『逆転のセレナード』実況レポート (法廷パート2回目・前編)

今回の目的は、ラミロア(とマキ)の証言を崩す事。



休憩室にて。
王泥喜と、みぬきとの会話に、バランも加わる。

バラン「……この事件の中心には……或真敷の大魔術あり。
    その”真実”を忘れないことです」
と、事件のトリックとマジックとに関係がある事を匂わせて去って行く。


さあ、それでは法廷へ……と思ったら。

係官「開廷時間が変わりました。本日は10時30分からになります。
   今しばらく、おくつろぎください」
   「裁判長のごツゴウです。何か、それなりに重要な私用だとか」
   「なんでも……お見舞い、とか」
   「司法長官のムスコさんが、今朝からキトク状態になられまして」
   「こちらの新聞に、記事がのっています」

そう言われて見せられた新聞に書かれていたのは、
「チリョーレス症候群 国内初の発症」という見出し。



そんな休憩時間もいつしか終わり。今度こそ開廷。

またも被告人の名前を読めない裁判長に、またも響也が説明。
響也「マキ・トバーユ……シンコペーションのいたずらっ子さ」
因みに「シンコペーション(syncopation)」というのは、音楽のリズムの一つでありまして……
これまた裁判とは無関係

その裁判長、本日は一段と落ち着かず。
裁判長「司法長官とは、学生時代からのつきあいでしてね。
     ココロを痛めているしだいなのです」



さて。この度の審理での、最終的な目的は、大庵のアリバイトリックを崩す事。
が、その前にまずは、マキの意見を問いただす必要がある。
……何度も繰り返し挟まれる、回想シーンのその後で。


かくて、証言台に揃って立つ、マキ&ラミロア。
今までの事件では考えられなかった図である。
とにもかくにも、容量の都合で。

その尋問の際、自分は日本語を分からないと主張するマキ。
だが当方としては、答えはとうに分かっている。
もし許されるなら、笑顔で罵倒とかしてやりたかったところ。
(ニコニコしながら「このバカオロカ」とか言ってやるわけ)

早々と表示された腕輪アイコンを横目に見つつ。「みぬく」に苦労する当方。
それでも攻略情報の力を借りて、何とかマキの証言を崩す。
サングラスの下、確かに結構、美少年な素顔を見ながら。


王泥喜「マキさん……本当は、オレたちの言葉が分かるのではないですか?」
証拠を突きつけ、追いつめる。
ところが今度は、ラミロアの方が壁として立ちふさがる。

ラミロア「歌詞のことは、ラミロア……”わたくしから聞いた”のだと……」
     「わたくしも忘れていましたけど……」

そんなわけで、再び相手の仕草を「みぬく」作業に。

と言っても。私の場合、本当に「みぬく」は分からず終い。
この時も、マキの方ばかり見ていたし。
ラミロアの方が本命なのは、よく考えれば分かる事のはずなのに……。


それでも、攻略情報の力を借りて、何とかラミロアの証言を崩す。
その結果。

裁判長「証人! あなた、まさか……”ニホンゴ”が分かるのですか!」
マキ「…………は、はい。少しならば……」
裁「証人!あなたは一体、いくつヒミツを隠しているのですか!」
マ「さいご……。これで……さいご……」

ここまで至って。ついに。ようやく。やっと。



正当な取り調べが始まります。



マキ「撃っていない……! 撃っていない……!」
   「楽屋……入った。デスク、かげ……マネージャー、倒れていた」
   「……そして。ダレかの声……」
   「……天井、パネル……はずした。逃げる、逃げる……」
   「ワタシ、撃っていない! マネージャー、もう撃たれてた……」

あー助かった、これで話が進む。
最初からこんな素直な態度とってくれれば良いのに……と安堵したのも束の間。

マキ「…………もう……話す……イヤ……みんな……信じる……ない……」



心象最悪の展開。



何とも言えない疲労感を抱えつつ、一旦休憩。



マキ「……ホスーケ・オトロキ……」
と、やっと名前を呼んでくれるようになったマキと会話。(発音が間違ってるけど)

マキ「信じて。……撃ってない」
   「トツゼン。ピストル、音……聞こえた。すぐ、近く。そして。ダレかの声……」
王泥喜「”銃声”、ですって?」
マ「ホント、聞こえた。ピストル……音だけ」

なお、通気口から逃げた件については……。
マキ「知ってた……」
   「天井のパネル、開ければ……ステージと、楽屋エリア、逃げられる……」
   「……聞いた、から。……マジシャンに」

この「マジシャン」の事などを証言してくれれば、事態は進展するかもしれないのだが。
マキ「……もう……しゃべる……イヤ……」
と言って、マキは証言を拒んでしまう。



審理再開。
改めて、ラミロアへの尋問を要求する王泥喜。
昨日ラミロアが証言した内容を、改めて洗い直す。

それで浮かび上がったのは、ラミロアが聞き取っていた犯人の台詞。

『もう、おしまいだ。早くスイッチを押せ!』
……という、一見したところ謎の言葉に、異議を申し立てるわけだが。

そこに、スイッチそのものをつきつける、とゆーのは如何なものか。
上手く言えないが、どうにも不自然な感じがするのだ。
ラミロアに「どういう意味か分かりませんが、そう聞こえて……」と証言させるとか、
いっそ裁判長に「くらえ!」と示すとか、もっと良い演出があるんじゃないかな、コレ。


けれども。これでハッキリした事がある。
犯人はレタスを殺し、ヘッドセットを通じて、楽屋からステージに声を飛ばした。
そしてステージで、命じられた人物がスイッチを押し、響也のギターを燃やしたのだ。


つまり。
王泥喜「前提からまちがっていたのは……今までのオレたちのほうだったのかもしれない」


レタスが死んだのは、「第3部」ではなかった!

