28日だ」
   「……あと3日で、時効なんだよ」

なお、DL6号事件の被害者・御剣の父親の名前は、
「御剣信(みつるぎ しん)。敏腕弁護士だったらしい。


とにかく推理の情報が欲しくて、片っ端から証拠品を御剣に見せていく。
そんな中、ナツミが撮った写真を見せると、とうとう御剣の態度が変わる。

御剣「……………………成歩堂」
成歩堂「?」
御「今さらこんなことをたのむのも、あつかましいが」
真宵「わかった! ”ベンゴ”ですね!」
御「……おねがいできるだろうか」

この場面で、
「引き受ける」
「引き受けない」
の2択が表示されるのは、如何な物かと思いますが。
当然、引き受ける。

成歩堂「これでやっと、”借り”を返せるな……御剣」
カッコよく台詞を決め、御剣から依頼状をGetする成歩堂。

では席を立とうかと思った時。



地震発生。



規模は……震度4くらい?(←主観)
けっこう大きい地震に、慌てる真宵(&成歩堂)だが。
それよりも驚くべきは、御剣の反応。
地震が静まってもまだ、テーブルの下、床にうずくまり、意識ほとんどブラックアウト(←推定)。

だが、それよりももっと驚くべきは、そんな御剣に対する成歩堂&真宵の反応だろうか。
真宵「……行こ、なるほどくん」
成歩堂「ああ……」
先を急ぐ身とは言え、話の都合とは言え、冷たくないか??



御剣の依頼状を持って、もう一度警察署へ。
するとイトノコ刑事、ナツミの写真に関する証言に付き合わされたせいで、思いきりご立腹。
糸鋸「彼女、これからその写真を拡大するって言ってたッス」
この台詞を聞いておかないと、後の展開が不自然になる。

ともあれ、さっそく依頼状を見せて、弁護の手続きを取ってもらう。
これでお互い、一安心。

因みにイトノコ刑事は、御剣が地震を恐れている事も知っているようで。
糸鋸「さっきの地震は、ちょっと大きかったッスからね。ちょっと、見てくるッス」
成歩堂たちより遥かに心配してくれている様に、少し感動。



裁判を控えて、独り成歩堂は昔へ思いを馳せる。
成歩堂(ぼくたちがいっしょだったのは、小学4年生の1年間。
     その後、御剣は転校していった)


その1年の間に、成歩堂と御剣、二人の人生は決まったのだ――。




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