『燃え上がる逆転』実況レポート (中編)

劇場ロビーに戻ると、さっそく狼が場を仕切っている。

「師父! 99名! たぶん全員そろっております!」
なんて、ある意味、意味のない点呼や、狼から部下へのプレゼント贈呈式など済ませ、
そして部下を散らせた狼と会話する。

狼「シーナから電話でハナシは聞いた」
と答える狼に、御剣&冥は捜査の許可を請う。
冥「私は大使から捜査許可をもらってる。彼も入れてもらうわ」
狼「そうはいかねえな、アネさんよォ。
 アレバストの入国審査ってのは世界一キビしいんだぜ?」
 「ことわっておくが、アレバスト担当はオレのはずだ……狩魔検事」
 「アレバストでも事件が起きてるのさ」


そんなところに。ロビーの左から現れたじーさん、もといカーネイジ大使。
が、そのカーネイジも、全ては狼に任せてあると述べるため、事は膠着状態に。

そんなところに。ロビーの右から現れたダミアン大使。
そのダミアンの計らいにより、御剣たちもアレバスト側の捜査に加われるようになる。
ただし美雲は参考人のため(イトノコ刑事はその付き添いのため)、ババル側で捜査をする事に。

かくて二手に別れる、その前に。美雲と冥とのご挨拶。
美雲「狩魔さん。アレバストの捜査、わたし達の分もお願いします!」





とゆーわけで。ここからは自由行動。

ロビーの中を一人で歩く。





なので当然、物を調べる際のコメントは大幅に変化。
人が塞いでいた場所も見る事が出来る。
(例:ホテル・バンドー・インペリアルからの花)


では今度こそアレバスト側に入る……その前に。重要な二人との会話。

まずは冥。
御剣「ババルインクの輸出規制の理由とは、なんなのだ?」
冥「最近、西鳳民国で巧妙な”偽札”が出回っていたわ」
  「ババル共和国の特産品である”ババルインク”を使った偽札よ」
  「ババルインクを使った偽札は、判別がとてもむずかしいの」

何だか、どこかの映画みたいな話になってまいりましたな。


続いてダミアン。
お礼の気持ちと言って渡されたのは、インクの小瓶。

ダミアン「万年筆のインクだよ。ウチの特産品である”ババルインク”のね」
     「うち、白晶油(しろしょうゆ)ってアブラが出るんだよ。鉱山から」
御剣「ありがたい。ちょうどインクが切れかけていたところだ」
さすが。
万年筆って憧れるんだけど。使いこなすの難しくて。
(昔の当方、インクが漏れて大惨事を起こした経験アリ)



てなわけで。
美雲&イトノコ刑事に見送られ、狩魔一門コンビはアレバストに(やっと)入国する。



その大使館執務質に入った矢先。
御剣は、突っ走って来たトノサマンと正面衝突。
そしてトノサマンは、その仮面を気軽に外して――。


「御剣よぉ……よく来てくれてゴザルなァ……」



出たーッッッッ!!!!



そう。この世界での大事件で、この男が――矢張が発生しないはずはなく。

さあ主人公よ、無実の罪に囚われている、幼なじみの友達を救い出せ!
……いつかどこかで見たような展開ですなコレ。

だがしかし。御剣にとって、そんな事はどうでもいい。
矢張が容疑者だろうが何だろうが。
それよりも、矢張がトノサマン演ってた事の方が、御剣には大問題で……。


狼「……漫才は終わったかい」
大騒ぎを見かねたのか、狼が一同に割り込んだ。
アレバスト側で殺された、「怪人☆仮面マスク2世」とやらの事件を追う立場として。

互いに対立する御剣側と狼側とで、事態は一触即発。
その流れを切ったのは――あの馬堂刑事。
定年間近の身ながら、未だヤタガラスを追っているのだ。

その馬堂いわく、馬堂自身と狼とがヤタガラス発生に振り回された隙をついて、
仮面マスク2世が大使館に侵入し、しかし殺害されたとの事で。

カーネイジ大使が記念演説をしようとした時。
即ち、ヤタガラスが現れた時。
その時、別室待機しているはずのトノサマンこと矢張は何故か、
アレバスト大使館屋上の煙突にいたというのだ。





