『再会、そして逆転』実況レポート (探偵パート1回目)
(事件発生前)

あたしは……殺されたのよ……アイツに……。
……だから……復讐してやった……。
当然でしょ? のどか……。


爆炎に包まれる、赤のスポーツカー。
その光景を力なく見つめている、髪の長い女性。



真宵「……せっかくまた、なるほどくんに会えたのに……」
成歩堂「きみのせいじゃないよ」
真「あたし……殺しちゃったんだ。……あの人を」
成「あれは、きみじゃなかったんだ」
真「ううん。おんなじことだよ……」

『逆転姉妹』の時を連想させる、留置所での会話。



コレら、まるで時間の異なる場面のフラッシュバックを経てから、
どこかヤバイ雨の午後に、今回の事件は始まる。
日付は6/16。時刻は午後3:34。所は成歩堂法律事務所。

今回の依頼人は、外科医の霧崎哲郎(きりさき てつろう)。
発端は、霧崎の病院で起こった医療ミス事件。

成歩堂(……そう。今から1年前、ワイドショーは大さわぎだった。
     14人も亡くなった医療ミスと、看護婦のナゾの事故死……。
     事故は霧崎先生が仕組んだ、なんてウワサもあった。
     医療ミスの真相をかくすため、永久にダマらせたのだ、と……)


という事は……最初に出てきた「のどか」ってのが看護婦の名前か? と一瞬考える。
でも「あたしは殺された」という表現だけが、どうにも浮いている。

因みに、医療ミス事件が起こったのは5/2。交通事故死があったのは5/24。
『初めての逆転』は8/3の出来事。(全て前年)


成歩堂「それで……ぼくに、どうしろと?」
霧崎「私の無実を証明するお手伝いをしていただきたい」
と語る霧崎の目的は何と、成歩堂でなく真宵の方。

霧崎「彼女の”修行”、リッパに実を結んだようですよ」
   「私の知り合いに、オカルトにくわしい人がいまして。
   紹介してくれたのです。綾里真宵さんをね」
   「で、私。このたび、依頼したんですよ」
   「霊媒ですよ。決まってるでしょう!」
   「勝手に死んだ、あの看護婦を呼びだしてもらうんです!」
   「彼女、修行以外で、だれかの霊を呼び出すのは初めてなので、
   1つ、条件を出してきましてね。それで引き受けてくれることに」
   「それが、あなたなんですよ、成歩堂さん。
   あなたが立ち会うなら、霊媒を引き受ける、と言うんです」

と、何だか色んな意味で胡散臭い内容の依頼を、しかし成歩堂は快諾。
真宵の元へ向かう事になる。


なお、第2作から、この探偵パートではスキップ機能が働く。
よって証拠品も、気軽に一通り見せる事が出来るように。
全体的にセーブしやすくなっている。
(再起動の時、「つづきから」がデフォルトになっているのも大助かり)



さて。日付変わって。6/19。
真宵の故郷・倉院(くらいん)の里に到着。
元ネタはあの壷なのか、それともあるいはバーチャルリアリティ装置の方か。

そんな折、いきなり現れる謎の少女。
彼女は挨拶もせず、やはりいきなり姿を消す。
すると、その代わりのような形で、今度は真宵が登場。

真宵「うわあ。ホントに来てくれるとは思わなかったよ!」
成歩堂「大ゲサだなあ。うちの事務所から電車で2時間じゃないか」



意外だ。



電車で2時間ゆーたら、私が上京するための時間といい勝負。
もっと山奥だと思ってた。真宵の故郷。


さっそく真宵と会話――する前に、まずは倉院の里について少々調査を。

成歩堂「古びたバス停だ。”倉院の里”と書かれている。
     バスが……朝、昼、晩の3本か。やや不便な気がする」

明らかに陸の孤島である。

成歩堂「この風景にはなじまないが、古いタイプの電話ボックスだ。
     携帯電話の電波もとどかないし、おせわになるかもしれないな」

明らかに圏外である。

とゆーわけで、明らかにクローズドサークルの世界である。
(↑お約束ミステリのノリに期待の眼差し)