歌詞に合わせた殺人劇というのは、大いなるミスリーディングに過ぎなかったのだ。
まさか『逆転裁判』で、こんな手の込んだ見立て殺人を見れるとは。確かに驚いた。
これで、アリバイトリックも崩す事が出来る……!


……と、手放しで褒めるのは、まだ早い。

「第3部」に撃たれたはずの被害者は、実は「第2部」に撃たれていた。
つまり、午後9:30頃に撃たれたはずの被害者は、実は午後9:00頃に撃たれていた。
とゆー事は。
被害者は事件当時、30分間も生きていたとゆー計算になってしまうのだ。
ダイイングメッセージの下りさえ無ければ、まだ自然な展開だったんだけどなー……コレ。


そんな怒涛の展開の後、論点は元の場所に戻って来る。
そもそも、ラミロアは如何にして、問題の「スイッチ」の台詞を聞いたのかという点に。

結論から言えば、ラミロアが台詞を聞いた場所は、小窓ではなかった。
ある意味では「小窓」だが、いわゆる「小窓」ではなかったのだ。

ラミロア「きのうから、どうもオカシイとは感じていたのです。
     たしかに、あれは”閉じて”いました。
     しかし……なぜ、それが”聞こえない”ことになるのか……」
王泥喜「コトバを使うから、ややこしくなる。
     ラミロアさん。あなたが声を聞いたという”小窓”……この、天井の……ここ、ですね?」

ラ「………………………………そう……その天井のところ……です」

このように、外国人との言葉の壁をテーマに据えた点は、凄いと思う。率直に言って。
ただ問題は、このラミロアが厳密には外国人とは言えないという点だが。
(もしかしたらダブル(いわゆるハーフ)とかかもしれないけれど……)



さあ、これで事件の謎は全て解けた!――と思ったが。
ラミロアへの尋問は、まだまだ終わらない。

ラミロア「なぜ、そんなところにいたのか……それは、申し上げられません。
     もうしわけありませんが、そういう”契約”をしておりますので」

当方としては、答えはとうに分かっている。
当然、イリュージョンのトリックについて触れるからだ。

かくて、またも注目される3Dムービー。
この時、よくよく見ると、確かにギターの中が燃え始めている事が分かる。
また、ラミロアの首元も、やや見えにくくなっている点は流石に上手い。

ただ、この3Dムービーが収録されている、証拠品としてのビデオテープ。
もっと自在に操作できるようにならなかったのだろうか。
『蘇る逆転』での、防犯カメラの録画映像の時は出来たのに。



そのムービーから論理的に導かれた、結論。

ラミロアは、”二人”いた事。
最初の”彼女”と、最後の”彼女”は、別人である事。
「タワー」のせり上がりの時に、ラミロアは既に入れ替わっていた事。
そして、その偽ラミロアは――――魔術師・或真敷バランによる変装だったのだッ!



……………………って。イヤ。その。ちょっと。ちょっと待て。



皆さんフツーに流しているが。単なる変装なんて世界じゃない。
DSの画面で見る限り、全部ラミロア本人だろうよコレは。
小説で言えば地の文、脚本で言えばト書きにあたる部分には、嘘なんて許されないのに。

それとも何か。
まさかこの世界の魔術師は、誰でも「完璧な変装」が出来るとゆー設定なのか。
それともバランの正体は、ル○ン三世か、キ○ッツアイか、怪盗キ○ドかベルモ○トか!?



……などと当方が他作品を引き合いに出してツッコミまくっているうちに。
もっと恐るべき展開が。

ラミロア「わたくし……移動中もキチンと歌っておりましたのよ」



ちょっと、待てぇぇぇぇぇぇぇい!



いやぁ、プロって凄いんだなぁ……と素直に思えない私を許してください。

「どこで歌おうと、同じことですわね」(byラミロア)と言われても。
果たして、そんな風に移動しながら歌いきれるものなのか。
暗いだけならまだいい。
でも。屈んで歩いてるんですよ?姿勢悪いんですよ?発声がおかしくなりません?


それでもラミロア、銃声を耳にした時は流石に動揺したらしく。
そこでミキサーを使って、彼女の声が途切れている場面を探す事になる…………が。

王泥喜「たしかに! 声が途切れている!」
と、王泥喜に言われても。



それでも私には分からない。



だから私には、音楽を語る資格も権利も何もないんですってば。

と言いますか。
台詞が全て「ポポポポポ」で処理されているこの世界で、
歌詞だの何だの言われても、正直困るんですが。
本来コレ、せめてPS2辺りで、フルボーカルの曲でやるべきネタなんじゃないかなあ……。



閑話休題。
いろいろ回り道はしたけれど、結局大事な事はただ一つ。
アリバイの崩れた関係者・大庵の証言を聞く事だ――。




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