とゆーわけで。ここからは自由行動。

冥と一緒に、ババル側と対称的(シンメトリー)に作られている執務室を巡る。




何はさておき、まずは被害者の事情を確認。
トノサマンソードで撲殺されたその骸は、その手に1枚のメモ用紙を握っている。

その一方、窓際にはトケイソウが2輪並び、壁際には数多くの武器が居並ぶ。


それから、不本意ながら矢張にも事情聴取。
御剣「たしか、キサマは天狗斎マシスとやらになったのではなかったか?」
と、例によってビミョーに日本語間違いしている御剣は置いといて。
『華麗なる逆転』では絵本作家を目指していた彼は今回、
例によって女の子に乗せられてトノサマン役になった模様。
本人はサンタの真似をしてたと語るが、モチロンそんな理由のわけがない。

今のところ差し当たっては、国宝「ダイカイ像」が動かされている事と、
トノサマンの武器である槍が壊れている事くらいしか分からない。



困ったその時。隣の部屋から入って来たのはヒメサマン。
さっそく事情聴取しようと意気込む御剣だったが。
御剣「ヒメサマンさん! 答えてもら――ムグオオオオオオオオオオッ!」
オバチャン「フッ……こいつはもう、運命って言うんじゃないのかい?」



オバチャン再発生しました。



因みに矢張とオバチャンとは、互いに面識アリ。
(『盗まれた逆転』参照)
しかし、よくもまあオバチャンも、本格的な殺陣をこなせるものだ。単純に凄い。

そのオバチャンいわく、自分は英都撮影所からヒメサマン役として依頼を受けたとか。
が、その一方で、トンデモナイ代物も受け取っていた。
ソレは、あまりも悪筆な”脅迫状”。
こんな汚い字じゃ……そりゃどこかの尼僧も怯えるわな……。



そんな風に、オバチャンの事情聴取を終えると、次に入ってきたのは警察犬。
その名も「ミサイル」。

『逆転、そしてサヨナラ』の時には子犬だったミサイルも、
今ではすっかり一人前……なのかどうかはビミョーなところ。
大好物(?)の「とのさまんじゅう」を平らげて、
それから渡してくれたのは……オバチャンの肌着(いわゆるババシャツ)。

そのオバチャンから「とのさまんじゅう」を渡されたりしながら、ロジックスペースへ移動。

矢張とオバチャン、二人の行動を重ね合わせれば、見えてくる。
ミステリではある種、御法度のモチーフ。
即ち、二つの部屋をつなぐ抜け道である。





次なる目的は、矢張政志の主張を崩す事。





……なんだけど。
コイツらの会話って、何しゃべってても笑える。
つーか、矢張の存在そのものが既に笑える。


彼の場合、ラブレターに茶封筒を使わなくなっただけでも、
成長したとホメてやるべきなのかもしれない。

そんなこんなで、矢張の行動を解き明かした時には、事件解決のBGMまで流れたが……。



話はちっとも進んでない!





次なる目的は、狼士龍の主張を崩す事。





んー……。
ええいもう、片っぱしから投げてやれ証拠品
ありがとう成歩堂よ。私にこんな度胸がついたのはキミのおかげだ。

そうやって色々ぶん投げている内に、ヒットしたのは槍の攻撃。
トノサマンの剣と槍との共通点を挙げれば良いのだ。


御剣「私が求めるとすれば……カンペキな勝利ではなく、カンペキな真実」
この台詞の意味は、重い。
他の人より、遥かに重い。
ずっと、自分なりに考えて、選んで、決めてきた人の言葉だから。
勝利なんてどうでもいいって言ってるわけじゃない。
傷だらけに傷ついて、壊れるまで悩んで迷って戦って、
その上で得る物を、御剣は目指している。
だから自信たっぷりに論説するし、
反論されたら白目むいてまで動揺するのだ。
そもそも、有罪無罪以前に、起訴不起訴にこそ、検事は慎重にならなきゃいけない。
世間様の人様を起訴する事には、大いなる責任が伴うのだから。



話を戻そう。
ともあれ、御剣たちと狼たちとで見つけだした、真の凶器。
ルミノール反応も出た以上、もはや疑う余地はない。
しかも、死角に入る場所には、あのマニィの手形まで付いていた。


二つの殺人現場での「ダイカイ像」。
ババルの像とアレバストの像と、その二つが入れ替わっているとしか考えられないが。
一体どうして……?




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