後ついでに。鎮座まします岩。
成歩堂「”倉院の岩座(いわくら)”……と呼ばれている巨石らしい」
コレも何か裏がありそうな気がしていたのだが……。


改めて、真宵から話を聞く。

真宵「倉院の里……霊媒師の谷とも呼ばれてるみたい」
成歩堂「住んでる人、霊媒師ばっかりなの?」
真「ウチの親せきは、たいていそうかな……」
  「でも、霊媒師は女の人だけだけど」

成「男の人は、何をしてるの?」
真「ほとんど、出かせぎに行ってるよ」


因みに、里の入口にいた少女の名前は、「綾里春美(あやさと はるみ)
真宵のイトコで、真宵と同じ霊媒師であるとの事。



色々と新情報を聞いた後、霊媒の準備をする真宵と別れ、里の中を暫く探索。

「修験者の間」で、霧崎と会話。
霧崎「私の知り合いにね。大学でオカルトを研究してる女の子がいるんです。
   その子に、この里を紹介してもらったワケですよ。
   倉院流霊媒道の総本山ということで」
   「そして真宵さんは、家元のムスメさんですからね」

なお、この部屋にある物で特筆すべきは……。
成歩堂「もめんの布地に、きれいな文字がビッシリ並んでいる」
     「タイトルは……”お金のたまる100の方法”」

ギャグのようでギャグでない……いや、やっぱりギャグなのかコレ。



その霧崎に促され、「対面の間」へ。
真宵のおばにあたる、綾里キミ子(あやさと きみこ)と会話。
キミ子「アタクシども、姓は綾里ですが、”分家”なのでござあます」
    「分家の人間は、たとえどんなに霊力が強くとも……
    倉院流の家元になることはできないのでござあます」

かく言うキミ子自身には、霊力は備わっていない(と見るべき)。

キミ子「ここに入れるのは、依頼者と術者の2人だけでござあます」
    「何かマチガイがあっては困りますから、交霊中は、そこのトビラにカギをかけることに……」



お約束の展開に、どんどん高まる(不謹慎な)期待。



もっと色々尋ねたいと思うが、何を見せても、
キミ子「……霊媒は3時から始めたいと思います」
と止められてしまうので、仕方なく諦める。



部屋をつなぐ、「渡り廊下」を通る。
この廊下の途中にあるが、実は重要なのだが。まだ情報は手に入らない。

成歩堂「灯ろうに、ししおどし。リッパな庭だなあ。……遊ぶにはちょっとせまいけど
子供だったら「ししおどし」知らんだろう。大人だったら遊ぶなんて言わんだろう。
本当に、いったい何歳なんだろか。この男って。(正解:25歳)



休憩室にあたる、「控えの間」。
妙にふくらんでる布団が気になりつつ調査。
成歩堂「これは……クマの置物だな。台座にプレートがついているぞ。
     ”霊媒の里・倉院”……なんだ、おみやげ品か。
     ……ってことは、クマが出るのか? このへん……」




これ以上は行く場所がないので、「渡り廊下」を逆行。
すると、あのお騒がせ大阪人・大沢木ナツミと再会する。
どうやら彼女、オカルトネタのカメラマンを未だ志しているらしい。

ナツミ「ひっさしぶりやなあ! なんや、1年ぶりぐらいか?」

この台詞に、完全に騙された。1周目当時。
ナツミと前に会った『逆転、そしてサヨナラ』の事件が解決したのは、前年の12/28。
つまり実際のところは、まだ半年ほどしか経っていないのだ。



