今回の目的は、葉中のどかの動機を立証する事。
のどかが運転免許を持っていた事を指摘する成歩堂。
だがしかし。
冥「証人。あなたの免許証が発行されたのは、いつなの?」
のどか「去年の11月ですぅ」
つまり……。
裁判長「事故があったとき、証人はまだ免許を持っていなかった!」
免許証のために「用意した」写真でしかなかったわけだ。
あのすけべな堀田院長(自称)を、安易に信じた成歩堂(=プレイヤー)が悪かったという事か。
そんな成歩堂への、冥のコメント。
冥「……泣きっツラにムチ」
続いて、のどかが事故当時に乗っていた車についての尋問。
成歩堂(ううん……クルマはニガテなんだよな……)
と、どこか不安げな成歩堂に対して、千尋は泰然。
千尋「信じなさい。そこに道があるわ」
成歩堂(うう……千尋さんが神になっていく……)
でも確かに成歩堂、車に関する知識はほぼ皆無。
「仮免」という言葉からして知らない、というより興味が無い。
そんな成歩堂への、冥のコメント。
冥「……無知にはムチを」
成歩堂(そもそも車庫から出さなけりゃいいのに)
(クルマなんて、よごれてトーゼンだと思うけど……)
この通り、どこまでも合理主義者な成歩堂だったが。
成歩堂(クルマのことは、よくわからないけど……どうもこれは、ムネにキュンと来るモノがある!)
と、正直なところ、よく分からない根拠から、成歩堂は論を進めていく。
ただ、その論と言うのも、実際に言ってみたのはこんな感じ。
成歩堂「そもそも、どうしてアメリカのクルマがいいんですか?」
「お金はかかりそうだし、運転席は日本車と逆だし……
いいところ、まるでなさそうですけどねえ」
「今どき、”左ハンドル”でジマン、ってのも、どうなんでしょう」
証人にケンカ売ったよこの男。
すると当然(?)、逆上する相手。
のどか「あ……アンタなんかには、わかんないのよッ!
あのセンサイなフォルム! かれたエンジン音! ワイルドなスタート!
それでいてスムーズな加速! ギアシフトのなめらかさ! すずしいクーラーの風!」
……何か微妙にピントのずれた褒め言葉、混ざってません?(特に最後)
けれども。この車の情報こそが、事件をまさに逆転させるキーだった。
この殺人の動機。
ソレは、一度死んだ”彼女”が、生き続けようとした故だった。
自らの過去を消し、別人に生まれ変わっていた”彼女”が。
「……………………やられた……わね」
演技をやめて、素の表情を取り戻す”彼女”。
(なお、この時の姿、個人的にはお気に入りの一人。伏し目がちになって涙を拭う仕草、好みです)
「あたしが”のどか”になって、一番イヤだったコト。
霊媒……オカルト……そんなのあたし、大ッキライ」
何となく、分かるような気がする。
命のやり取りを、一番間近で見ている職種だった”彼女”にとっては、
オカルトなんていう物は、無意味の極みだったかもしれない。
かくて。
事件全体にまだ謎は残るものの、取りあえず真宵の無実は証明できた。
悔しがっている冥に、成歩堂は悠然と言い放つ。
成歩堂「……今夜のニュースが楽しみだね、狩魔検事。
全世界に流れるんだろ? ……キミの敗北するすがたが」
黒いオーラ発動、3回目。 (1回目 2回目)
が、今回ばかりは成歩堂、ケンカ売った相手が悪かった。
暫くの間、冥によるムチ乱舞につき、少々お待ち下さい。(←場内アナウンスの口調で)
冥「そして、トドメよッ!」
暫くの間、冥によるムチ乱舞につき、少々お待ち下さい。(←場内アナウンスの口調で)
で、その結果……。
弁護人、失神。
そのため……。
弁護人失神中に、裁判終了。
………………………………………………………………えーと。
確かコレ、推理ゲームでしたよね?
閉廷後。
やっと再会できた、真宵と千尋。そこに(目を覚ました)成歩堂も、会話に加わる。
そんな中、真宵は、事件が起こす新たな不幸を嘆く。
真宵「事件が起こると、大切な人がいなくなるの。お姉ちゃんも……そして、おばさまも」
プレイヤーとしては気持ちは複雑だが、コレがミステリ世界の宿命。
真宵たちの悲しみは、まだ、終わらない。
キミ子「……アタクシの……春美。ああたこそが倉院の家元にふさわしい霊媒師でござあます。
アタクシは……そのために、すべてをギセイにした……」
「……待つのです。春美。
チャンスはきっと……。……また、おとずれます……」
13号独房から、次なる計画が動きだすのは、更に1年後の話――。