そんなこんなで、そろそろ3時。
「修験者の間」に集められる一同。

キミ子「それでは、真宵さま。《対面の間》のカギはお持ちに?」
真宵「あ。持ったよ、ホラ」
キミ子「1個しかないカギですからね、気をつけてくださいまし」



またもお約束の展開に、ますます高まる(不謹慎な)期待。



「アレ」だよな。「アレ」が絶対に来るんだよな。古き良きミステリ、最大のお約束が。

二人きりの部屋。たった一つしかない鍵。即ちその場所は、紛れもない――密室







その密室から――――――――銃声が響いた。それも2回。







次の瞬間。成歩堂は決断する。
成歩堂「トビラごと、ぶっコワします」
     「止めてもムダです。修理費の請求は、成歩堂法律事務所へどうぞ!」


気合一閃。
見事に錠前を破壊して、部屋に飛び込む。
これまた古き良きミステリのお約束。


問題の現場。
伏している霧崎。その時刻は3:15。
ナツミのシャッター音を背に、成歩堂たちは”彼女”を見た。
倉院流霊媒道に則り、その姿を真宵と違えている”彼女”を。

あたしは……殺されたの……。
あの男は……私を殺した……。
……だから……殺してやった……。


今思うと、この言葉に嘘は無かった。”彼女”は真実を告げていたのだ。


そこにすかさず、ナツミがもう一度カメラのシャッターを切る。
そこにすかさず、キミ子が一同に割って入る。
キミ子「この場はアタクシにおまかせなさい。ああたたちは、警察に電話を!」

(あらゆる意味で)血相を変えているキミ子に押され、
里の入口にある公衆電話へ、通報しに行く成歩堂とナツミ。
思えば、この時間に隙が出来たのだ――と思い知ったのは、すいぶん後になってから。



で、やって来た警察――即ち、イトノコ刑事。
事情聴取や現場検証は、その警察に任せ、他の場所の探索開始。


取りあえず、「渡り廊下」を通って、「控えの間」へ。
前述した布団で寝ていた女性の客と会話。その名前は、「葉中(はなか)のどか」。

のどか「ええと……大学で、超心理学を研究しています」
    「ええと……ひらたく言えば、その、オカルト……ですねえ。超常現象とか、超能力とか……」

また、霧崎との関係については……。
のどか「ええと。そのお……私が紹介したんですよお。
     いい霊媒師を知りませんか、というご相談を受けて……」
    「私、交霊とか多重人格とか、そのへんが専門ですから……」
と、彼女が話してくれるのは、この程度まで。
肝心な部分については何故か、のんびり口調で話をはぐらかしてしまう。
詳しく問いただす事が出来るのは、もう少し後になってから。



止むなく「渡り廊下」を戻ると、再び謎の少女、もとい春美と出会う。

成歩堂(……? ちいさな手に、何かにぎりしめているぞ……)
「何か」どころか。「対面の部屋」の鍵にしか見えない。
何としても情報が欲しいところ。

ところが彼女、何を話しかけても、何も答えてくれない。
それどころか、あっと言う間に逃げられる
何度話しかけても逃げられる。何を見せても逃げられる
……この時点ではどうしようもないと気づくまで、相当の時間がかかりました……。



他にする事がないため、結局、里の入口まで戻る羽目に。
すると、ナツミが何やら独り考えこんでいる。

ナツミ「オカルトがらみのカメラマン。よく考えたら、めっちゃコワいわ。
    今日から芸能カメラマンに転向や」
……などと言ってると思ったら。

ナツミ「ウチ、そういえば、あの現場で押しとったやん! シャッター!」
    「ゴメン! ジャーナリストの血が煮えたぎってきたわ! 先にあやまっとくワ。ごめんなぁ!
    ウチ、タレこむわ、ケーサツに」
……えーと。その。つまり。要するに。



写真持って逃げられた。



成歩堂も言ってるが、コレは『逆転、そしてサヨナラ』の時とまるで同じ展開。
つまりこの先も、(色んな意味で)同じような展開へ突き進む。
ナツミの写真がどう使えるかは、成歩堂(=プレイヤー)次第なのだ――。




戻る  次へ

他の事件を読む


HOME


inserted by FC2 system